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「みんな、愛してるよ」超特急、Xmasに送った1万3000枚のラブレター

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超特急

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超特急が12月24日に東京・国立代々木競技場第一体育館にてワンマンライブ「BULLET TRAIN CHRISTMAS ONEMAN SHOW 2016 愛す。in Wonder Land」を行った。

2015年に続き、2年連続同所での開催となった超特急のクリスマスライブ。今年は、12月17日に兵庫・ワールド記念ホールにて行われた公演を含めたアリーナツアーの一環として行われた。会場には満員1万3000人の8号車(超特急ファンの総称)が集結。メンバー7人はシロクマやオオカミ、ペンギンなど寒冷地に棲む動物たちをモチーフとした衣装に身を包み、“氷の世界”をテーマにしたステージで8号車を楽しませた。

ライブは彼らが10月にリリースした2ndアルバム「Dramatic Seven」のリード曲である「Seventh Heaven」で幕開け。センターステージを覆う氷柱を連想させる白い幕に7人のシルエットが浮かび上がり、次の瞬間に幕が切って落とされると、8号車は大きな歓声を上げる。タカシの「愛が……動き出す!」という言葉を合図に彼らが勢いよくハートマークにした手を上下させると、8号車の持つペンライトも上下に揺れた。3曲目の「Burn!」ではユースケが「代々木、ひとつになろうぜ!」と絶叫。オーディエンスは大合唱の声を響かせ、会場は冒頭から熱気に包まれる。

メンバー7人のモチーフ曲で構成されている「Dramatic Seven」の世界観を表現するように、このライブではそれぞれの曲で各メンバーをフィーチャーするパフォーマンスが展開された。“2次元愛”をテーマにしたリョウガのモチーフ曲「超えてアバンチュール」は、彼の「2次元のこと、愛してますかー!?」という呼びかけからスタート。リョウガが毎回ランダムで“お気に入りのメンバー”の手を取るシーンではこの日21歳の誕生日を迎えたユースケが選ばれ、ユースケは驚きの表情を浮かべる。歌謡曲風のメロディラインが特徴的なカイのセンター曲「LIBIDO」のパフォーマンスは珍しいキノコ舞踊団によるコンテンポラリーダンスの表現を取り入れたもので、カイはしなやかに四肢を動かして8号車に新たな表情を提示した。またコーイチが自在に声色を操りながら歌う「ライオンライフ」では、彼のいたずらっぽい笑みやダンサーたちのキュートな振りに、絶えず黄色い歓声が上がる。地を這うようなサビの振りが印象的なユーキのセンター曲「Beasty Spider」ではユーキを筆頭に、7人が獲物を狙うような鋭い目つきと躍動感のある力強いダンスでオーディエンスを魅了した。

「Whiteout」では今年成人を迎えた最年少のタカシが大人の表情をのぞかせる。6人のメンバーと別れた彼は舞台上を1人さまようように歩きながら、切ない恋心を情感豊かに歌い上げた。ライブが終盤に差し掛かると、7人は剣術やバトルアクションを盛り込んだ「バッタマン(Battle_ver.)」や全編をスマートフォンでの撮影OKにした「Yell」など、新たな試みを盛り込んだ演出で8号車を楽しませる。1年前の代々木ワンマンのテーマソングだった「Fantasy Love Train~君の元までつながるRail~」では昨年のライブでのこの曲のパフォーマンスシーンがモニターに映し出され、オーディエンスは1年の時の流れに思いを馳せるように、晴れやかな表情で歌い踊るステージの上の7人を見つめていた。

この曲を終えると、ユースケが挨拶に立つ。彼は会場へ足を運んだ8号車へ感謝を伝えると「僕たちから8号車さんにプレゼントを届けたいと思ったんです。それは、7人からすべての8号車さんに送るラブレターです。1枚1枚、手書きで書きました。帰りに受け取ってくださいね」と告げた。観客の驚きに満ちた歓声を受け止めると、ユースケの目にはみるみるうちに涙が浮かぶ。彼は「今年は、いろんな声を聞きました」と切り出し「いい反応もあれば、そうじゃない反応もあって。でもそれは超特急が広まっている証拠だし、前に進まなきゃいけないんだけど……」と、自身のパフォーマンスへ向けられるさまざまな反応に苦しんでいたことを8号車に明かした。ユースケは懸命に言葉をつなぎながら「心が折れてしまったとき、支えてくれたのは後ろにいる6人のメンバーです。自分は6人に助けられて愛をもらって、今このステージに立っています。だから僕は、メンバーから受け取った愛を8号車さんに伝えたいです」と前を向く。そして「8号車のみんな、愛してるよ」と優しく声を震わせると、ユースケのモチーフ曲であるミドルバラード「Peace of LOVE」のイントロが鳴り出した。涙で顔をくしゃくしゃにしたユースケと穏やかな表情のメンバーは、柔らかなダンスで楽曲を表現する。ユースケのソロパートでは、コーイチが「不器用なりにまっすぐ素直な ありのままの君でいていいんだよ」と歌いながらユースケに寄り添い、ユースケの頭をポンポンとたたいた。

