音楽ナタリー

「悲しいけど言うよさよなら」MAGiC BOYZ、リリックに思いを乗せた旅立ちの日

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MAGiC BOYZ(撮影:米山三郎[SignaL])

MAGiC BOYZ(撮影:米山三郎[SignaL])

MAGiC BOYZが3月27日に東京・HARLEMにてライブイベント「リアル中2 卒業パーティー」を開催した。

中学3年生に進級するマジボメンバーの“リアル中2”からの卒業を記念して行われたこのイベント。開催決定後にメンバーのフウトとユウトがグループから卒業することが発表され、2人にとってはこの日のライブがMAGiC BOYZとしてのラストステージとなった。会場には現体制のマジボのライブを目に焼き付けるため、満員のホーミー(ファンの総称)が集結。フロアでは開場後よりDJのマヒロ、そしてマジボの先輩グループ・PrizmaXの島田翼と清水大樹によるDJパフォーマンスが行われ、開演を前に場内は熱い盛り上がりをみせる。開演時刻を迎えると、5人は2015年のデビュー当時の衣装であるマント姿でステージへ。フウトは「悔いの残らないように、楽しいライブで終われたらと思います」と観客に挨拶し、トーマは「今日は最高のライブにしましょう!」と呼びかけた。

マジボの“リアル中2卒業”を祝うためこの日のイベントには6組のゲストアーティストが集まり、後輩であるマジボの5人の門出に花を添えた。トップバッターで登場したACEは「朧月~三つ巴~feat. R-指定 輪入道」「How To feat. TOC」などを披露したのち、「皆さんが吐いた言葉でラップするイベントをやりたいと思います」とオーディエンスの声を求める。彼はフロアから上がった「マジボ」「渋谷」「井上東万(トーマ)」などといった言葉を使って即興でラップを繰り出し、大きな歓声を集めた。マヒロの「俺と同じメガネのラッパーさんです」という紹介でステージに上がったのはDOTAMA。彼は「リアル中2!」というコール&レスポンスで観客を盛り上げ、声色を自在に操るラップで次々に持ち曲を披露していく。マヒロがDOTAMAを紹介する際に「好きな曲」と言っていた「音楽ワルキューレ2」を歌うと、DOTAMA は「卒業おめでとうございます!」とマジボメンバーを祝福。彼は続けて「卒業は寂しいことだけど、人間は進化し続ける。音楽も同じです。音楽は進化し続ける!」と5人にメッセージを送った。

SKY-HIは「卒業祝いに来たぜ」と言って観客の前へ登場。テレビ朝日系「フリースタイルダンジョン」のエンディングテーマ「Enter The Dungeon」を繰り出して熱狂を誘うと「マジボ、マジでかわいいな。俺もこれまでいろんなMCに紹介してもらったけど、あんなにかわいい紹介初めてだぞ」と笑顔を見せた。そして彼は「今日はガツガツのヒップホップセットで行こうかなとも思ったけど、本当に卒業する子もいるんだよね。なのでこの曲を持ってきました。いい別れの曲を歌いたくて作った曲です」とメロウな新曲「クロノグラフ」を歌い上げた。続くMACKA-CHINとSUIKENは「調子はどうなんだ!」とオーディエンスの声を求め、東京弐中伍時の楽曲やソロナンバーを次々と披露していく。MACKA-CHINは「アイツらとは音楽を通して出会って、曲をプロデュースさせてもらったり、楽しく付き合ってます」とマジボの5人との絆を語った。ゲストアクトのトリを務めたのはBUDDHA MAFIA。3MCでパワフルなステージを展開する彼らは、ときにフロアへマイクを向けて会場をひとつにしていく。3人は女性のオーディエンスからの声援に「女の子がいっぱいいるよ!」と盛り上がりつつ「人間発電所」「TOUCH N GO」などを披露した。

ゲストがパフォーマンスを終えるとマジボメンバーの中で1番のフリースタイルラッパーを決める「MAGiC BOYZ フリースタイルKiNG 決定戦」の第2回大会が行われ、5人はNIPPS、MACKA-CHINらを審査員に、その場で引いた3つのワードを使ったフリースタイルを披露した。バトルの結果、1回戦で「ゲスの極み」「(清水)大樹」「卒業」というワードを引き、「ゲスの極み、disの極み スパドラM!LKいろいろあるけど今日で卒業だ みんなホーミーになっちまいな」と強烈なDisを繰り広げたリュウトが、マヒロとの一騎打ちとなった決勝戦も制してキングに輝く。マヒロに「おめでとう」と祝福されたリュウトは「ダメかなと思ったけど、うまくやれてよかったです」と笑顔を浮かべた。

