EGO-WRAPPIN'、20周年イヤーの野音ワンマンで何度も「ありがとう」

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EGO-WRAPPIN'のワンマンライブ「Dance, Dance, Dance」の大阪公演が、8月7日に大阪野外音楽堂で行われた。

EGO-WRAPPIN' AND THE GOSSIP OF JAXX「Dance, Dance, Dance」大阪・大阪城音楽堂公演の様子。 (撮影:仁礼博)

EGO-WRAPPIN' AND THE GOSSIP OF JAXX「Dance, Dance, Dance」大阪・大阪城音楽堂公演の様子。 (撮影:仁礼博)

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エゴの夏の恒例行事として、東京と大阪の野音で毎年開催されている「Dance, Dance, Dance」。今年も中納良恵(Vo)、森雅樹(G)の2人に、末房央(Dr)、真船勝博(B / FLOWER FLOWER)、ハタヤテツヤ(Key, Piano)、武嶋聡(T.Sax, S.Sax, Flute)、川崎太一朗(Tp)を加えたEGO-WRAPPIN' AND THE GOSSIP OF JAXX編成でライブが行われた。東京公演が曇天の中での開催であったのに対し、この日の大阪は晴天に。オーディエンスは気温35℃を超える炎天を物ともせず、終始笑顔でバンドのサウンドに体を委ねていた。

EGO-WRAPPIN' AND THE GOSSIP OF JAXX「Dance, Dance, Dance」大阪・大阪城音楽堂公演の様子。 (撮影:仁礼博)

EGO-WRAPPIN' AND THE GOSSIP OF JAXX「Dance, Dance, Dance」大阪・大阪城音楽堂公演の様子。 (撮影:仁礼博)[拡大]

バンドの面々は、おなじみの入場SEであるSly & The Family Stoneの「Dance to the Music」を合図に次々とステージに登場。それからスカアレンジの「CAST YOUR FATE TO THE WIND」で鍵盤ハーモニカを牧歌的に響かせてライブをスタートさせた。森が「今日は3時間くらいやらしてもらいますんで」と宣言した最初のMCのあとには、「Sundance」「Whammy Kiss」など攻撃的なギターサウンドが魅力の楽曲群が次々と繰り出されていく。さらにダンサブルなIan Dury & The Blockheadsの「Inbetweenies」のカバーで会場の熱気が高まったところで、バンドはソフトなダブポップチューン「レモン」をひさびさにライブでプレイ。浮遊感あるシンセやホーンサウンドと伸びやかな歌声で、野外に相応しいロケーションを生み出していった。

中納良恵(Vo) (撮影:仁礼博)

中納良恵(Vo) (撮影:仁礼博)[拡大]

森雅樹(G) (撮影:仁礼博)

森雅樹(G) (撮影:仁礼博)[拡大]

またこの日は、中納と森のユルいMCも見どころに。エゴも出演した7月の「FUJI ROCK FESTIVAL '16」が話題に挙がると中納は当日BABYMETALのステージを観たことを明かし、彼女たちの人気曲である「イジメ、ダメ、ゼッタイ」の一部を歌マネを交えて披露。そして「1回聴いたら忘れられへんように作られてるね、あれは。ようできてるわ」と分析し、「……がんばる。私らも作る、そんな曲を!」と宣言した。一方で森は、この日の中納のパーマヘアについて言及。「今日の髪型のテーマは何? 話しかけずらかってん。『積木くずし』を思い出して」と言い放ち聴衆を爆笑させた。

中納と森の2人で届けたボサノバチューン「満ち汐のロマンス」や、静かなギターアルペジオとセミの鳴き声が美しく夕暮れ時を演出した「Fall」など、しっとりとした楽曲を続けてオーディエンスをクールダウンさせたあとには、中納以外のメンバーでPrince Buster's All Starsの「Ali Shuffle」をカバー。小気味よく刻まれる森のスカカッティングと迫力あるダブミックスにより会場は混沌とした雰囲気へと誘われていった。その熱演の余韻も冷めやらぬ中、ステージ下手に姿を現した中納がドラを1発打ち鳴らす。これを合図にバンドはきらめくようなホーンサウンドと疾走感が魅力の「Mother Ship」を繰り出して、後半戦のスタートを華々しく彩った。

