「世界一幸せな2日間」フォーリミ主催YON FES大成功

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04 Limited Sazabysが野外イベント「YON FES 2016」を4月2、3日に愛知県の愛・地球博記念公園(モリコロパーク)にて開催。この記事では2日間で約2万人を集めた同イベントの2日目公演のレポートを掲載する。

「YON FES 2016」2日目終演後の記念撮影。(Photo by Viola Kam[V'z Twinkle Photography])

「YON FES 2016」2日目終演後の記念撮影。(Photo by Viola Kam[V'z Twinkle Photography])

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途中雨がぱらつく場面もあったが、晴れ間ものぞいたこの日。観客はSKY STAGEとLAND STAGEという2つのライブステージはもちろん、アパレルブランドの出展ブースや、イラストレーターによる展示ブースなどフォーリミのこだわりのつまった会場内を思い思いに堪能していた。

THREE LIGHTS DOWN KINGS(撮影:ヤオタケシ)

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イベント冒頭にフォーリミメンバーがステージに登場し、諸注意などをアナウンス。GEN(B, Vo)が自身のスマートフォンで観客を入れて自撮りを行ったあと、THREE LIGHTS DOWN KINGSがこの日のライブの幕を開ける。彼らはラウドなサウンドと伸びやかな歌声を場内に響かせた。またフォーリミメンバーをポケモンのキャラクターに例えて笑いを誘ったかと思えば、Glielmo Ko-ichi(Vo)が共に切磋琢磨してきた日々を回想するなど、長い付き合いであるサンエルならではのトークを展開した。LAND STAGEの一番手を務めたのはLUCCI。三浦弦太(Vo, G)が04 Limited Sazabysに向けて「僕らを後輩じゃなくて、いちバンドとして呼んでくれたと思ってます! ちゃんと観ててください!」と思いを伝えたあと、バンドは「ミサンガ」「春になったら」で場内にエモーショナルな空気を漂わせる。グルーヴ感のある演奏で「FROG」が届けられると、ファンは楽しそうに体を揺らしていた。

キュウソネコカミのステージで「NEKOSAMA」を歌唱するGEN(B, Vo / 04 Limited Sazabys)。(Photo by Viola Kam[V'z Twinkle Photography])

キュウソネコカミのステージで「NEKOSAMA」を歌唱するGEN(B, Vo / 04 Limited Sazabys)。(Photo by Viola Kam[V'z Twinkle Photography])[拡大]

キュウソネコカミはGEN(B, Vo / 04 Limited Sazabys)が猫好きであることからGENを呼び込んで「NEKOSAMA」をプレイしたり、「DQNなりたい、40代で死にたい」で「YON FES」にちなんでファンの頭上を“4歩”歩いてみせたりと、強くなる雨足にも負けずサービス精神旺盛なパフォーマンスで観客を楽しませた。4月9日をもってMa-(Dr)の脱退が決まっているENTHは「すごいメンツの中に呼んでもらいました。でも負ける気がしないです!」と意気込みを語ると、現体制での最後の大舞台を噛みしめるように渾身の演奏でパンキッシュなナンバーを畳み掛けていく。「Let it die(t)~まこっつ走れ~」ではRYU-TA(G, Cho / 04 Limited Sazabys)がステージに乱入し、シャウトやコーラスで楽曲をさらに盛り上げた。

BLUE ENCOUNT(撮影:ヤオタケシ)

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BLUE ENCOUNTは田邊駿一(Vo, G)の「あんたたちが楽しんでる姿を見せることがフォーリミへのお祝いなんだよ!」という言葉から、エッジィな「Survivor」やケルト音楽風の「HEEEY!」を繰り出し観客を盛り上げる。「LIVER」ではGENがステージに姿を見せ、観客とともにタオルを回して場内の温度をさらに上昇させた。sumikaは「ソーダ」で爽快にライブをスタートさせ、終始楽しそうにパフォーマンス。「ふっかつのじゅもん」の曲中にはKOUHEI(Dr, Cho / 04 Limited Sazabys)が竹ぼうきを持ってステージに乱入し、曲に合わせてノリノリで掃除する仕草をしてファンを楽しませた。約2年前にKOUHEIから「4月4日をフォーリミの日として、大きいことをやりたい」と聞いていたという片岡健太(Vo, G)は、今回GENからオファーの電話を受けた際「ピンと来て、『(イベントに)出る!!』って言いながら電話に出て、GENちゃんに『え!?』って言われたんだよ」と話し、最後には「04 Limited Sazabys、愛してるよー!!」と叫んだ。

庵原将平(Vo, B / SHANK)(Photo by Viola Kam[V'z Twinkle Photography])

庵原将平(Vo, B / SHANK)(Photo by Viola Kam[V'z Twinkle Photography])[拡大]

