「僕の居場所はここなんだ」昌暉復活のDISH//、5人でツアー完走

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DISH//が昨日5月6日に神奈川・神奈川県民ホールにて全国ツアー「DISH//2017 Spring Tour『実食会』」の最終公演を行った。

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今年の正月に新メンバーの泉大智(Dr)が加入して以降、初めてのツアーとなった今回の「実食会」では、8会場で全10公演が行われた。また矢部昌暉(Cho, G)が気管支肺炎のためツアーの途中からライブ参加を見合わせていたが、5月5、6日のツアーファイナル2DAYSからグループに復帰。万全の態勢で臨んだ5人のメンバーは会場に集まった2500人のスラッシャー(DISH//ファンの総称)を前に全21曲、約3時間にわたる熱演を繰り広げ、全速力でゴールテープを切った。

ライブは「東京VIBRATION」のアレンジナンバー「横浜VIBRATION」でスタート。tvkの2017年度プロ野球中継テーマソングとして使用されている“ご当地ソング”でメンバーは一気に会場の熱を引き上げ、橘柊生(DJ, Rap, Key, Fling dish)は「横浜の皆さん、元気ですかー!」と呼びかける。続く「WOW WAR TONIGHT ~時には起こせよムーヴメント~」では5人の息の合ったバンドアンサンブルにスラッシャーが大きなシンガロングで反応。続く「It's alright」では“演奏しながら踊る”という彼らの持ち味・ダンスロックパフォーマンスが早速披露され、メンバーは軽快なステップで舞台上を躍動した。

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最初のMCでは北村匠海(Vo, G)が「僕らはすべてを出し切るしかないから、皆さんも出し切って。何もかも吐き出していきましょう!」と熱い言葉を客席へ投げかける。こののちにプレイされた「皿に走れ!!!!」では匠海のシャウト交じりの力強いボーカルが会場に響き渡り、オーディエンスを一層熱狂させた。また「ザ・ディッシュ~とまらない青春 食欲編~」では大智もステージ前方に歩み出る。彼はほかのメンバーとともにコミカルなダンスを踊ってみせ、にぎやかな楽曲の世界観を全身で表現した。

矢部昌暉と橘柊生。

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ここで匠海は昌暉の復帰について触れ、彼に語りかける。昌暉は「復活しました! もう元気です!」と笑顔を見せ、スラッシャーは大きな拍手で彼の復活を喜んだ。昌暉は「迷惑をおかけしました……本当にすみませんでした」と恐縮しながらも、彼にエールを送り続けたスラッシャーに感謝の思いを語り「僕の目の前にいるスラッシャーが、“僕の太陽”なんだなって話ですよ!」と伝える。この言葉ののちに届けられたのは、昌暉が作詞作曲した「僕の太陽」。匠海は優しい笑みをたたえながらこの曲を歌い上げ、昌暉は匠海の歌声を笑顔で聴きながらギターをつま弾いていた。

北村匠海

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また、ライブの前半パートを締めくくる曲となった「My memory」の前には、匠海が自身の抱く思いをスラッシャーに明かす。彼は「DISH//の曲って、すごくポジティブなパワーをもらえるんです。これは今日来てくれているみんなも共感してもらえると思う。そんなDISH//の歌をボーカルとして歌うことができて、僕はすごくうれしいんです」と口を開くと「1人で活動しているときも、その思いって自分の中で絶対にブレないんです。『DISH//ってすごいんだよ』ってこれからも言い続けるし、僕はDISH//をずっと大事にするので……みんなにも大事にしてほしいと思っています」と続けた。彼のこの言葉と「My memory」をまっすぐに歌い上げる姿に、スラッシャーは熱いまなざしを向けていた。

なお、中盤には彼らのライブではおなじみの学園コントコーナー「万年皿組」も展開された。病気が完治して皿組にカムバックしたウザキャラの矢部君(昌暉)は、ブランクを埋めようとする意気込みがひしひしと伝わる全力のウザさとクネクネした謎の動きでメンバーに絡みに行き、小林龍二(B)に「マジでめんどくせえ!」と怒られる。また大智は“転校生の泉君”として皿組の新たなメンバーに。彼女がいる勝ち組キャラの泉君はブルゾンちえみのネタでほかの4人に“勝ち組アピール”をして、ステージを盛り上げた。