5人のMAGiC BOYZの最後のライブは、フウトの「『リアル中2卒業パーティー』調子どう? 俺らMAGiC BOYZ、行くぞ!」という力強い叫びで幕を開けた。学ラン姿で舞台に駆け上がった彼らは「マジボのテーマ」で自己紹介をし、トーマは「5人は最後なので、悔いのないようにやりたいです!」と意気込む。フウトは「『スッキリしたー!』って感じで帰りたいです!」と思いをホーミーに伝え、フウトも「なるべく泣かないように、笑って終わりたい」と続いた。

リュウトが「全身の骨がイカれるほどがんばりたい」と話した通り、5人は力を出し切るような全力のパフォーマンスで会場を盛り上げていく。「ドンマイ~The Shock Doctrine Mix~」ではステージを降りたメンバーが紙吹雪をまき散らしながらフロアを進み、続く「調子のってる↑」ではタオルを回しながらステージを縦横無尽に駆け巡った。6曲目の「オレでしょ??」ではフウトが「まだまだ足んねえよ!」と吠える。この声にマヒロは「2人を笑顔で送ってあげよう!」と続き、フロアの熱気はぐんぐんと高まって行った。

デビュー曲「MAGiC SPELL~かけちゃうぞ!ぴっぴっぴっ~」では水鉄砲を手にした5人がホーミーやメンバーに向かって水をかけまくるお祭り騒ぎの光景が広がる。続く「illson」で熱狂は最高潮に達し、ユウト、フウト、リュウトの3人はフロアにダイブしてホーミーの頭の上を泳いだ。本編の最後に届けられたのは「ありのままでマジボ」。5人は横1列に並び、まっすぐに前を見据えて歌声を響かせたが、フウトの瞳にはみるみるうちに涙が潤んでいく。彼がこらえきれずに泣き顔を手で覆うと、隣に立つユウトは左手でフウトの背中を思いきり叩いた。

本編が終わるとステージ上では「リアル中2卒業式」が開かれ、5人はNIPPSから卒業証書を受け取ると1人ひとり、今の思いをホーミーに伝えた。ユウトは「『楽しく終わる』って言ったからには楽しく終わりたいと思っています。ホーミーの皆さん、付いて来てくださった皆さん。今日までありがとうございました!」と気丈に語り、フウトは「これからは役者としてがんばっていきます」と伝える。活動を続ける3人はユウトとフウトそれぞれにメッセージを送り、リュウトはユウトとの仲が悪い時期があったことを明かす。彼は「でももう最後だし、仲直りしたいと思って『バタフライ』という曲を作ったんです。いつか機会があれば、5年後でも10年後でも、この曲を一緒にやりましょう」とユウトに呼びかけ、ユウトはこれに「もちろんです」と笑顔で頷いた。トーマが卒業する2人にエールを送ったのち、最後にマイクを握ったのはマヒロ。彼は「フウトとユウト、3人でいる時間は本当に幸せでした。ありがとうございました!」と大粒の涙を流し、フウトと肩を抱き合った。

リュウトは「泣いて終わるのはマジボらしくないから、笑って終わろう!」と会場に呼びかける。彼は次に披露する曲について「卒業する2人のために作った曲です」と紹介し、5人は「旅立ち」というナンバーをホーミーに届けた。ソロ回しのパートでは5人がそれぞれラップに自身の思いを乗せる。今後DJからMCに転向するマヒロは「辛い顔は見たくないよ今さら 悲しいけど言うよさよなら」「勉強に俳優がんばってこいよ 辛くなったら帰ってこいよ 俺らいつでも待っているから」とひと言ひと言に力を込め、ユウトは「俺はマジボのMCユウト 今日で最後だハッキリ言うよ お前らこれからがんばれよ!! お前らなら絶対できるよ」と抑えていた感情を爆発させるように叫んだ。フウトは「これまでのことは絶対に忘れません。ここで得た経験を生かして、2人ともがんばっていきます!」と誓い「3人とも、これからがんばって!」と挨拶を結ぶ。最後にユウトとフウトは被っていた学帽を思いっきりフロアへ投げ、大きな歓声の中ステージを降りた。

MAGiC BOYZ コメント

ユウト

今日でマジボを卒業するんですけど……「楽しく終わる」って言ったからには楽しく終わりたいと思っています。どこかで泣いてた子もいるんですけど……ね(フウトを見る)。これまでいろいろなことがありました。本当にホーミーの皆さん、付いて来てくださったみなさん。今日までありがとうございました!

