晴天の福岡でcero、UA、ジム、CKBら熱演「CIRCLE」1日目

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5月14、15日に福岡・海の中道海浜公園 野外劇場でライブイベント「CIRCLE '16」が開催された。ここでは14日公演のレポートを掲載する。

クレイジーケンバンド

クレイジーケンバンド

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今回初めて2DAYSで執り行われた「CIRCLE」。昨年導入されたCIRCLE STAGEとKOAGARI STAGEの2ステージ制は今年も踏襲され、2日間で合計20組を超えるアーティストたちが交互に出演していった。会場には主催者厳選の飲食店が並ぶフードエリアやテントエリアも用意され、来場者たちは思い思いのスタイルで音楽漬けの2日間を楽しんだ。終始好天に恵まれた14日は、計11組のアーティストが登場。このほかにDJブースでは、カクバリズムの角張渉社長らDJ陣がイベントを華々しく盛り上げた。

cero

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Suchmos

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cero / Suchmos

CIRCLE STAGEトップバッターのceroは7人編成のバンドセットでライブに臨んだ。「Summer Soul」で午前の野外にメロウなアンサンブルを響かせイベントのオープニングを彩ったあとは、「わたしのすがた」「Yellow Magus(Obscure)」「Orphans」と人気曲を次々と投下。「街の報せ」で締めるまでオーディエンスを踊らせ続けた。KOAGARI STAGE一番手は、「CIRCLE」初出演ながら多くの観衆を集めて注目度の高さをうかがわせたSuchmos。彼らは序盤からアーバンな音色使いが心地よい「YMM」「Get Lady」などを堂々とプレイ。その後もセクシーでどこか太々しいバンドの魅力を存分に伝えつつ、MCではYONCE(Vo)が「初出演なのにさ、いっぱい見てくれてんじゃん! ありがとう!」とはにかんだ。

SPECIAL OTHERS

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二階堂和美

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SPECIAL OTHERS / 二階堂和美

昼過ぎにCIRCLE STAGEに現れたSPECIAL OTHERSは、「Uncle John」「Good Luck」など人気曲を4曲披露。小気味よいギターサウンドを初夏の野外に轟かせつつ、メンバーいわく「意味のないことしか話さない」というMCでも観客を和ませた。KOAGARI STAGEの2組目の二階堂和美も「CIRCLE」初登場。鈴木正人(Key / LITTLE CREATURES)、ASA-CHANG(Dr)、ガンジー(B)をバックバンドに従え「萌芽恋唄」でしっとりとライブをスタートさせた彼女は、中盤にノリのよい「あなたと歩くの」を挟みつつも、概ねはしっとりとしたセットリストを展開。「女はつらいよ」「いのちの記憶」などで深みのあるボーカルを届けたのち、坂本冬美の「幸せハッピー」をハイテンションで歌い上げ、牧歌的な時間を作り出した。

クラムボン

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トクマルシューゴ

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クラムボン / トクマルシューゴ

「CIRCLE」常連であるクラムボンは、サウンドチェックとして「はなれ ばなれ」や「Re-Folklore」といった人気曲をフルでプレイ。本番前からステージ前に押し寄せたオーディエンスたちが合唱をするなど、本番前から感動的な雰囲気を誘った。本編では「シカゴ」「波よせて」などライブ定番曲を披露。MCでミト(B)は、「3年ぶりに『CIRCLE』に来れてうれしいです。本当にいいフェスになりましたねえ!」と感慨深そうに語った。トクマルシューゴは6人編成で登場。中でもユミコ、三浦千明、イトケンがさまざまな楽器を次々と持ち替え奏でていく姿に、多くの観客が目を奪われていた。6人は、人気曲「Rum Hee」をはじめ、複雑なアレンジの7曲を繊細かつダイナミックにプレイしステージをあとにした。

