ROTTENGRAFFTY主催「ポルノ超特急」16年間で出会った仲間たちと大団円

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昨日12月23日に京都・京都パルスプラザにてROTTENGRAFFTY主催のライブイベント「ポルノ超特急2015」が開催された。

ROTTENGRAFFTYのライブの様子。(Photo by HayachiN)

ROTTENGRAFFTYのライブの様子。(Photo by HayachiN)

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このイベントにはROTTENGRAFFTYを含む全15組が出演し、約1万5000人の観客が参加。「金閣」と「銀閣」の2ステージを使い、ノンストップでライブが展開された。

銀閣ステージ

SUPER BEAVERのライブの様子。(Photo by OOMO)

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SUPER BEAVERはインストナンバー「→」から「361°」へとつないでライブの口火を切った。渋谷龍太(Vo)はモニタースピーカーに登り、フロア後方の観客に向けて「あんたらの声も聞かせてくれよ!」と煽り、「らしさ」を熱唱。さらに「今日はロットン先輩の主催イベントだけど、紛れもなく今日の主役はあなただ!」とオーディエンス1人ひとりの気持ちを鼓舞した。彼らは熱いパフォーマンスで観客の心をがっちりとつかみ、ラストに「ありがとう」を届けてステージをあとにした。続くHAPPYはシンセやモジュレーション系のエフェクターを使って轟音を生み出し、新曲(タイトル未定)を披露。Alec(Vo, G)が「HAPPYの2015年ラストライブ、盛り上がっていきましょう!」と観客に呼びかけ、バンドは最後の「R.A.D.I.O」まで陶酔感に満ちたサウンドを届けた。

赤い公園(Photo by OOMO)

赤い公園(Photo by OOMO)[拡大]

Crystal Lakeは「Astra」をSEに入場し、Ryo(Vo)が開口一番でデスシャウト。気迫に満ちたパフォーマンスとヘビーなバンドサウンドで場内の熱気を急上昇させた。Ryoの「今日は『ポルノ超特急』だ。俺らは1駅も止まんねえで突っ走るぞ! わかってんだろうなお前ら!」という言葉通り、バンドは「Mercury」「The Fire Inside」などを畳みかけ、熱気を残してステージを去った。続いて登場したのは「絶対的な関係」でライブを始めたこの日唯一のガールズバンド、赤い公園。彼女たちは佐藤千明(Vo)、津野米咲(G)のコーラスワークが冴える「ひつじ屋さん」などをプレイし、最後はライブ定番曲の「ふやける」でライブを締めくくった。

四星球のライブの様子。(Photo by OOMO)

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京都を拠点とする夜の本気ダンスは高速四つ打ちナンバー「WHERE?」を挨拶代わりに届けたあと、間髪入れずに「Japanese Style」「Show Down」などを叩き込む。さらに米田貴紀(Vo, G)の「本気でダンスできますか!」という呼びかけから、人気ナンバー「B!tch」などを次々に演奏してフロアを踊らせた。続く四星球は12月24日がモリス(Dr)の誕生日ということで、モリスの顔写真がでかでかと印刷された旗などを持って全身タイツ姿で入場した。ライブ中にはゲストとして夜の本気ダンスとキュウソネコカミのメンバーに加え、冠徹弥(THE冠)も全身タイツ姿で登場。冠は「俺、今日……出演者じゃねえよー!」と困った顔を見せて観客を笑わせた。その後ROTTENGRAFFTYのNOBUYA(Vo)とN∀OKI(Vo)も全身タイツを着用してステージに乱入。北島康雄(Vo)が2人に「これがコミックバンドの景色です!」と話すと、N∀OKIは「ごちそうさまでした!」と叫んで四星球のライブに花を添えた。

NUBOのライブの様子。(Photo by OOMO)

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銀閣ステージのトリを務めたのはNUBO。彼らはメロディックなポップチューン「ナイモノバカリ」や、ミディアムテンポの「Present changes past」などバラエティに富んだセットリストを展開した。全力で5曲をぶつけると一成(Vo)が「ロットンに『同じステージに立つんならもう兄貴とか言うな』って言われて、言ってこなかった。でも俺らにとって、やっぱりロットンは兄貴です!」と話し、最後に彼らは「Circle」を演奏。ハッピーな雰囲気で銀閣ステージの幕を降ろした。

金閣ステージ

WANIMA(Photo by HayachiN)

WANIMA(Photo by HayachiN)[拡大]

THE BAWDIESのライブの様子。(Photo by JON...)

