蜷川の遺影が演出席で見守る「尺には尺を」藤木直人、多部未華子決意新たに

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明日5月25日から埼玉・彩の国さいたま芸術劇場で上演される「尺には尺を」の公開稽古と囲み取材が、本日5月24日に行われた。

「尺には尺を」囲み取材より、多部未華子(左)、藤木直人(右)。

「尺には尺を」囲み取材より、多部未華子(左)、藤木直人(右)。

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「尺には尺を」公開稽古より、多部未華子(左)、藤木直人(右)。(撮影:撮影:渡部孝弘)

「尺には尺を」公開稽古より、多部未華子(左)、藤木直人(右)。(撮影:撮影:渡部孝弘)[拡大]

公開稽古では、ウィーンの公爵・ヴィンセンショー(辻萬長)が領地の全権をアンジェロ(藤木直人)に委任し国外に出かけるシーンと、アンジェロの恋人・ジュリエットを妊娠させた男の妹・イザベラ(多部未華子)がアンジェロに謁見するシーンが演じられた。演出席から指示を出す演出補・井上尊晶の傍らには、5月12日に80歳で逝去した蜷川幸雄の遺影が。写真の中の蜷川は、力強いまなざしで稽古風景を見守っていた。

藤木直人

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公開稽古後に行われた囲み取材には、藤木と多部が登壇。藤木は、他のキャストらと蜷川の病室を訪れたときのことを「キャストみんなと『本読みやりたいね』と台本を持って行ったが、その日は体調がすぐれない様子だったので、1人ひとり蜷川さんのそばに行って挨拶をしました」と振り返る。また「稽古の途中に蜷川さんが亡くなられて、キャスト、スタッフ一同衝撃を受けましたし、今回の稽古場に復帰するというのが蜷川さんの目標だったので、僕らも必ず帰ってくると信じて、必死に稽古してきましたが……」と、時折言葉を詰まらせつつも、「蜷川さんの思いをみんなで形にして、明日の初日に臨みたいです」と続け、決意を新たにした。

多部未華子

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多部は、2014年に上演された「わたしを離さないで」の千秋楽で「次はシェイクスピアをやりたい」と蜷川に直談判したことを明かし、「あのとき言わなかったらこの場に立てていないと思います」と蜷川との思い出を振り返る。「蜷川さんともうご一緒できないのは悔しい。でも……自然と近くにいるような、常にそばにいてくれている気がしている。『よし、一緒にシェイクスピアをやろう』と言ってくれた言葉を忘れずに舞台に立ちたいです」と意気込みを見せた。

蜷川の遺作となる「彩の国シェイクスピア・シリーズ第32弾『尺には尺を』」は、明日5月25日に埼玉・彩の国さいたま芸術劇場にて開幕。6月には福岡・北九州芸術劇場、大阪・梅田芸術劇場で公演が行われる。

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彩の国シェイクスピア・シリーズ第32弾「尺には尺を」

2016年5月25日(水)~ 6月11日(土)
埼玉県 彩の国さいたま芸術劇場 大ホール

2016年6月17日(金)~19日(日)
福岡県 北九州芸術劇場 大ホール

2016年6月24日(金)~27日(月)
大阪府 梅田芸術劇場 シアタードラマシティ

作:W.シェイクスピア
翻訳:松岡和子
演出:蜷川幸雄
出演:藤木直人多部未華子 / 原康義、大石継太廣田高志間宮啓行、妹尾正文 / 岡田正、清家栄一、飯田邦博、新川將人、野辺富三 / 周本絵梨香、鈴木彰紀竪山隼太、堀源起 / 手打隆盛松田慎也、内田健司、浅野望 / 立石涼子石井愃一辻萬長(「辻」の正式表記は、しんにょうの点が一つ) ほか

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