THE BAWDIES×バニラズ、大勢の“ゾンビ”とR&R愛炸裂させたツアーファイナル

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THE BAWDIESgo!go!vanillasによるスプリットツアー「Rockin' Zombies Tour 2016」の最終公演が10月29日に東京・Zepp DiverCity TOKYOで開催された。

「Rockin' Zombies Tour 2016」東京・Zepp DiverCity TOKYO公演の様子。(撮影:橋本塁[SOUND SHOOTER])

「Rockin' Zombies Tour 2016」東京・Zepp DiverCity TOKYO公演の様子。(撮影:橋本塁[SOUND SHOOTER])

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ツアーは2組のスプリットシングル「Rockin' Zombies」が7月に発売されたことを記念して行われたもの。最終公演で彼らは、それぞれ約1時間のライブパフォーマンスとコラボセッションで会場に集まった大勢の観客を楽しませた。

go!go!vanillas(撮影:橋本塁[SOUND SHOOTER])

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先攻のgo!go!vanillasが「マジック」でライブを開始すると、早くも満員の観客が拳を突き上げ、会場は一体感に包まれる。牧達弥(Vo, G)は「帰ってきたよ東京! 今日は心の底からロックンロールしようぜ!」と咆哮。続く「ニューゲーム」「エマ」では柳沢進太郎(G)による軽快なギターリフがオーディエンスの体を揺らした。

「これだけの“Rockin' Zombies”が集まってくれてうれしい! でも今からお前らには“デッドマン”になってもうらうぜ!」という長谷川プリティ敬祐(B)の言葉から「デッドマンズチェイス」が投下されると、ジェットセイヤ(Dr)がキレキレのドラムソロを披露したり、牧、長谷川、柳沢が1本のマイクで同時に歌ったりと、4人は熱量のあるパフォーマンスでファンのテンションを引き上げていく。「セレモニー」ではこれまでのアグレッシブな演奏とは打って変わって、牧がスポットライトを浴びて静かにギターを弾き歌い始める。彼はエモーショナルなギターソロで観客の目を釘付けにしていた。

牧達弥(Vo, G)(撮影:橋本塁[SOUND SHOOTER])

牧達弥(Vo, G)(撮影:橋本塁[SOUND SHOOTER])[拡大]

牧が「ロックンロールは死んだって言われてるけど、俺たちは生きてるじゃん。ってことはゾンビじゃん! ここにいるみんなもロックンロールの虜だからゾンビでしょ? 俺は『バイオハザード』やってたから知ってるけど、ゾンビっていっぱいいると強いから。俺たちの大好きなロックンロールをもっともっとぶっ放していこうぜ!」と呼びかけたあと、4人はドライブ感のある「スーパーワーカー」で再度場内をヒートアップさせる。「兄貴たちの最強のロックンロールパーティーチューン」という紹介からTHE BAWDIES「IT'S TOO LATE」のカバーを披露したのち「でも、いつまでも弟でいられないんですよ! 俺たちはTHE BAWDIESに勝ちに来てんだ!」と牧が声を上げると、4人は「ヒンキーディンキーパーティークルー」をはつらつと演奏してファンを楽しませた。

go!go!vanillas(撮影:橋本塁[SOUND SHOOTER])

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ラストナンバーを前に牧は「高校生の頃はただのリスナーとしてTHE BAWDIESを聴いていて、そこから東京に出てきてバンドを組んで、今こうやってツーマンをやってさ。これだけたくさんの人と一緒にロックンロールを愛せるっていうのはすごい幸せなことで。これだけの人がロックンロールを愛してくれてるってことは、まだまだ見たことないところに一緒に行けると思ってます。これからもよろしくお願いします!」と思いを伝える。そしてバンドは牧が上京時の決意を書いたという「オリエント」をグルーヴィな演奏で届け、ステージを降りた。

THE BAWDIES(撮影:橋本塁[SOUND SHOOTER])

THE BAWDIES(撮影:橋本塁[SOUND SHOOTER])[拡大]

シンガロングが彩る強力なナンバー「45s」でライブをスタートさせたTHE BAWDIESは、ROY(Vo, B)の「心を裸にしてジャンプしてシャウトしていただけますか? ロックンロールという海に飛び込めますか?」という声から「YOU GOTTA DANCE」「YEAH」「LEAVE YOUR TROUBLES」をメドレーで届け、フロアの温度をぐんぐんと上げていく。MARCY(Dr, Cho)の力強いドラミングから「NO WAY」が投下されると会場の熱気はピークに達した。

ROY(Vo, B / THE BAWDIES)(撮影:橋本塁[SOUND SHOOTER])

ROY(Vo, B / THE BAWDIES)(撮影:橋本塁[SOUND SHOOTER])[拡大]