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大智がマーチングドラムを披露するソロ曲「D・A・I・C・H・I」、柊生によるDJタイムを経て、ライブは後半戦へ。衣装替えをしてステージに戻った5人は「No One Else」「Loop.」で情感豊かなダンスパフォーマンスを披露し、いつものにぎやかな雰囲気とは異なる大人びた振る舞いでスラッシャーを魅了する。「モノクロ」「虹のカケラ」といった優しいミドルチューンが届けられたパートでは匠海が「ツアー中は『昌暉がいないとダメだな』って思ったし、それと同時に“5人”が当たり前になっているんだってことに気付きました。もう、『大智がいなくてよくライブしてたな』って思うもんね」と“5人のDISH//”への思いを語る場面も。「モノクロ」は匠海がスラッシャーを思い制作した楽曲で、彼は「みんなに『5人のDISH//ってやっぱいいな』と思ってもらえるように、今年はたくさんライブを見せていけたらと思います」と客席に伝えてこの曲を歌い上げた。

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昌暉が紡ぐ切なさを帯びたギターリフ、柊生と龍二の儚げなラップが楽曲を彩った「SIGH」を経て、5人は「愛の導火線」で再び勢いを加速させていく。匠海は「日本中でここが一番最高だって見せつけようぜ!」と呼びかけてスラッシャーを煽り、柊生はDJブースを飛び出してステージを縦横無尽に駆け巡った。スラッシャーが大合唱を響かせた「I Can Hear」、5人がそれぞれにエネルギッシュなプレイをみせた「FLAME」でライブ本編は終了。大智のドラムセットの周りに集まったメンバーは互いに目を合わせ、勢いよく演奏を締めくくった。

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「おかわり!」とアンコールの声がかかると、メンバーはチャイナシャツ姿でステージへ。ここでは9月17日に東京・日比谷野外大音楽堂でワンマン公演が行われることと、5月18日より5人が日本縦断の旅に出ることが発表される。過酷なミッションが待つ日本縦断の旅はメンバーに知らされていなかったサプライズだったため5人は悲鳴を上げたが、最終的に昌暉は「5人の絆が絶対に深まるはず!」と前を向いた。キャッチーなサビのダンスで会場が一体となった「JK//」を経て、メンバーはラストナンバーの「JUMPer」をプレイ。匠海は「みんなのことが大好きです。みんなが必要としてくれるから、僕らはここにいられる」、柊生は「愛してます!」と叫び、龍二は「俺らDISH//についてこいよ!」と力強く呼びかける。5人は残った力を出し切るような全力のパフォーマンスでこの曲を駆け抜けて、この日のステージを終えた。オーディエンスから大きな喝采が贈られる中、最後に昌暉は「昨日今日とライブをやって、やっぱり楽しくて。『僕の居場所はここなんだな』と思ったので……これからもついてきてください!」と思いを伝える。大智は「このツアーを通じて、スラッシャーのかけてくれる言葉の1つひとつが心に刺さって『DISH//に入ってよかった』と思いました。まだ僕のことを受け入れられないっていう方もいると思うけれど、めげずに最高のドラムを叩き続けるので、これからもよろしくお願いします!」と力強く宣言していた。

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なおライブ終了後には、メンバーがツアーを終えたばかりの思いを語った。龍二は「ツアーの中で大智が成長し開花していくのがわかって、見ていて頼もしかったです」とコメント。その大智は「1回1回ライブをやるごとに、スラッシャーのみんなが僕を受け入れてくれている感じが伝わってきました」と安心したような笑顔を浮かべる。また、ツアーを通して印象的だったシーンについて尋ねると、昌暉は自身が休養していたときの公演を挙げ「スラッシャーがペンライトを一面(昌暉のイメージカラーの)ピンクにしてくれたり、最後の挨拶を僕の代わりに言ってくれたりしていたんです。それを動画で見せてもらって、本当に感動しました」と語る。「モノクロ」の前の匠海のMCが大好きだったという柊生は「俺、歌わないのに毎回ウルッときちゃって(笑)」と笑いながら「今回のツアーは、ファイナルに向けてどんどん自分たちがよくなっていく実感がありました」と手ごたえを明かした。柊生の話に照れ笑いを浮かべた匠海は「本当にいいツアーだったと思います。ハプニングもあったけど、5人で乗り越えられた。目の前でスラッシャーが笑ったり泣いたりしてくれるのを見て、改めて『ライブっていいな』って思いました」と思いを語っていた。

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DISH//「DISH//2017 Spring Tour『実食会』」
2017年5月6日 神奈川県民ホール セットリスト

01. 横浜VIBRATION
02. WOW WAR TONIGHT ~時には起こせよムーヴメント~
03. It's alright
04. 皿に走れ!!!!
05. ら・ら・ら
06. ザ・ディッシュ~とまらない青春 食欲編~
07. 僕の太陽
08. My memory
09. D・A・I・C・H・I
10. To-i DJ Time
11. No One Else
12. Loop.
13. モノクロ
14. 虹のカケラ
15. SIGH
16. 愛の導火線
17. TENKOUSEI
18. I Can Hear
19. FLAME
<アンコール>
20. JK//
21. JUMPer

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