最後の楽曲を前に、7人は8号車へそれぞれの思いを伝えた。コーイチは「皆さんにとって超特急ってどんな存在ですか? 生きがいですか? 愛ですか?」と8号車へ問いかける。大きな瞳に涙を浮かべた彼は「僕にとって、超特急は未来なんです。『誰もいないところへ行きたい』とか『もういいよ』って思うときもたくさんあるんです。それでも『またこのステージに帰ってこなきゃ』って思えるのは、今日ここに来てくれた8号車1人ひとりの心があるからなんです」と言葉を絞り出した。カイは「超特急のカイとして、皆さんに『もっと大きなステージに立たせてあげたい』と思ってもらえるよう、これからも全身全霊で踊りを届けていきたいと思います。来年も再来年もその先の未来も、ずっと一緒に歩いていきましょう」と力強く8号車に誓う。「僕にとって超特急とは、これからの人生すべてです」と言ったリョウガは「『超特急のリョウガになれてよかったな』って、今日改めて思いました。これからも1号車から8号車、支えあう関係として、いくら言っても聞いても飽きることのない『ありがとう』という言葉を伝えあって生きていけたらと思います」と優しくほほ笑んだ。続くタクヤは目に涙を溜めながらも「超特急やっててよかったです。みんなの笑顔が見れて、支えてくれるスタッフがいて、おんなじ夢見てるメンバーがいて、最高の人生です! 僕はみんなの笑顔がそこにあれば、絶対に男らしく引っ張っていけます」と力強い言葉で胸を張った。

ユーキは父娘でライブに来ているファンを見つけたときに喜びを感じたと8号車に伝える。彼は「『超特急が家族の絆をつなぐグループになれているんだ』と思うと、うれしかったんです。僕たちはまだまだです。もっと希望にあふれる、未来へ続くグループになれるよう、日々成長を届けていきたいと思います!」と涙で約束した。最後にマイクを握ったタカシは「僕はみんなをすごく大事にしていきたい。みんなはかけがえのない仲間です。まだ道は長いけど、僕たち超特急、絶対にみんなにもっといい景色を見せます。それまで“末っ子担当”の後ろを付いて来てくれるとうれしいなって思います!」と8号車へ呼びかけた。

リョウガの「超特急の今までのすべてを、思いを、そしてありがとうを届けます」という言葉から始まったラストナンバーは「Always you」。コーイチとタカシが一言ひと言に思いを込めるように丁寧に歌い上げるこの曲を、ダンサーの5人は万感の表情を浮かべながらパフォーマンスした。8の字型の白い紙吹雪が雪のように舞い落ちる中で本編は幕を閉じ、7人はゆっくりとステージをあとにした。

8号車の大きな「超特急」コールが響くと、アンコールがスタート。メンバーはトロッコに乗って2階席の客席通路に姿を見せてオーディエンスの驚きの歓声を誘うと、「走れ!!!!超特急」と「fanfare」を元気いっぱいに届ける。タクヤは何度も「ありがとう!」と8号車に感謝を伝え、「fanfare」の大サビパートをボーカルから任せられたユーキは力いっぱいに歌い上げ「愛してるー!!」と絶叫した。7人はステージに戻ると「バッタマン」をドロップ。センターのユースケは「代々木はまだまだ終わらないよ!!」と笑顔を弾けさせ、先陣を切ってステージを駆け巡る。タカシは曲中「まだ帰さんぞ!」と言い放ち、8号車の悲鳴を誘った。リミッターが外れたような7人のハイテンションなパフォーマンスにオーディエンスも大きなコールで応戦し、会場はこの日一番の熱気に包まれる。ユースケは大サビで「愛してる! 愛してる! みんな大好き!!」と絶叫し、曲を終えても「楽しい、超楽しい!」と喜びに浸っていた。