フウト

今日でマジボを卒業することになりました。僕はEBiDANも辞めてしまうんですけど、これからは役者としてがんばっていくので、情報のチェックよろしくお願いします。今までありがとうございました!

リュウト

まずは突然の発表となってしまい、申し訳ありません。2人はクールキャラとバカキャラっていう、MAGiC BOYZの中でも安定したキャラで。その2人がいなくなるっていうのは大きいんです。でもMAGiC BOYZとしてもこれから3人でがんばって行きますし、もっと熱いステージを作って行きたいと思います。この2人がいなくなったあともこの2人を応援して、そしてMAGiC BOYZの応援もよろしくお願いします。まずフウト。小6のときから3年間、ずっと一緒にいたけど、人は変わっていくものですね。最初はこんなんじゃなかったよ(笑)。もっと謙虚だった。そんな彼も前々から役者をやりたいと言ってて、その気持ちは誰にも止められないので、フウト君のこと応援してください。僕も応援します。そしてユウト。ユウトも3年間一緒で、なんだかんだあったんです。途中、本当に仲が悪かったりして、マジボの中で一番仲が悪かったんですよ、僕たち。でも、もう最後だから、仲直りしたいと思って「バタフライ」っていう曲を作ったんです。いつか機会があれば、5年後でも10年後でもこの曲を一緒にやりましょう!

トーマ

EBiDANに入って初めてしゃべったのがユウト。それからずっと一緒にいて、家に遊びに行ったりもしたね。すごい寂しいですけど、会えないわけじゃないので、いつか一緒に仕事ができたらと思います。テレビでユウトさんのこと観るの楽しみにしています。そしてフウトはマジボができたときからメインの立ち位置にいたね。フウトさんとはね……けっこう遊んだよね。ボウリングに行ったりね。寂しいけど、フウトさんが主演の映画観ます!フウトさんならできる。フウトさんの演技力は神ですから。僕ら、2人のぶんもがんばりますので、これからもよろしくお願いします!

マヒロ

まずはフウト。まじで、フウトと……本当にお前と一緒にいれて楽しかったよ。オーディションに一緒に行ったり遊びに行ったり、最高の相方だった。そしてユウトは僕らのリーダーみたいな存在で、いっつも一緒に遊んでて。ライブ中もお前が楽しませてくれて、それに乗って俺も楽しめたから、3人でいる時間は本当に幸せでした。ありがとうございました!

「リアル中2 卒業パーティー」
2016年3月27日 HARLEM セットリスト

ACE

01. アクションno.1
02. 朧月~三つ巴~feat. R-指定 輪入道
03. How To feat. TOC
04. フリースタイル
05. HALO

DOTAMA

01. HEAD
02. 名曲の作り方
03. chessmusic
04. カリカチュア
05. 音楽ワルキューレ
06. 音楽ワルキューレ2
07. イオンモール

SKY-HI

01. F-3
02. Enter The Dungeon
03. クロノグラフ
04. Seaside Bound

MACKA-CHIN / SUIKEN

01. INFINITY / NITRO MICROPHONE UNDERGROUND
02. BAMBU / NITRO MICROPHONE UNDERGROUND
03. Lucifer's Out feat. AKLO / 東京弐中伍時
04. 宇宙ミネラル / MACKA-CHIN
05. ALKMAN / SUIKEN
06. 時間ヨ止マレ feat. MURO & PUSHIM / 東京弐中伍時
07. NITRO MICROPHONE UNDERGROUND / NITRO MICROPHONE UNDERGROUND

BUDDHA MAFIA

01. フリースタイル
02. 人間発電所 / BUDDHA BRAND
03. 大怪我 / BUDDHA BRAND
04. Don't Test Da Master / BUDDHA BRAND
05. TOUCH N GO feat. K-BOMB

MAGiC BOYZ

01. マジボのテーマ
02. MAGiC RiDE~ブン!ブン!ブン!~
03. MOTE☆MAGiC
04. ドンマイ~The Shock Doctrine Mix~
05. 調子のってる↑
06. オレでしょ??
07. MAGiC SPELL~かけちゃうぞ!ぴっぴっぴっ~
08. illson
09. ありのままでマジボ
10. 旅立ち
<アンコール>
11. ドンマイ~The Shock Doctrine Mix~

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