メンバーがステージに現れそれぞれの定位置に着くと、波の音のSEが流れる中、彼らはゆったりと「Pacific」の演奏を開始。観客でぎっしりと埋まったフロアに、まるで海風を感じさせるような清涼感のあるサウンドを届けた。KCEE(DJ)のスクラッチを合図に「YMM」がスタートすると、会場は一気に興奮の渦に。その後も彼らはJamiroquaiのカバー「Blow Your Mind」や新曲「PINK VIBES」などを披露し、思わず体が動くようなグルーヴィなバンドサウンドと、強烈な存在感を放つYONCE(Vo)の艶やかな歌声でオーディエンスを盛り上げていく。
「Miree」ではこの日の会場にちなんでYONCEが「終電で繰り出して恵比寿で待って」と歌詞を替えて歌い、観客は大喜び。「GAGA」でメンバーによる怒涛のセッションが繰り広げられたのち、YONCEが「みんな汗だく? でも、もう一汗かくよ!」と語りかけ、バンドは新曲「SNOOZE」や「DUMBO」といったロックテイストなナンバーを連発した。ダイナミックな演奏の余韻に浸る間もなく「STAY TUNE」のボイスサンプルが流れ始め、フロアからは大歓声が。この日一番の盛り上がりの中、バンドは熱気あふれるパフォーマンスで「STAY TUNE」を披露した。
最後の曲に入る前に、YONCEは観客に「夏、いかがでした? 楽しかった? 忙しかった?」と問いかけ、「俺たちもスゲーいい夏でした。いろんなところのフェスに出て、本当に楽しかった。来年もまたいっぱいいろんなフェスに出るから」と予告。さらに「俺たちは浜スタ(横浜スタジアム)でやりたいんです。それには今日LIQUIDROOMをパンパンにしてくれたお客さんの協力が不可欠だから、これからもよろしくお願いします」と語り、会場からは彼らを応援する大きな声援と拍手が沸き起こった。本編最後の「MINT」が始まるとYONCEは、手を振る観客に向けて「よく見えるよ! あっという間だったね。ありがとう!」と声をかける。この曲のラストのブレイクで彼は、右手を突き上げて「絶対ビッグになる!」と叫んだ。
アンコールを受けて再びメンバーがステージに戻ると、YONCEは「気分いいぜ」とつぶやき、ムーディな演奏に合わせて「TOBACCO」を歌唱。歌い終えた彼は「俺は『踊れ!』とか『手を挙げろ!』とか言うのあんまり好きじゃなくて。俺らのライブに来てくれる人には自分の好きなように揺れてほしい。文句言ったっていいしiPhoneいじってたっていいよ。だって俺らも好き勝手やってるんだもん。ライブハウスではみんなも好き勝手やっていいんだよ。俺が音楽を通して言いたいのは『自由でいよう』ってこと。今日ここにいるすべての人が明日から自由に過ごせますように」と言い、最後に「自分のために生きよう」というメッセージを込めた「Life Easy」を伸びやかな歌声で観客に届けた。
なお「TOUR MINT CONDITION」はこの日がツアーファイナルだったが、ツアー全公演のチケットがソールドアウトしたことを受け、本日11月1日には地元・神奈川のYokohama Bay Hallで「TOUR MINT CONDITION "EXTRA SHOW"」と題した追加公演が行われた。
※記事初出時、キャプションに誤りがありました。訂正してお詫びいたします。
Suchmos「TOUR MINT CONDITION」2016年10月29日 東京都 LIQUIDROOM セットリスト
01. Pacific
02. YMM
03. Get Lady
04. Alright
05. JET COAST
06. BODY
07. Blow Your Mind
08. PINK VIBES
09. Miree
10. GAGA
11. SNOOZE
12. DUMBO
13. STAY TUNE
14. MINT
<アンコール>
15. TOBACCO
16. Life Easy
リンク
- Suchmos | OFFICIALHP
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DJありがとう @dj_arigatou
楽曲だけでパーソナリティーについては全然知らないんだけど、こんな風な人なんだね(╹▿╹๑) ちょっと意外!
Suchmos、満員のLIQUIDROOMで誓いの叫び「絶対ビッグになる!」 - 音楽ナタリー https://t.co/f60RzVH5pq