吉田山田「まだ行くの!?」史上最高にアッパーな7周年ツアーファイナル

吉田山田の全国ツアー「Over The Rainbowツアー」のファイナル公演が3月25日に東京・ディファ有明にて開催された。

「Over The Rainbowツアー」は吉田山田のデビュー7周年を記念し、昨年9月から7カ月間かけて全国7会場で行われてきたもの。7カ所それぞれ異なる内容のライブを展開してきた。最終公演はダンスホールがテーマとなっており、会場に足を踏み入れるとミラーボールがフロアを照らす中、DJ U-ICHIによるDJプレイが披露され、開演までの時間も集まったファンを楽しませていた。

吉田山田は黒いスーツにハット、サングラスといった出で立ちでステージに登場。クールな雰囲気をまとった2人は「夏のペダル」でライブの幕を開けた。吉田結威（G, Vo）は「最後までよろしくー！」と叫んでフロアの熱気を一気に上昇させ、「水色の手袋」「カシオペア」「未来」と次々にアップテンポなナンバーを披露していく。

MCでは山田義孝（Vo）が「直接みんなの目を見て言いたかった」と前置きし「吉田山田、12枚目のニューシングルを発売いたします！」とファンを前にして改めて新作のリリースを発表した。大きな拍手と歓声が沸き起こる中、「新曲のことを誰も知らないわけですよ。今日は特別にその曲を披露したいと思います！」と宣言し、5月にリリースする新曲「街」を熱唱。山田の力強いソロから始まり疾走感あふれるメロディラインが奏でられると、観客はハンドクラップを繰り出しながら熱心に耳を傾けていた。

ここで観客を着席させた吉田は、「つい先日、吉田山田の『日々』という曲がYouTubeの再生回数1000万回を突破しました」と報告。「多くの人に音楽が届くのはミュージシャン冥利に尽きるというか、本当にうれしいものだなと実感できました。その曲を聴いてください」と語り、スポットライトに照らし出された2人が柔らかなハーモニーを響かせるとフロアからはすすり泣くような声が漏れる。続けてバラード曲「僕らのためのストーリー」を丁寧に届け、観客を魅了した。

エモーショナルな2曲を歌い上げた後に、2人のMCで空気が一変。「今日はある対決をしたい」と切り出すと客席を左右に半分ずつに分け、吉田サイドと山田サイドによるコール＆レスポンス対決をすることに。「マイクチェック」「1、2」といったフレーズを交互に叫んで声量を競い合い、会場に一体感が生まれた。盛り上がりが最高潮に達したところで、もう1つの新曲「サンライズ」が披露される。ダンサブルなナンバーにオーディエンスは心地よさそうに体を揺らしていた。「イッパツ」では山田の「汗のにじんだタオルと右手を挙げろー！」の声で一斉にタオルが掲げられる。フロアいっぱいにタオルが舞う光景を見た山田は「絶景だな！」と満面の笑みで応える。さらにクライマックスで「YES!!!」「てんてんてんて」を畳みかけ、満足そうにステージをあとにした。

アンコールに応えて再び登場した彼らは、客席にカラーボールを投げ入れながら「ガムシャランナー」を歌唱。吉田は「デビューして以来、こんなにアッパーな曲ばかりやるのは史上初かもしれない。みんなの『まだ行くの!?』っていう驚いた顔が面白かったよ！」とうれしそうに語る。さらに「来たいけど来られなかった人のことを考えると、もっともっと大きな会場で胸を張ってできるようにがんばらないといけないなと思いました」と話し、野外ワンマンライブ「吉田山田祭り」が今年も開催されることをサプライズで発表した。大きな歓声に包まれる中、最後の曲を前に吉田は「この7カ月間、心が折れそうになるときもあったんですよ。そんなとき僕の背中を一番押してくれたのはここに集まってくれたみんなと最高の時間を過ごしたいという、すごくシンプルなものでした。そして今日過ごした時間が明日から皆さんの背中を押すことができたらこんなに幸せなことはありません」とコメント。山田は「まだ8年目だから振り返るには早いんだど、ちょっとだけ振り返ってみたんです。そしたら、ちゃんと1つずつ夢を叶えてこの場所に立っているんだと気づきました。すべての方に感謝します。だけどまだまだ素敵な夢がたくさんあるのでみんなで一緒に叶えていけたらと思います」と感謝の気持ちを述べる。2人は「最後にこの曲を全員で歌いたいと思います。今日一番大きな手拍子をちょうだい！」と声を上げて、「魔法のような」を歌唱。ラストは「ラララ」のリフレインを全員で大合唱してツアーの幕を下ろした。