さんきゅう2015！さくらしめじ、歌い納めの初ワンマン大成功

さくらしめじが12月29日に東京・IMA HALLにてワンマンライブ「森のきのこの音楽会～さんきゅう2015、うぇるかむ2016～」を実施した。

この公演は、さくらしめじにとって初めてのワンマンライブ。昼夜2公演が行われた会場には満員のファンが集まり、彼らの新たな1歩を見届けた。

2人がライブタイトルを元気にコールすると、ステージがスタート。幕が上がった瞬間に田中雅功と高田彪我はステージの前方に飛び出して、勢いよくギターをかき鳴らした。1曲目には「まよなかぴくにっく」が届けられ、キーボードとドラムからなるバックバンドの演奏に乗せて2人はさわやかな歌声を響かせる。田中が「今日はさくらしめじ初のワンマンライブに来てくださってありがとうございます！ 精いっぱい演奏するので、楽しんで帰ってください」と短く挨拶すると、2曲目の「せきがえのかみさま」へ。テンポアップしたドラムのビートに乗り、高田は首にかけたタンバリンをリズミカルに叩いた。

田中の切なげなボーカルが楽曲を彩る「きみでした」、ほの暗いステージ上でじっくり届けられた「ぎふと」を経て、2人は全国を回ったフリーライブツアー「菌活の旅」を振り返る。高田は「すべてが楽しかった！」と笑顔を見せ、田中は旅の途中の車内で高田にいたずらをしたエピソードを明かしてファンを楽しませた。ここで2人が「菌活の旅」で披露していた、その土地出身のアーティストの曲や土地にゆかりのある楽曲をカバーする“ご当地カバーソング”が再現されることに。福井県で演奏した川本真琴「1/2」のカバーでは田中が頭の上でハンドクラップして客席を盛り上げる。メインボーカルを取った高田は笑顔を浮かべながら澄んだ歌声を響かせた。続いてプレイされたのは、山形県で歌ったMy Little Lover「Hello, Again ～昔からある場所～」のカバー。田中はイントロのメロディを丁寧に紡ぎ出し、2人は息の合ったハーモニーを響かせた。

高田が「ここで、僕の新しい楽器のお友達を紹介します。おいで、びろびろくん！」と言うと、ステージにアコーディオンが運ばれる。びろびろくんことアコーディオンを背負った高田は「次は新しい楽器のお友達が大活躍する新曲です！」とアナウンスし、2人は新曲「こんこんずし」を演奏した。この曲は、いなりずしのことを歌った朗らかなナンバー。歌い終えた田中は高田のことを見ながら「これからはいろいろな楽器に挑戦していきたいなって思います」と思いを語った。

2人がさくらしめじ結成当時から歌ってきた「さんきゅう」を経て、ステージは終盤戦へ。1月13日にリリースされるニューシングルの表題曲「はじまるきせつ」で彼らは疾走感のあるギタープレイを披露し、パワフルに歌声を届ける。「てぃーけーじー」では、卵かけご飯（TKG）が大好きな高田が率先して会場を盛り上げる。彼は「ふわっととろっとしたあの感じを思い出してー！」と客席を鼓舞すると、語りのパートで「ここでTKGを作ってみたいと思います！ まず卵……ない！ お醤油……ないですね！ でも皆さんのパワーをまぜまぜするとおいしいー！」と絶叫する。田中はハンドクラップで曲を彩り、会場には大きな「てぃーけーじー」コールが響いた。

本編最後にはデビュー曲「いくじなし」が披露され、ファンはコールを入れて盛り上がる。田中は「歌詞間違えちゃった（笑）。それくらい楽しくて、一生の思い出になりました」とステージを振り返り、高田も「ワンマンライブの何もかもが一生の思い出です。これでおいしいお雑煮が食べられます！」とライブの成功にほっとした表情を浮かべた。アンコールでは「きのうのゆめ」と「みちくさこうしんきょく」がプレイされ、「みちくさこうしんきょく」では2人の呼びかけに大合唱が響き渡っていた。

なお、ライブの中では4月23日に千葉・千葉文化会館にて彼らの2度目のワンマンライブ「菌唱-KINSHOW-」が開催されることが発表された。さらに彼らの無料ファンクラブ「じめじめ倶楽部」もスタートすることに。「菌唱」のチケット販売は1月8日に「じめじめ倶楽部」会員を対象に先行受付がスタートする。