BLUE ENCOUNT、約束果たした初武道館で叫ぶ「ここで終わりたくない!」

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BLUE ENCOUNTが昨日10月9日に東京・日本武道館にてワンマンライブ「LIVER'S 武道館」を開催した。

BLUE ENCOUNT「LIVER'S 武道館」の様子。(撮影:浜野カズシ)

BLUE ENCOUNT「LIVER'S 武道館」の様子。(撮影:浜野カズシ)

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2013年12月に東京・TSUTAYA O-WESTでライブを行った際、将来武道館でライブを行う旨をファンに約束していた彼ら。約3年越しで実現した武道館の大舞台には、1万1000人のファンが集まり、その雄姿を見届けた。

BLUE ENCOUNT「LIVER'S 武道館」の様子。(撮影:浜野カズシ)

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ライブは、TSUTAYA O-WESTでのMCから始まるブルエンのライブヒストリーでスタート。続いて青く染まったステージにメンバーが、それぞれのペースで足を踏み入れる。そして田邊駿一(Vo, G)がアカペラでオーディエンスを惹き付けたのち、「準備できてる? 武道館でブルエン始めます」と宣言すると特効の音と共に「DAY×DAY」が投下された。江口雄也(G)と辻村勇太(B)は向かい合わせで楽器をかき鳴らし、高村佳秀(Dr)は勢いのあるドラミングでフロントの3人のプレイを後押しする。「HALO」が終わるや否や、田邊は「ヤバイね、来ちゃった……ライヴハウス武道館へようこそ」と氷室京介の名セリフを引用しながら挨拶。そして「俺らとあなたでありえない最高の1日にしましょう」という呼びかけに続き、「MEMENTO」を皮切りに高速かつ攻撃的なロックチューンを叩きつけていった。

田邊駿一(Vo, G)(撮影:浜野カズシ)

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江口雄也(G)(撮影:浜野カズシ)

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初めての武道館にも関わらず、メンバーは普段のライブハウス公演と同じテンションでトークをし、振り切ったプレイを繰り広げる。「JUMP」では満面の笑みでジャンプをしながら楽器を鳴らし、「HEEEY!」では観客とのコール&レスポンスを存分に楽しむ。「ONE」では田邊、 江口、辻村がそろって背面弾きを披露し、アクロバティックなプレイで会場の視線を釘付けにした。かと思えば、田邊が唐突に「ウェーブが見たい。今日はベタをやり尽くす!」と観客にウェーブを求め、大会場ならではの壮観な景色を作り出す。さらに、この日は高村のソロコーナー“高村ップ”も特別な演出と共に展開。アリーナエリアに設置された専用の舞台に降り立った高村は、パーカーやTシャツの物販をラップで紹介しようとするも会場の雰囲気に飲まれたのか普段の調子が出ず、メンバーから「途中からラップじゃなくなってたよね」と容赦なくいじられていた。

BLUE ENCOUNT「LIVER'S 武道館」の様子。(撮影:浜野カズシ)

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ライブ本編の折り返し地点では、ストリングスカルテットを交えてのパフォーマンスが観客を圧倒する場面も。弦楽器の繊細なイントロから続く形で披露されたラブソング「YOU」では、田邊の力強く優しい歌声が会場いっぱいに広がる。続く「はじまり」では、4人の奏でる丁寧なバンドサウンドとストリングスの音色が溶け合い、激しさだけではないブルエンの一面を観客に印象付けていた。

辻村勇太(B)(撮影:浜野カズシ)

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高村佳秀(Dr)(撮影:浜野カズシ)

高村佳秀(Dr)(撮影:浜野カズシ)[拡大]

しっとりとした空気の中、口を開いた田邊は「1個1個夢を叶えられています」と噛み締めるように語り出す。そして高校時代に江口のギターを壊し、その際に「いつか武道館に立ったらギター返してやるよ」と明言したことを回顧。当の江口が「言い方がカッコよかったからそのときは納得しちゃったんだよね」と口にすると、田邊が「江口、高校のときはすまんかった!」と買いたてのギターを彼に手渡すサプライズも。うれしそうにギターを受け取った江口だが、客席にそれを投げるそぶりを見せて笑いを巻き起こした。また田邊は新曲「LAST HERO」が主題歌として使用されているドラマ「THE LAST COP」にブルエンメンバーを出演させてほしいと、客席にいるドラマスタッフに懇願。快諾のサインが出るとメンバーは大喜びして、「LAST HERO」になだれ込んだ。

勢いに乗った4人は「JUST AWAKE」「LIVER」といった高速チューンを連投し、ラストスパートをかけていく。「THANKS」の演奏中に田邊は、盛り上がる観客に向かって「出会ってくれてありがとう!」と叫んだ。そしていよいよ本編もクライマックスというとき、田邊は12年にわたるバンド生活の中で応援を受けると同時に批判も浴びたことを述懐する。「それでも夢を追いかけたら、すげえってことです」と涙声になり、両親やマネージャー、レーベルスタッフへの感謝のあと「ここにいる1人ひとり、あなただよ。俺たちをここまで連れてきてくれてありがとう」と泣きながらファンに向かって語りかけた。「でも、ここで終わりたくないんだよ」と叫んだ彼は、来春に千葉・幕張メッセ国際展示場公演を開催することを発表。嗚咽を漏らしながら「泣き虫って言われてもいいんだよ。お前らと一緒に見た夢の先で泣けりゃいんだよ」「俺とお前らはBLUE ENCOUNTです。よろしく」と述べ、「もっと光を」を歌い出す。その歌声を支えるように江口、辻村、高村の力強い演奏が加わり、クライマックスでは1万1000人の「もっと光を」のシンガロングが発生する。会場が1つになったとき、田邊の「ありがとう!」の声が大きく響いた。

BLUE ENCOUNT「LIVER'S 武道館」の様子。(撮影:浜野カズシ)

BLUE ENCOUNT「LIVER'S 武道館」の様子。(撮影:浜野カズシ)[拡大]

ステージを降りた4人を呼び戻したのは、観客の「もっと光を」の大合唱。笑顔で現れた田邊は「すごいアルバムができそう。最近録り終えたんですが、ニヤニヤしとります。俺らにとっても初めてのことが多いです」とアルバムに収録されるという新曲につなげる。抑制を効かせたアレンジや、穏やかな歌などブルエンの新境地とも言えるナンバーを披露したあと、4人はファンに捧げるように「NEVER ENDING STORY」「HANDS」をプレイ。紙吹雪が舞う中、田邊は「これからもついてこいよ。その手、離しませんから」と叫びファンの笑顔を誘った。

なお、ライブ中にリリースが告知されたニューアルバムのタイトルは「THE END」。田邊は意味深なアルバムタイトルを発表した際、「大事なスタートの1枚になると思って付けました」とバンドが新たなフェーズに入っていることを伝えていた。

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BLUE ENCOUNT「LIVER'S 武道館」
2016年10月9日 日本武道館 セットリスト

01. DAY×DAY
02. HALO
03. MEMENTO
04. 声
05. Survivor
06. アンバランス
07. JUMP
08. HEEEY!
09. ONE
10. ANSWER
11. YOU
12. はじまり
13. LAST HERO
14. JUST AWAKE
15. THANKS
16. LIVER
17. ロストジンクス
18. だいじょうぶ
19. もっと光を
<アンコール>
20. 新曲
21. NEVER ENDING STORY
22. HANDS

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ひろ @Hiro_rock009

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