またアンコールではユースケの誕生日と翌日の25日に迎える超特急の結成5年の記念日を祝うケーキが登場し、7人と8号車は「Happy Birthday」を合唱した。賑やかなアンコールを締めくくったのは、タクヤのモチーフ曲である「Clap Our Hands!」。タクヤは「悔いのないように2016年を終えましょう。僕に付いて来てください!」と8号車に呼びかけ、メンバーとオーディエンスは軽快なクラップの音を会場に響かせる。多幸感にあふれた会場のムードをステージの中央で受け止めたタクヤ。彼はゆっくりと客席の笑顔を見つめると「いつも隣にいてくれて、ありがとう!」と思いっきり叫んだ。

終演後、7人は終えたばかりのライブを振り返りコメントを発表。今回の公演はセットリストや演出など細部までメンバーの意見が反映されたものだったといい、リョウガは「5周年を迎えた超特急にふさわしいライブになったんじゃないかなと思います」と語る。「ゆくゆくは、ステージをすべて自分たちの手で作れるグループになるのが理想」というカイは「未来につながるライブになったと思う」と充実感をにじませ、一方でユーキは「まったく悔いはないけれど、心の奥底には『8号車のみんなにもっといい景色を見せたい』という思いがあるのも事実です」とさらなる向上心をのぞかせていた。またタクヤはコーイチの見せた涙に感情を揺さぶられたといい「このライブを作り上げるまでに今までで一番試行錯誤してきたことを知っているから、グッと来ました」と明かす。そのコーイチは、ユースケに思いを伝えるように歌い上げた「Peace of LOVE」について「ユースケに(曲のメッセージを)届けてあげたいと思って歌っていましたし、そう見えていたらいいなって思います」とパフォ―マンス中の心境を語り、これにユースケは「伝わりました。『ああ、支えてくれてる』って感じました」とはにかんだ。

来場者全員にラブレターを書いたことについては、コーイチが「思い出だけじゃなくて、形に残るもので僕らの愛を持って帰ってもらいたくて、1人3000枚弱(手紙を)書きました」とコメント。タカシは「目に見えるものを届けられるっていうのもええよな」と笑顔を見せる。超特急は6月にCDデビュー5周年を迎える。2017年に向けて、カイは「まずはCDデビュー5周年の節目を目指して進んでいきたいと思います!」と前を見据えていた。

超特急 終演後コメント

コーイチ

僕は5周年ってすごく節目のタイミングだなと感じていて。その節目で、代々木と神戸で8号車からたくさんの愛を頂けたことがすごくうれしいです。来年は感謝を返すためにもっと高みを目指し、突っ走っていきたいので、これからも応援よろしくお願いします。

カイ

代々木で結成5周年を迎えましたが、僕ら来年の6月にはCDデビュー5周年を迎えるので、まずはそこを目指して進んでいきたいと思います!

リョウガ

自分が超特急のメンバーになったことは人生の中で一番の出来事だと思う。なので、8号車の皆さんにとっても、「超特急に出会ったことが人生で一番の出来事だ」と思えるくらいのグループになりたいと思っています。

タクヤ

いつも本当にありがとう。

ユーキ

結成当時は予想もしていなかった5周年。8号車の皆さんの力で迎えられました。6年目7年目、僕らはさらに飛躍していかないと東京ドームに立つ夢には届かないので、2017年は僕らのことをもっともっと世間の方に知ってもらえるよう、未来につながる衝撃の1年にしたいなと思います。

ユースケ

今回のライブでは8号車さんに僕らの愛を届けられたと思うので、今度は世界に愛を届けにいきたいです!

タカシ

これまでの5年間はあっという間に過ぎていったけど、振り返るとたくさんの方が応援してくださっている道を歩み続けているので「ありがたいなあ」と思います。発展途上の僕らですがまだまだ走り続けていきたいし、もっと突き進んでいけたらいいなと思っています!

超特急「BULLET TRAIN CHRISTMAS ONEMAN SHOW 2016 愛す。in Wonder Land」
2016年12月24日 国立代々木競技場第一体育館 セットリスト

01. Seventh Heaven
02. Kiss Me Baby
03. Burn!
04. 超えてアバンチュール
05. LIBIDO
06. One/O Signal
07. ライオンライフ
08. Beasty Spider
09. We Can Do It!
10. Whiteout
11. Snow break
12. バッタマン(Battle_ver.)
13. Yell
14. Fantasy Love Train~君の元までつながるRail~
15. Peace of LOVE
16. Always you
<アンコール>
17. 走れ!!!!超特急(ショートver.)
18. fanfare
19. バッタマン
20. Clap Our Hands!

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