「バンド最高!友達最高!」HEY-SMITH、友達22組と再会したハジマザ

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9月10、11日に大阪・泉大津フェニックスにてHEY-SMITH主催のライブイベント「OSAKA HAZIKETEMAZARE FESTIVAL 2016」が開催された。

HEY-SMITH(撮影:半田安政[Showcase])

HEY-SMITH(撮影:半田安政[Showcase])

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泉大津フェニックスにて「OSAKA HAZIKETEMAZARE FESTIVAL」が行われたのは、2014年以来2回目。前回の泉大津フェニックスでの同イベントを最後に、HEY-SMITHはMukky(Vo, B)とIori(Tp)が脱退し、バンドは事実上の活動休止状態となった。その後2015年に新体制で再始動したことから、今年のイベントでは出演バンドがHEY-SMITHの再始動を改めて祝福する場面が多く見られた。

9月10日

SHANK(撮影:半田安政[Showcase])

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今年から新設された「HAZIMAZA BOX」ステージでSABANNAMANがオープニングを飾ったのち、「MAZARE STAGE」の初陣を飾ったSHANKのライブからイベント本編がスタート。庵原将平(Vo, B)は客席に向かって突然尻を出すなど、ヤンチャな姿で同イベントへの愛情を示した。「お祝いの気持ちは一切ありません。全力でつぶしにきました!」と闘志をむき出しにしたcoldrainは、フロアにウォールオブデスが発生した「24-7」や、ファンに“速いヘドバン”をさせた「Fire In The Sky」など重厚な楽曲群を披露していった。「ハジマザ」皆勤賞のSUNSET BUSは「サザエさん一家」の替え歌を歌ってみたり、突然AIの「ハピネス」を歌い出したりと、のびのびとパフォーマンス。打首獄門同好会は「うまい棒」への思いを歌った「デリシャスティック」、食べものの恨みの怖さをうたった「TAVEMONO NO URAMI」、“せせりコール”が発生した「ヤキトリズム」などユニークな楽曲を届けて会場を和ませた。

なお「ハジマザ」の会場の中央には大きなスケートランプが設営されており、スケーターチーム「Team GOODSKATES」のメンバーたちはライブ中にも滑走。中盤には彼らのパフォーマンスの時間が設けられ、オーディエンスは世界レベルの彼らのスケーティングに目を奪われていた。

NUBO(Photo by HayachiN)

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イベントの後半戦はNUBOのライブからスタート。彼らは“NUBO的ハジマザテーマソング”だと言う「If there is no mirror ball」にてゲストプレイヤーとして、HEY-SMITHのイイカワケン(Tp)を呼び込んで会場を盛り上げた。dustboxは「いろんな困難を乗り越えてきた仲間にこの曲を」と告げ、HEY-SMITHへ「Tomorrow」を贈った。「ハジマザ」初出演のかりゆし58は、民謡を取り入れたコードとストレートな歌詞で会場の空気を一変させる。続くPANは「Z好調」の曲中にパンを投げ入れる自己紹介を挟んだり、「こめかみ」の演奏前に“お米つながり”ということで打首獄門同好会の「日本の米は世界一」をアカペラで歌唱したりとユーモアあふれるパフォーマンスで場内の笑いを誘い、合計で4曲というセットリストでライブを終えた。

SiM(撮影:半田安政[Showcase])

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「MAZARE STAGE」のトリを務めたSiMは「ハジマザ? 地元大阪? そんなの知らねえよ! SiMが一番カッコいいってそれだけを伝えにきました!」と挑発して、「GUNSHOTS」「KiLLiNG ME」とキラーチューンを続々とドロップ。さらに「2バンドでHEY-SMITHをつぶして帰ります」と言ってcoldrainのMasato(Vo)を呼び込むと、HEY-SMITHの「Come back my dog」のイントロから「f.a.i.t.h」へと続けて観客を沸かせた。「HAZIMAZA BOX」の夜の部を飾ったのは04 Limited Sazabys。GENは「熱々になってるバトンを受け取りました。フェスだけど、天井のないライブハウスですね。対バンしてるって感じがします」とイベントの感想を語り、「仲間に入れてもらえてうれしい」と出演できる喜びを続けた。

HEY-SMITH(Photo by HayachiN)

HEY-SMITH(Photo by HayachiN)[拡大]

そしていよいよHEY-SMITHのアクトへ。猪狩秀平(G, Vo)が「Are you ready ハジマザ? 夢の時間を始めようぜ!」と呼びかけ、バンドはオーディエンスを踊らせていく。「とんでもないライブバンドばっかりでした。あとはこの重たい重たいバトンを受け取った俺たちがNO.1だということを証明する!」と意気込むとさらに、さわやかな「Summer Breeze」や、タイトな「Truth Inside」などを演奏していった。

本編を終えアンコールで再びステージに現れた猪狩は、「みんなやっぱ2年前のこと思い出してしまうかな」とこぼし、自身も当時を振り返る。「あのときほんまに俺たちはどうなるかわからんかったけど、またやりたい、またみんなに会いたいって気持ちで『ハジマザをまたやるから!』って宣言して。そしたら会えたわ。口にして、信じて裏切らずに、人を愛してやってたら、やれたわ」と声を弾ませた。さらに当時「バンドは最高だから、バンドやろうぜ!」と発言したことを回想し、「やっぱ2年経っても、バンド最高やぞ! バンドやろうぜ!」と高らかに言い放った。「Come back my dog」ではゲストボーカルとしてcoldrainのMasato(Vo)を呼び込んだほか、SiMメンバーなどほかの出演者も続々とステージに。大団円となったステージで、猪狩は「バンド最高! 友達最高!」と破顔させる。さらに曲が終わっても鳴り止まないアンコールを受けて、「DRUG FREE JAPAN」をプレイして初日の幕を下ろした。