手前が中納良恵(Vo)、奥が森雅樹(G)。 (撮影:仁礼博)

手前が中納良恵(Vo)、奥が森雅樹(G)。 (撮影:仁礼博)[拡大]

EGO-WRAPPIN' AND THE GOSSIP OF JAXX「Dance, Dance, Dance」大阪・大阪城音楽堂公演の様子。 (撮影:仁礼博)

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黒田ゆかりバージョンの歌詞で歌われた「ワークソング」のカバー以降は、「a love song」「10万年後の君へ」などライブ定番曲の数々が次々と繰り出されていく。中でも終盤は「だるい」「Move on up」「くちばしにチェリー」がノンストップで畳みかけられる、エゴのライブのだいご味であるアッパートラックの応酬の時間へ突入していった。「くちばし」でこの日一番の盛り上がりを作ったのち、バンドはさらなるキラーチューン「GO ACTION」を投下。曲中には中納がワイアレスマイクを手に客席を歌い歩きながらファンたちとハイタッチを交わし、ピークタイムを更新させた。

EGO-WRAPPIN' AND THE GOSSIP OF JAXX「Dance, Dance, Dance」大阪・大阪城音楽堂公演の様子。 (撮影:仁礼博)

EGO-WRAPPIN' AND THE GOSSIP OF JAXX「Dance, Dance, Dance」大阪・大阪城音楽堂公演の様子。 (撮影:仁礼博)[拡大]

バンドはアンコールソングとして、東京公演と同じく「WHOLE WORLD HAPPY」をセレクト。これでライブは終了かと思われたが、中納が「もう1曲やってもいいですか? 今年は返していかな……いろいろね」と結成20周年イヤーの真っ最中である現在の心境を語り出す。「私はすごく音楽に救われてきて、今日もこうやってみんなと一緒に感じることができて。20年経ってもこうやっていられて本当に幸せです」と話すと、「本当にありがとうございます」と何度も繰り返して、森と2人きりで「サニーサイドメロディー」をプレイ。オーディエンスの大きな手拍子と歓声の中で中納はこの曲を力強く歌い切り、東京よりも1曲多い23曲が披露された大阪野音公演は終了となった。

なおこの公演中、10月15日に森の出身地である大阪府堺市の泉ケ丘駅前泉ヶ丘ひろば専門店街でエゴがワンマンライブ「EGO-WRAPPIN' 20th Anniversary SPECIAL LIVE at 泉ヶ丘ひろば(泉北高速鉄道 泉ケ丘駅前)」を実施することを発表。大阪のファンを喜ばせていた。

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EGO-WRAPPIN' AND THE GOSSIP OF JAXX「Dance, Dance, Dance」
2016年8月7日 大阪城音楽堂セットリスト

01. CAST YOUR FATE TO THE WIND
02. I'll be around
03. PARANOIA
04. love scene
05. Sundance
06. Whammy Kiss
07. Inbetweenies
08. レモン
09. 満ち汐のロマンス
10. admire
11. Fall
12. Ali Shuffle
13. Mother Ship
14. ワークソング
15. a love song
16. 10万年後の君へ
17. human beat
18. だるい
19. Move on up
20. くちばしにチェリー
21. GO ACTION
<アンコール>
22. WHOLE WORLD HAPPY
23. サニーサイドメロディー

EGO-WRAPPIN'「EGO-WRAPPIN' 20th Anniversary SPECIAL LIVE at 泉ヶ丘ひろば(泉北高速鉄道 泉ケ丘駅前)」

2016年10月15日(土)大阪府 泉ヶ丘ひろば専門店街

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