「心のパンティやブラジャーを外し、心を裸にして楽しむこと」について熱弁を繰り広げ、自身を“パンティークラッシャー渡辺”と名乗ったROYは、「お父さん、お母さんには言いづらいと思うから、心のパンティを引きちぎるという意味で、“ココパン先生”の講演会に行ってきたと説明してください」と話してオーディエンスの笑いを誘う。「懐かしのナンバーいきますけど付いてきてくださいね!」とROYが声を上げると、4人は「I BEG YOU」を演奏。曲中ROY、TAXMAN(G, Vo)、JIM(G, Cho)の3人は息ピッタリのコミカルな動きでファンを沸かせた。

「I BEG YOU」が発表された2007年、バニラズの柳沢は中学生だったということを話題に上げたROYは、このツアーでのバニラズとの思い出を語り始める。そして「牧くんの僕に対するリスペクトが日に日に薄れていって、僕がしゃべっていると腰をさわさわしてくる」「広島公演のときにプリティ、牧、進太郎と一緒に厳島に行ったら、女子中学生3人組が『go!go!vanillasの皆さんですか?』と聞いてきた」と寂しそうに明かして客席に笑いを起こした。

THE BAWDIES(撮影:橋本塁[SOUND SHOOTER])

THE BAWDIES(撮影:橋本塁[SOUND SHOOTER])[拡大]

THE BAWDIES節の効いたバニラズ「カウンターアクション」のカバーを届けてフロアを揺らしたあと、新曲「THE EDGE」の演奏時にROYは「ロックンロールは背中を押してくれるし、ときに包み込んでくれる、僕にとって太陽みたいな存在なんです。俺らがロックンロールを楽しむ瞬間を見せることで、皆さんの笑顔を引き出したい。THE BAWDIES、最強のロックンロールを作りました。私の母お墨付きです」と楽曲について説明。彼らは高音のコーラスワークとエッジィなサウンドでオーディエンスを圧倒していた。メンバーが次々とゾンビに感染していくという寸劇ののち、4人は「HOT DOG」「SING YOUR SONG」「IT'S TOO LATE」とライブアンセムで終盤を駆け抜けフロアに大きな合唱を起こしていた。

「Rockin' Zombies Tour 2016」東京・Zepp DiverCity TOKYO公演の様子。(撮影:橋本塁[SOUND SHOOTER])

「Rockin' Zombies Tour 2016」東京・Zepp DiverCity TOKYO公演の様子。(撮影:橋本塁[SOUND SHOOTER])[拡大]

アンコールではドラムが2台並んだステージにTHE BAWDIESとバニラズが姿を現す。TAXMANと長谷川が缶ビールで乾杯したあと、ROYと牧のコーラスワークから2組は総勢8人で「カントリー・ロード」をカバー。MARCYとセイヤが2台のドラムを叩く中、各メンバーがステージを駆け回って熱いプレイを見せた。続くTHE BAWDIESの「KEEP ON ROCKIN'」では、メンバーそれぞれがソロプレイを披露。観客の弾けるクラップが場内の熱気を高める。またセイヤはマラカスを持ち出して踊ったり、ステージを台車で滑ったりと自由なパフォーマンスでオーディエンスを楽しませた。ライブの最後にはTAXMANが恒例の“ワッショイ”を、手をゾンビのポーズにする“ゾンビワッショイ”と銘打って実施しツアーを締めくくる。8人がステージ前方で手をつないで礼をしたのち、興奮したセイヤは客席にダイブ。彼は最後に「ここはDiverCityだー!」と咆哮し、着ていた服を全力で引きちぎろうとして観客を笑わせていた。

なおライブ終了後より、THE BAWDIESがこれまで発表したシングル作品10タイトルとアルバム作品7タイトル、go!go!vanillasの最新アルバム「Kameleon Lights」の全収録曲がApple Music、LINE MUSIC、AWAなどの定額音楽配信サービスで配信されている。この機会に両バンドの作品をチェックしてみよう。

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Rockin' Zombies Tour 2016
2016年10月29日 Zepp DiverCity TOKYO セットリスト

go!go!vanillas

01. マジック
02. ニューゲーム
03. エマ
04. デッドマンズチェイス
05. ホラーショー
06. セレモニー
07. スーパーワーカー
08. イッツ・トゥー・レイト
09. ヒンキーディンキーパーティークルー
10. ヒートアイランド
11. カウンターアクション
12. オリエント

THE BAWDIES

01. 45s
02. MEDLEY(YOU GOTTA DANCE~YEAH~LEAVE YOUR TROUBLES~YOU GOTTA DANCE)
03. NO WAY
04. I BEG YOU
05. I'M IN LOVE WITH YOU
06. LEMONADE
07. COUNTER ACTION
08. B.P.B
09. THE EDGE
10. JUST BE COOL
11. HOT DOG
12. SING YOUR SONG
13. IT'S TOO LATE
<アンコール>
14. カントリー・ロード
15. KEEP ON ROCKIN'

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涼風 @suzukaChelsea26

読んでるだげで楽しさが伝わってくる THE BAWDIES×バニラズ、大勢の“ゾンビ”とR&R愛炸裂させたツアーファイナル - 音楽ナタリー https://t.co/iBGc5djjaK

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