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ステージに駆け込むようにして登場し、イベントのトップバッターを務めたWANIMA。KENTA(Vo, B)が「みんな早起きありがとう! WANIMAです!」と挨拶してから「Hey Lady」を1発目に投下し、満員状態のフロアでは早くも大合唱が湧き起こる。KENTAは「ロットン兄さん今日はありがとう! みんなケガせんように最後まで楽しんでってな!」と述べ、バンドはラストの「ここから」まで一気に駆け抜けた。続くTHE BAWDIESはおなじみのスーツ姿で登場。ROY(Vo, B)が力強い歌声を聴かせ、TAXMAN(G, Vo)とJIM(G)がステージ横の花道で体をのけぞらせてギターをプレイするなどパワフルなステージを展開する。そして「心を裸にして楽しんでいただけますか!」というROYの言葉に続けて、「YOU GOTTA DANCE」を演奏した。また彼らはイソップ寓話「金の斧」の斧をソーセージに置き換えた寸劇を挟んで「HOT DOG」を演奏するという、コミカルな一面も見せていた。

HEY-SMITHのライブの様子。(Photo by HayachiN)

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キュウソネコカミのライブの様子。(Photo by HayachiN)

キュウソネコカミのライブの様子。(Photo by HayachiN)[拡大]

HEY-SMITHは序盤に「Endless Sorrow」「Download Me If You Can」とアッパーチューンを連投。猪狩秀平(G, Vo)は7月よりサポートメンバーを務めてきたイイカワケン(Tp)、かなす(Tb)を正式メンバーとしてバンドに迎え、6人編成で活動していくことを改めて発表した。その後猪狩が「ロットンには愛と感謝しかありません」と述べたあと、彼らは「The First Love Song」を届けて観客と和やかな時間を共有した。続くキュウソネコカミは「今日は偉大な先輩ばっかりでビビってるぞ!」とヤマサキセイヤ(Vo, G)が叫んだことをきっかけに「ビビった」を披露。ヤマサキは「去年の『ポルノ超特急』は動線がクソだったが、今年は快適だー!」と彼らしいストレートな物言いを挟みつつも、ROTTENGRAFFTYに向けて今回もイベントに招かれたことへの感謝を述べていた。また「DQNなりたい、40代で死にたい」ではROTTENGRAFFTYのNOBUYA(Vo)がサンタクロースの衣装を着てゲスト参加。ヤマサキとNOBUYAがオーディエンスの上を歩くと、フロアは大きな盛り上がりを見せた。

Dragon Ash(Photo by HayachiN)

Dragon Ash(Photo by HayachiN)[拡大]

SiM(Photo by HayachiN)

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Dragon Ashは陽気なロックチューン「AMBITIOUS」でライブを始めた。彼らはダンサーを含む7人で、KenKen(B)のスラップベースが印象的な「The Live」などを演奏。Kj(Vo, G)は「俺たちあんまり湿っぽいの好きじゃないけどさ。うちの最初のベース、IKUZONE(馬場育三)はもう死んじまったんだ」と、ROTTENGRAFFTYの作品に共同プロデューサーとして携わったことがあるIKUZONEについてコメント。そして「特別な思いを持って、ライブをやるのもいいと思う」というKjの言葉に続いてバンドは、IKUZONE在籍時代のナンバー「百合の咲く場所で」「Fantasista」などを届けた。続くSiMは1発目に「KiLLiNG ME」を用意。イントロが鳴り響くと観客が雪崩のようにフロア前方に押し寄せる。SHOW-HATE(G)とSIN(B)は楽器を演奏しながらぐるぐると回転し、アグレッシブなパフォーマンスで観客を魅了した。MAH(Vo)はROTTENGRAFFTYの名前を何度も絶叫したのち「SiMのほうがカッコいい!」という言葉で観客とコール&レスポンスし、「彼らは先輩ですけど、これは正直な気持ちです。ROTTENGRAFFTYのイベントとか抜きにして、優勝目指して今日は来ました!」と熱い思いを口にしていた。

10-FEETのライブの様子。(Photo by JON...)

