音楽ナタリー

ビートルズリマスター発売で和田唱、曽我部、チャボ熱唱

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THE BEATLESのオリジナルアルバムが新たにリマスタリングされ、本日9月9日に世界同時発売。これを記念して昨日8日、HMV渋谷にてスペシャルイベント「HMV THE BEATLES FESTIVAL 09×3」が開催された。

イベントはリマスター音源の試聴会、THE BEATLESトリビュートライブ、カウントダウンの3部構成。22時からスタートした第1部ではお笑い芸人の2丁拳銃が司会を務め、世界最高級のオーディオ「McIntosh(マッキントッシュ)」にてこれまでのCD音源とリマスター音源を比較していった。総額約1700万円ものシステムで試聴した名曲の数々は、明らかにその違いがわかるもので、集まったビートルマニアたちから感嘆の声が上がった。

約30分におよぶ試聴会が終了すると、いよいよ本日のメインイベントであるTHE BEATLESトリビュートライブがスタート。トップバッターとして登場したのは、TRICERATOPSの和田唱。アコースティックギターを掲げた和田は「恐らくTHE BEATLESの曲を数曲まとめて、人前でやるのは初めて」と言って、アルバム「ビートルズがやって来るヤァ!ヤァ!ヤァ!(A HARD DAY'S NIGHT)」から「ぼくが泣く(I'll Cry Instead)」を披露した。軽快なギタープレイとエモーショナルなボーカルを聴かせた和田は、そのまま2曲目「アイ・コール・ユア・ネーム(I Call Your Name)」に突入。しかし、イントロを途中で止め、「今日の気分なんで、マニアックに」とこだわりの演奏で名曲をカバーしてみせた。

和田はこの後も「ロッキー・ラクーン(Rocky Raccoon)」や「マザー・ネイチャーズ・サン(Mother Nature's Son)」などのイントロを弾き、「これじゃない」と言ってこの日の気分に合った曲を探し続けた。そして「ゴット・トゥ・ゲット・ユー・イントゥ・マイ・ライフ(Got To Get You Into My Life)」を、リズムに合わせて飛び跳ねながら楽しそうに歌った。「今日は本当に呼んでいただけてうれしいです。そして、大先輩たちと同じステージに立てるのも光栄です」と話すと、和田は最後にピアノ曲である「ザ・ロング・アンド・ワインディング・ロード(The Long And Winding Road)」をギター弾き語りで披露。それまでのパワフルなノリから一変し、しっとりと歌心あふれるパフォーマンスで観客を魅了した。

和田の熱演に続いてステージに登場したのは曽我部恵一。彼はこの日の朝亡くなったという、事務所で飼っていた小鳥“チーコ”に思いを馳せて「ブラックバード(Blackbird)」を歌い始めた。前半はアカペラで囁くように歌い、中盤からあの印象的なフレーズを含むギターも加わり、独自の世界観を展開した曽我部。続く「アクロス・ザ・ユニヴァース(Across The Universe)」では対照的に、力強いギタープレイと歌で観客を圧倒させた。偶然にもポール・マッカートニー(「ブラックバード」)とジョン・レノン(「アクロス・ザ・ユニヴァース」)の弾き語り曲を選んだ曽我部だったが、両曲からは彼のTHE BEATLESに対する愛情と曽我部恵一というアーティストの個性を存分に体感することができた。

トリビュートライブのトリを飾るのは仲井戸麗市。チャボは「2人(和田、曽我部)には今日初めて会ったんだけど、和田くんはあんなに明るいとは思わなかった」「和田くんがステージに出るとき『間違えろ』って言ったんだけどね」と言ってファンを笑わせた後、「原曲の内容とちょっと違うんだけど、日本語詞でやります」とこの日のカバーはすべてチャボによるオリジナル歌詞で歌われることを明かした。まず彼が披露したのは、原曲よりもルーズでアーシーなアレンジの「オール・マイ・ラヴィング(All My Loving)」。会場にいた多くの観客は、チャボならではのユーモアあふれる歌詞に惹きつけられているようだった。続いて彼が歌ったのは、昨年ギターや機材の盗難に遭ったことを詞に乗せた「ホワイル・マイ・ギター・ジェントリー・ウィープス(While My Guitar Gently Weeps)」。サビに独自の節回しを取り入れるなど、THE BEATLESのカバーでありながらもチャボのオリジナル曲のようでもあるこの曲も、多くのファンから喝采を浴びた。最後には「デイ・トリッパー(Day Tripper)」のリフも飛び出すサービスぶりで、大興奮のトリビュートライブは終了。チャボは「みんな、ストーンズ(ROLLING STONES)もいいけどさ、もっとTHE BEATLES聴こうぜ!」と笑顔で言って、ステージを後にした。

ライブが終了すると、リマスター盤発売の9日まで残り40分弱。ステージにはダイノジの2人が現れ、第1部のMCを担当した2丁拳銃とともに笑いを交えながら、THE BEATLESに対する個々の思いが語られた。そして大地洋輔はおなじみの虎柄セーターに着替えると、THE BEATLES「ツイスト・アンド・シャウト(Twist And Shout)」のリマスター音源にあわせて得意のエアギターを披露。エアギターを抱える位置も通常より高いポジションにするなど、最初は大地なりのこだわりが感じられるエアプレイだったものの、途中からお約束といえるギター破壊や背中弾きなども飛び出し会場の笑いを誘った。

その後も大谷ノブ彦による熱いビートルズトークが続き、時間はついに0時まであと数十秒。直前に観客と練習したカウントダウンを0時10秒前からスタートし、無事9日0時を迎えると会場に紙テープが舞いTHE BEATLESリマスター盤発売開始を盛大に祝った。

セットリスト

和田唱(TRICERATOPS)
1.ぼくが泣く(I'll Cry Instead)
2.アイ・コール・ユア・ネーム(I Call Your Name)
3.ゴット・トゥ・ゲット・ユー・イントゥ・マイ・ライフ(Got To Get You Into My Life)
4.ザ・ロング・アンド・ワインディング・ロード(The Long And Winding Road)

曽我部恵一
1.ブラックバード(Blackbird)
2.アクロス・ザ・ユニヴァース(Across The Universe)

仲井戸麗市
1.オール・マイ・ラヴィング(All My Loving)
2.ホワイル・マイ・ギター・ジェントリー・ウィープス(While My Guitar Gently Weeps)

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