UA

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グッドラックヘイワ

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UA / グッドラックヘイワ

UAは、神田智子(cho)、Meg(cho)、Kan Sano(Key)、コスマス・カピッツァ(Perc)、山本達久(Dr)、鈴木正人(B / LITTLE CREATURES)、青柳拓次(G, etc / LITTLE CREATURES)という編成でステージに登場。圧倒的なボーカルと存在感を示し、序盤から会場を独特な世界観で包んでいった。彼女はリリースしたばかりの最新アルバム「JaPo」から青柳と制作した「Japonesia」「AUWA」など4曲を届けたほか、代表曲「情熱」も繰り出してファンを喜ばせていた。グッドラックヘイワは「チャイニーズスケーター」から軽快にライブを開始させると、7月公開の映画「森中山教習所」に提供した「City」など計6曲を演奏した。夕方前のKOAGARI STAGEに集まった観衆は、ビール片手に心地よさそうに2人の音に身を委ねていた。

ジム・オルーク

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LITTLE CREATURESのライブ時の青柳拓次(G, Vo)。

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ジム・オルーク / LITTLE CREATURES

ジム・オルークは、石橋英子(Key)、須藤俊明(B)、山本達久(Dr)と共に現れ、訥々と「Halfway to a Threeway」を弾き語ってライブをスタートさせた。緊張感のある演奏を終えたあとのMCでは、UAのライブにも出演した山本のことを「ほかのステージでも見た人がいるかもしれないけど、あれは“ヤマモトタツホソ”です」などと紹介し観客を和ませた。その後もジムはユーモラスなMCを挟みつつ、各アルバムからの楽曲をひときわビッグなサウンドで届け、会場に熱演の余韻を残した。喝采の中ステージに現れたLITTLE CREATURESの3人は、昨年11月にアナログリリースした「かんちがい」「絡めとられて」の2曲を皮切りに、シンプルな編成ながらエッジを効かせたアンサンブルで、エリアに詰めかけた大勢のオーディエンスの体を揺らしていく。最後にプレイされた「HOUSE OF PIANO」で、盛り上がりは最高潮に。アンコールを求める声を起こすなど、初日のKOAGARI STAGEのトリを見事に務め上げた。

クレイジーケンバンド

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クレイジーケンバンドの横山剣(Vo)。

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クレイジーケンバンド

陽が落ちかけた19時にR.D. バーマン「Aa Dekhen」をサンプリングしたSEが大音量で鳴り響いたのを合図に、初日トリのクレイジーケンバンドの出番がスタートした。横山剣(Vo)は登場するなり「これしかヒット曲ねえから!」と大ヒット曲「タイガー&ドラゴン」を演奏。横山と観客はおなじみのサビのフレーズで声を合わせ、早速バンドとオーディエンスの間に一体感が生まれていった。

中盤でバンドは福岡・博多が歌詞の舞台の「MITSUBACHI」でアダルトコンテンポラリーな時間を作り上げたと思えば、ドラを合図にソウルナンバー「スージー・ウォンの世界」をプレイ。“東洋一のサウンドマシン”を自称する彼ららしく、スキのない演奏でさまざまな音世界を提示していく。バンドはその後も横山、菅原愛子(Cho)、スモーキー・テツニ(Cho)を中心にしたエンタテインメント精神あふれるパフォーマンスで会場の視線をステージに釘付けに。本編最後は「GT」「香港グランプリ」という疾走感が魅力の鉄板ナンバーを続け、この日のハイライトを作り出した。アンコールでは横山が観客に演奏曲リクエストを募り、リクエストの中から「ガールフレンド」をセレクト。泣きの演奏にコミカルなメンバー紹介を組み合わせつつ、最後は「イイネ!」のひと声で「CIRCLE」初日を大成功に誘った。

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写真提供:CIRCLE

読者の反応

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たましい @mexo_112

フォークロアと波寄せて聴きたかったなー。

「よかったよー」なんかリプライきたらぶっ殺したいレベルで行けなかったの悔しい。マジでぶっ殺したい。

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