SHANKが1曲目「Keep on Walking」を投下すると、モリコロパークは一気にパンキッシュなムードに。オーディエンスはモッシュやクラウドサーフを繰り返すなど激しく動き回る。終盤「持ち時間が余った」と3人が演奏曲を相談し始めると、GENがすかさずリクエストを伝えに。バンドはそれに応え「Restart」を演奏しGENとファンを喜ばせた。Rhythmic Toy Worldはリハーサルで東海地方にてオンエアされているスガキヤのCMソングを歌ってみせ、場内を和ませる。本編では全バンドの楽屋に置かれていたフォーリミメンバーからのメッセージカードが、Rhythmic Toy Worldの楽屋にはなかったというエピソードで笑いを誘いつつも「Rhythmic Toy Worldがフェスをやるときは04 Limited Sazabysを最初に誘います!」と宣言して、オーディエンスから喝采を浴びた。

KEYTALK(撮影:ヤオタケシ)

KEYTALK(撮影:ヤオタケシ)[拡大]

KEYTALKは寺中友将(Vo, G)が「1、2、3、YON FESー!」と観客とコールを行ったり、背番号41の中日ドラゴンズのTシャツを着用した八木優樹(Dr, Cho)が、41番を選んだ理由として「フォーリミ、一番好き!」と声を上げたりと、メンバーそれぞれが04 Limited Sazabysへの愛を表していく。「MONSTER DANCE」でオーディエンスを大熱狂させた彼らは、「Monday Traveller」を軽やかなサウンドで奏でて会場をハッピーな空気で満たした。リハーサルから熱量のあるパフォーマンスを見せたLAND STAGEのトリ、SUPER BEAVERは「青い春」で颯爽とライブを開始。渋谷龍太(Vo)は「いつもは『ここにすべて置いていけ!』って思ってるけど、今日は少し違うかもしれない。終わってすぐ、フォーリミのとこに走れる体力は残しておいてください!」とファンに呼びかける。その後もバンドは情感たっぷりに楽曲を届けてオーディエンスを惹きつけたのち、ラストナンバー「ありがとう」を思いを込めるように激しく演奏。歌い終わると渋谷は「この意思を持って向こうに行ってくれよ!」と声を上げ、観客をSKY STAGEへと送り出した。

GEN(B, Vo / 04 Limited Sazabys)(Photo by Viola Kam[V'z Twinkle Photography])

GEN(B, Vo / 04 Limited Sazabys)(Photo by Viola Kam[V'z Twinkle Photography])[拡大]

そして主催者である04 Limited Sazabysのアクトへ。彼らはGENの「愛してやまない名古屋に名古屋の歌を」という言葉からショートチューン「758」でライブの口火を切ると、間髪入れずに「fiction」「escape」といったアグレシッブな楽曲をプレイ。KOUHEIの繰り出す高速ビートに乗せ、フロントの3人は激しく暴れ回りながら迫力ある演奏を見せた。GENが、寺中(KEYTALK)が使っていた「1、2、3、YON FESー!」というコールを使用して観客を盛り上げ、バンドはさらに「Chicken race」「labyrinth」などアップチューンを届けていった。MCではGENが「なぜこんなことができたかと言いますと、友達が多いから。いいバンドしかいなかったでしょ?」「今日は雨予報だったのに晴らしてくれたみんな、ありがとう」と出演者や来場者への感謝を、震えた声で伝える。さらに「世界一幸せな2日間でした」と感慨深そうに「YON FES」を振り返った。

04 Limited Sazabys(Photo by Viola Kam[V'z Twinkle Photography])

04 Limited Sazabys(Photo by Viola Kam[V'z Twinkle Photography])[拡大]

アンコールでもイベントに関わった人たちへの感謝の思いを伝え続けるGEN。彼は感極まった様子で「このイベントを続けていけばいろいろなストーリーが生まれるんだ」と思いを語り、イベントの存続を約束した。さらに彼は6月1日にニューシングル「AIM」をリリースすることを発表し、4人は収録曲「climb」を披露。最後に疾走感あふれる「swim」を届けると、観客と共に1本締めで初めての主催イベント「YON FES 2016」の幕を下ろした。

なお音楽ナタリーでは終演後にフォーリミメンバーに話を聞いた。終演後の率直な感想を尋ねると4人は「最高でした」「すごく幸せでした」と口々に回答し、「ほかのバンドを観てて泣きそうになる瞬間がたくさんあった」と感動した様子を見せた。また初日はどこかそわそわしていたと言い、1日目が成功したことで2日目は落ち着いて客席のほうにも足を伸ばしたと振り返る。そして最後に「続けていくことに意味があると思っている。呼びたい仲間もまだまだたくさんいるので、僕たちももっと大きくなってイベント自体も大きくして、もっともっと面白いことができたらと思います」と2回目開催への意欲を見せた。

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