9月11日

GOOD4NOTHING(Photo by HayachiN)

GOOD4NOTHING(Photo by HayachiN)[拡大]

2日目はオープニングアクトのENTHが「HAZIMAZA BOX」を温めたのち、GOOD4NOTHINGのライブでスタート。彼らはU-tan(Vo, G)の「屋根のないライブハウスへようこそ!」という挨拶を合図にポップパンクチューンでオーディエンスをヒートアップさせていった。続くSTOMPIN' BIRDは、YASU(B, Vo)がお尻を出したり、ステージ上でスライディングしたりと自由なステージングで会場を和ませる。KEMURIのステージには、「New Generation」演奏時にHEY-SMITHのかなす(Tb)とイイカワが登場し、厚みのあるホーンの音色を響かせた。OVER ARM THROWは「ZINNIA」で盛大なシンガロングを発生させると、その後メロディアスな楽曲を畳み掛けていく。MCではかなすと共にアパレルショップ「ROLLING CRADLE」のスタッフをしていた菊池信也(Vo, G)が「(かなすが)こういう舞台でがんばってるのを見るのはうれしい」と優しい表情を浮かべていた。

9mm Parabellum Bullet(Photo by HayachiN)

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Team GOODSKATESのスケートショーを挟み、イベントは後半戦へ。「コラボ大好き」の東京スカパラダイスオーケストラは「閃光」で10-FEETのTAKUMA(Vo, G)、「流れゆく世界の中で」でMONGOL800のキヨサク(Vo, B)とコラボレーションし、会場を大いに沸かせる。昨年の「KESEN ROCK FESTIVAL」がHEY-SMITHとの出会いだという9mm Parabellum Bulletはサポートメンバーに武田将幸(G)を迎えた布陣で「ハジマザ」初参戦。菅原卓郎(Vo, G)は「俺たちの音楽はなんて形容したらいいかわからないと思うんですけど、それは音楽がハジケテマザッテるからってことでいいですか?」と呼びかけていた。

MONGOL800のライブは「『OSAKA HAZIKETEMAZARE FESTIVAL』あーそびーましょー!」というキヨサクの呼びかけを合図にスタート。さっそく「あなたに」で合唱を生み出すと、その後「小さな恋のうた」や新曲「Cinderella」などを披露した。10-FEETは1曲目「goes on」を終えて「ありがとうございました! 10-FEETでした!」とステージを去るそぶりをみせるなど、ユーモアあふれるステージングでオーディエンスを笑わせる。最後にはHEY-SMITHの猪狩とYUJI(B, Vo)を呼び込み、5人でHEY-SMITHの「Come back my dog」をプレイした。

CrossfaithはKenta Koie(Vo)が「HEY-SMITHにバトンを渡せるのは俺らしかおらんやろー!」と意気込み、ダイナミックにサウンドを投下していく。「RX Overdrive」ではウォールオブデスが発生し、「Wildfire」ではクラブさながらにオーディエンスを躍らせた。さらに前日に自分たちも主催イベント「ACROSS THE FUTURE 2016」を開催したことから「同世代は本気で歴史を変えようと思ってがんばってる」と発言を残していた。HEY-SMITHの前に「HAZIMAZA BOX」に出演したのは、HEY-SMITHのレーベルの後輩、Dizzy Sunfist。あやぺた(Vo, G)は「『OSAKA HAZIKETEMAZARE』に遊びに来るのは6回目。『OSAKA HAZIKETEMAZARE』のステージに立つのは今日が初めて! うちらにとっても夢の時間! 始めようか」と溢れ出る思いを口にしてからライブを始めた。また彼女は、2012年のハジマザの打ち上げで猪狩に「来年出させてください」と交渉するのも「お前らにはまだ早い」と言われ、悔し泣きをしたことを明かし「それから4年経って、今このステージに立ってます。同じレーベルだからじゃない。ちゃんとカッコいいって認めてもらったから出られています。HEY-SMITHにはうちらの人生を輝かせてもらってます」と気持ちをぶつけ、「Jorking」「Tonight.Tonight.Tonight」などでオーディエンスを楽しませ、HEY-SMITHへとバトンをつないだ。

HEY-SMITH(撮影:半田安政[Showcase])

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HEY-SMITHは猪狩が「泣いても笑っても最後!」と呼びかけ、エッジーな「Dandadan」でライブをスタートさせる。3曲目の「DRUG FREE JAPAN」ではさっそく満(Sax)がフロアへ飛び込むなど、感情のこもったパフォーマンスを届けていく。猪狩が、スケートランプやストリート系アパレルブランドのブースなどを用意した今回のイベントの趣旨について「音楽やパンクと切り離せない文化……ファッションとかスケートとかタトゥーとか、そういうものを音楽と“ハジケテマザ”らせたかった」と言及。その後バンドがスケートボードについて歌った「Skate Or Die」をプレイすると、スケーターたちはいっそう勢いよくパフォーマンスしてみせた。

熱狂の本編を終え、アンコールで再びステージに戻ってくるなり、猪狩は「来年もやろうぜ! 何も決まってないけど『来年も会おう!』って言っとくわ」と来年の開催を約束。そしてバンドは最新アルバムの表題曲「Stop The War」と、1stミニアルバム「Proud and Loud」収録曲「Longest day」の2曲をプレイする。ダブルアンコールで「I'm IN DREAM」を投下したあと「もう1曲やらせてください!」と言い、最後にCrossfaithのKoieをゲストボーカルに迎え「Come back my dog」を披露し、2日間を締めくくった。

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