Creepy Nuts、R-指定“因縁の場所”で届けたパンパンのワンマン

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Creepy Nuts(R-指定&DJ 松永)が昨日4月9日に全国ツアー「いつかのエキストラ、ライブオンステージ。」の最終公演を東京・LIQUIDROOMで開催した。

Creepy Nuts(R-指定&DJ 松永)(撮影:東美樹)

Creepy Nuts(R-指定&DJ 松永)(撮影:東美樹)

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2月に最新ミニアルバム「助演男優賞」をリリースしたCreepy Nutsは、今作を携え、同月より全国でSANABAGUN.、Awesome City Club、LILI LIMIT、ナードマグネット、フレンズ、岡崎体育、パノラマパナマタウン、モーモールルギャバン、SPARK!!SOUND!!SHOW!!と対バン。最終公演はLIQUIDROOMでのワンマンライブとなった。

Creepy Nuts(R-指定&DJ 松永)(撮影:東美樹)

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満員の観客が待ち受ける中、Creepy Nutsはミニアルバムのタイトル曲「助演男優賞」のイントロに乗せ、赤い緞帳で彩られたステージに登場。アグレッシブなR-指定のラップとDJ 松永のプレイにフロアは大いに揺れる。「Creepy Nuts、またの名を“たりないふたり”です!」というR-指定の挨拶から、「たりないふたり」「爆ぜろ!!」が続けて披露され、観客はノリノリで歌詞をコールした。

R-指定(撮影:東美樹)

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R-指定にとってLIQUIDROOMは、2014年に行われたMCバトルの大会「ULTIMATE MC BATTLE」でバトル相手から「お前のワンマンがガラガラだった」と言われた因縁の場所とのこと。その際に「じゃあ俺がLIQUIDROOM、ワンマンでパンパンにしてやるわ!」と返した彼はフロアを見渡し「宣言通り埋められてほんまにうれしいです」と喜びを噛み締め、「持てる力全部出していいライブにします!」と意気込んだ。

DJ 松永(撮影:東美樹)

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R-指定が観客から挙がったお題を組み込みフリースタイルラップを行う“聖徳太子フリースタイル”のパートでは、ツアーの数カ所でお題を飛ばしてしまったという彼が苦笑いを見せる。加えてこの日は「メソポタミア文明」「誕生日」「ヱビスビール」「MOL53」「たりないふたご」「シスコ坂」「あっちのサイモンの方がカッコイイもん」と普段より数の多い7つのお題に挑戦することに。お題のいくつかに対して「バトルヘッズはすぐ揉めさせようとする!」と笑った彼は、見事に7つのお題を入れたフリースタイルラップでオーディエンスを沸かせた。続く松永は、R-指定のかけ声により観客から「童貞ー!!」と呼ばれ中指を立てるも、巧みなルーティーンを披露。この日はスクリーンに彼の指さばきが大写しになる演出があり、さらにオーディエンスを熱狂させた。

インターネット上で評論家を気取っている人に対して歌詞を書いた「教祖誕生」では、R-指定が「どういう気持ちで悪口書いたり評論してるのか知りたいので、俺の体に評論家の守護霊を下ろそうと思います」と話し、「教祖誕生」を怪しげに歌ってファンの体を揺らす。さらに「ノンストップで日本中のラッパーの守護霊を下ろしていきます」と述べ、さまざまなラッパーになりきって「みんなちがって、みんないい。」を披露。松永が爆発音によってR-指定を正気に戻すと、2人はCreepy Nutsとして初めて作った楽曲「シラフで酔狂」を届けてファンを喜ばせた。

Creepy Nuts(R-指定&DJ 松永)(撮影:東美樹)

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「こんなパンパンなリキッドで、いつもやってるくだらないことをできてほんまに感慨深いです。俺たちがどんなライブしてどんなラッパーでどんなDJかっていうのは、ある程度体感してもらったと思うので、次は俺たちがどんな人間かっていうのを」とR-指定が前置きしたのち、2人は「トレンチコートマフィア」と「朝焼け」を披露。R-指定は曲間に、根暗なタイプのCreepy Nutsがヒップホップという音楽を選んだこと、悔しい思いをラップにぶつけて昇華しているつもりだったが、余計に悔しい思いが募っていってしまったことなど、これまでの思いを明かしながらそれぞれの楽曲を歌唱した。

Creepy Nuts(R-指定&DJ 松永)(撮影:東美樹)

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また彼は昨今のフリースタイルブームに触れ、「ブームっていうのはいつか終わるから。考えに考えた結果、俺たちは今まで通り同じ活動を続けていこうと思った。身近な人を大事にすればブームが去ってもまた来ても、やっていけるやろ」と述べる。そんな決意表明を込めたという「未来予想図」で彼は語るようなフロウでオーディエンスの目を釘付けにした。最後にR-指定は「あのとき(UMB 2014)Dさん……DOTAMAさん(笑)に言った『俺らがワンマンをパンパンにする』は当たったけど、『俺がワンマンを埋めたとき、お前はラップを辞めてる』っていうのは外れました。あの人今、絶好調です」とうれしそうに笑う。そして2人はR-指定がガラガラのワンマンライブで最後に披露した楽曲だという「イマジン」を大勢の観客に届け、ステージを降りた。

Creepy Nuts(R-指定&DJ 松永)(撮影:東美樹)

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アンコールで2人は、3月にリリースされたASIAN KUNG-FU GENERATIONの結成20周年を記念したトリビュートアルバム「AKG TRIBUTE」より「リライト」を披露。“リライト世代”の2人が「文字通りリライトした」という大胆なアレンジの同曲では、サビでフロアに大合唱が起こる。ラストナンバーを残し、2人はソニー・ミュージックエンタテインメントよりメジャーデビューすることを発表した。R-指定は「俺たちの色を薄めずにメジャーでやっていきますんで。改めてよろしくお願いします!」と呼びかけ、「俺たちはたぶんメジャーに行っても、相変わらず“使えない奴ら”です」とコメント。R-指定の温かな歌声が響くミディアムチューン「使えない奴ら」が届けられ、ファンが左右に手を揺らす中、ツアーファイナルは幕を閉じた。

なおCreepy Nutsはソニー・ミュージックエンタテインメントより今年メジャーデビュー予定。オフィシャルサイトには今後について「2017年初夏頃、“何か”する予定!」と掲載されているので、ファンは楽しみにしておこう。

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Creepy Nuts(R-指定&DJ 松永)「Creepy Nuts 全国ツアー2017『いつかのエキストラ、ライブオンステージ。』」2017年4月9日 セットリスト

01. 助演男優賞
02. たりないふたり
03. 爆ぜろ!!
04. 中学12年生
05. どっち
06. 教祖誕生
07. みんなちがって、みんないい。
08. シラフで酔狂
09. 合法的トビ方ノススメ
10. トレンチコートマフィア
11. 朝焼け
12. 未来予想図
13. イマジン
<アンコール>
14. リライト
15. 使えない奴ら

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