澤野弘之、「進撃の巨人」から「まれ」まで多彩な楽曲で魅せた[nZk]公演

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9月12日と13日、澤野弘之のライブ「[nZk]003」が東京・Zepp Tokyoで行われた。ここでは初日12日の模様をレポートする。

澤野弘之(写真提供:SME Records)

澤野弘之(写真提供:SME Records)

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「澤野弘之 LIVE 2015 [nZk]003」開演時の様子。(写真提供:SME Records)

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[nZk]は澤野が定期的に開始しているライブシリーズ。毎回さまざまなゲストボーカリストを招いて、自身がスコアを手がけたアニメやドラマ、映画の主題歌、劇中歌をプレイする。今回の[nZk]初日公演には小林未郁、エイミー・ブラックシュレイガー、Aimer、mizuki、Cyua、Gemie、mpiが出演した。

左から澤野弘之、小林未郁。(写真提供:SME Records)

左から澤野弘之、小林未郁。(写真提供:SME Records)[拡大]

この日最初のゲストボーカルはmizuki。澤野が山内“masshoi”優(Dr)、飯室博(G)、椿本匡賜(G)、田辺トシノ(B)、室屋光一郎(Violin)からなるnZkバンドとともに、インストゥルメンタルナンバー「[nZk]o1」をプレイすると、そのアウトロに乗せてステージに現れた彼女は「&Z」「A/Z」というアニメ「アルドノア・ゼロ」シリーズのオープニングテーマ2曲を歌い上げる。その後ライブは彼女ら客演陣と澤野とバンドによるテクニカルなプレイと、「しょーもないことをダラダラしゃべりますよ」と笑う澤野のコミカルなMCとがつづら折りになって進行する。

MCをする澤野弘之。(写真提供:SME Records)

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「澤野弘之 LIVE 2015 [nZk]003」Aimer出演時の様子。(写真提供:SME Records)

「澤野弘之 LIVE 2015 [nZk]003」Aimer出演時の様子。(写真提供:SME Records)[拡大]

澤野が「僕、早稲田出てないですよ」と、いくつかのサイトや掲示板に書かれたプロフィールを否定してフロアの笑いを誘ったのちには、2人目のゲストボーカル小林未郁が登場。彼女はアニメ「ギルティクラウン」の劇中曲「Bios」と、「キルラキル」の劇中曲「Before my body is dry」という2曲のヘヴィロックチューンを叩き込み、続くエイミー・ブラックシュレイガーは軽快にボックスを踏みながら「キルラキル」の劇中曲「Light your heart up」をパフォーマンスする。また4人目のボーカリスト・Cyuaが自身のボーカルとアコースティックギター、バイオリンが魅せる「Re∀L」をプレイすれば、この日唯一の男性ボーカリストmpiは「The Reluctant Heroes」「friends」でエモーショナルな歌声を響かせる。そしてそのパフォーマンスに喝采が集まる中、mpiと入れ替わるようにステージへと歩を進めたAimerが「機動戦士ガンダムUC」の主題歌「StarRingChild」を歌い出すと、フロアの歓声はさらに盛大なものとなった。

Aimerの楽曲「Brave Shine」を「いい曲だ」と語る澤野がそのサビを歌い出すMCタイムを挟んで、Aimerと澤野が硬質なギターリフとスラップベースにデジタルビートが絡み合う「bL∞dy f8」をプレイしたところからライブは終盤戦に。改めて小林を招き入れた澤野はワブルするシンセベースに彼女のエキゾチックなボーカルが絡む「attack on titan」と、エイミーによる正調ハードロックナンバー「DOA」というアニメ「進撃の巨人」関連楽曲2曲を連発し、続けざまにmpiとともにシンフォニックな「Hill Of Sorrow」を投下。フロアの熱気をこの日何度目かのピークへと押し上げてみせた。

「澤野弘之 LIVE 2015 [nZk]003」の様子。(写真提供:SME Records)

「澤野弘之 LIVE 2015 [nZk]003」の様子。(写真提供:SME Records)[拡大]

そしてライブ本編最後のMCタイムで澤野は、昨年のライブ「[nZk002]」でオーディエンスと交わした約束を守ると宣言する。その約束とはライブシリーズのタイトルであり、自身のソロプロジェクトの名称「[nZk]」の意味を明かすというもの。「本当にしょーもない理由ですよ」と繰り返す澤野が、自身と今回のサポートミュージシャンたちとの飲み会をいつしか「澤野会」と呼ぶようになり、その席上、飯室が「『澤野会』で何か企みごとをするときは名前をひっくり返して『野澤会』にしよう」と言い出したことからその頭文字「nZk」が生まれたと明かすと、「じゃあ私は『野澤会』のmizukiだったんですね」と笑うmizukiが再合流。彼女と澤野らは「aLIEz」をプレイしてステージをあとにした。

その後巻き起こった「野澤」コールに苦笑いで応えた澤野が、バンドとともにハンドクラップを煽り、Gemieがスキップしながらステージに現れたところからアンコールはスタートする。そのまま彼女がアニメ「終わりのセラフ」のオープニングテーマであるハードなダンスチューン「X.U.」を歌うと、今度は小林が再々登場。「(ライブ序盤から登場しているにもかかわらず)この時間までMCの時間を与えられないというこの屈辱」とボヤいてステージとフロアの笑いを誘った彼女は、和やかなムードそのままにNHK連続テレビ小説「まれ」の劇中曲「Song of..」をパフォーマンスして、アンコールの舞台に華を添える。そして小林がmpiとともに、2人のポエトリーリーディングとハイトーンのボーカルとが複雑に絡み合う、アニメ「七つの大罪」の劇中歌「Perfect time」を歌ったところで大団円。澤野は万雷の拍手の中、この日出演の全ボーカリストとバンドメンバーと手に手を取りながら挨拶をして、3度目の[nZk]ライブ初日公演を締めくくった。

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なお澤野は9月9日にボーカルプロジェクト・SawanoHiroyuki[nZk]名義のオリジナルアルバム「o1」と、自身が手がけてきた劇伴曲を集めたベストアルバム「BEST OF SOUNDTRACK【emU】」を同時リリース。音楽ナタリーでは現在、これを記念して澤野の特集企画を展開している。

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澤野弘之 LIVE 2015 [nZk]003
2015年9月12日 Zepp Tokyo セットリスト(カッコ内はゲストボーカリスト)

01. [nZk]o1
02. &Z(mizuki)
03. A/Z(mizuki)
04. βios / Before my body is dry(小林未郁)
05. ThreeFiveNineFourε(小林未郁)
06. Light your heart up(エイミー・ブラックシュレイガー)
07. No differences(エイミー・ブラックシュレイガー)
08. Re∀L<C+nZk Version>(Cyua)
09. Blumenkranz(Cyua)
10. The Reluctant Heroes(mpi)
11. friends(mpi)
12. StarRingChild(Aimer
13. bL∞dy f8(Aimer)
14. s-AVE(Aimer)
15. attack on titan(小林未郁)
16. DOA(エイミー・ブラックシュレイガー)
17. Hill Of Sorrow(mpi)
18. aLIEz(mizuki)
<アンコール>
19. X.U.(Gemie)
20. Song of..(小林未郁)
21. Perfect time(mpi&小林未郁)

※文中「Re∀L」の「e」はウムラウト記号付きが正式表記となります。

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