10-FEETのライブの様子。(Photo by JON...)[拡大]

トリ前の10-FEETは、ライブ序盤にTAKUMA(Vo, G)が「お前らがどのくらいROTTENGRAFFTY好きか見せてくれよー!」と叫んでから「VIBES BY VIBES」を歌った。彼は4曲目を披露し終えたタイミングで突然「ありがとうございました! 10-FEETでした」と終演を宣言。しかしアンコールの声に即座に反応してライブを再開させ、なぜか目の下に黒いテープを貼ると、ウォールオブデスを観客に促した。またTAKUMAはROTTENGRAFFTYについて「悩んでる時期があったけど、俺は彼らにバンドを続けろって言いました。あいつらは時間がかかっても絶対に上がってくる。来年も『ポルノ超特急』が開催されることを心から願っています」などと思いの丈を熱くコメント。バンドはその後「RIVER」「その向こう」を届けてこの日のイベントの主催者であるROTTENGRAFFTYへとバトンを渡した。

ROTTENGRAFFTYのライブの様子(Photo by JON...)

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ROTTENGRAFFTYは1曲目に「零戦SOUND SYSTEM」を投下。KAZUOMI(G, Programming)、侑威地(B)、HIROSHI(Dr)がラウドなバンドサウンドを響かせ、NOBUYA(Vo)とN∀OKI(Vo)は絶唱する。NOBUYAが「お前たちが生きてるってことを俺たちにわかりやすく示してくれよ!」と声を上げて「世界の終わり」を歌うと、フロアはヘドバンの嵐に。「響く都」では祭り囃子を想起させるサウンドで会場のボルテージをさらに引き上げた。また高速チューン「銀色スターリー」では「かかってこいよクソガキ!」とN∀OKIが煽り、演奏後にはNOBUYAが「まだまだ踊れんのか! 俺らと勝負しようぜ!」とけしかけて「D.A.N.C.E.」へとつなぐ。ステージ上に設置された2つのミラーボールとレーザーが会場を鮮やかに彩り、金閣エリアをダンスフロアへと変貌させた。

またMCではNOBUYAがROTTENGRAFFTY結成からメンバーチェンジなしで16年が経ったこと、その間にたくさんの仲間ができたことについて語る。「今日のイベントに出てくれた芸人、バンドは俺たちの大事な友達です。ほんまに今日は重たいバトンを俺たちに渡してくれてありがとうございました」と感謝を述べた。そして5人は感情たっぷりに「金色グラフティー」を披露し、最後にはNOBUYAが「俺たちが京都で生まれ育った、ROTTENGRAFFTYだ!」と力強く叫んでライブ本編を終えた。

その後、アンコールを求めるROTTENGRAFFTYコールに応えてメンバーが再びステージに登場。NOBUYAは昨年の「ポルノ超特急」で来場者の動線が効率的でなかったことを振り返り、「去年来てくれた人には迷惑をかけたと思います。でも1年間スタッフといろいろ話して、今回、無事に開催できました。どうか来年もパルスプラザでやらせてください」と涙ながらに語った。彼らは「悪巧み ~Merry Christmas Mr.Lawrence~」を演奏したあと、ラストナンバー「Bubble Bobble Bowl」へ。曲中で彼らは観客のみならずセキュリティスタッフを含む全員を座らせ、来年のさらなる飛躍を祈願して全員で一斉にジャンプ。さらにNOBUYAの提案でイベントの出演者がステージに勢ぞろいし、“ポルノ超特急オールスターズ”として「Bubble Bobble Bowl」の後半パートを届けた。N∀OKIは「ROTTENGRAFFTYは人に助けられてここまで来たんや。全員でまた会えることを願ってます」と話し、観客同士で肩を組んで歌うよう促して大合唱を起こす。そしてバンドは出演者、観客、スタッフすべての人に感謝を伝え、「ポルノ超特急2015」を大団円へと導いた。

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DJありがとう @dj_arigatou

ロットングラフィティが「ポルノ〜」ってイベントやるの、ややこしいな(╹▿╹๑)

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