リキッドで8組競演「HighApps TOURS」閉幕

8月6日に東京・LIQUIDROOMにてHIP LAND MUSICプロデュースのイベントツアー「HighApps TOURS 2015」の最終公演が開催された。

この日のライブにはユナイテッドモンモンサン、フレデリック、Homecomings、Kidori Kidori、go!go!vanillas、Hello Sleepwalkers、LAMP IN TERREN、THE ORAL CIGARETTESの8組が出演。トップバッターのユナイテッドモンモンサンは「1番目から盛り上がる準備はできてますかー？」という松岡恭子（Vo, G, Key）の呼びかけから、パワフルなリズムとポップな印象を与える男女ツインボーカルで会場を盛り上げる。広い会場で演奏する夢が叶ったという「星に願いを」を届けたあと、ラストにはキャッチーな「君だけのキス」を披露。松岡がバスドラの上からジャンプするなど、ハイテンションなステージが繰り広げられた。

続くフレデリックは「オワラセナイト」でライブをスタートさせ、ファンキーなアンサンブルで瞬く間に観客の心をつかんでいく。また三原康司（B, Vo）が「いろんな娯楽がある中、音楽を選んでくれてありがとう。夏はプールとかに涼みに行くのに、わざわざ熱くなりに来るなんて最高や」と来場者にメッセージを送る。その後バンドはセッションを挟んで「ディスコプール」「オドループ」をプレイし、フロアを大いに踊らせた。Homecomingsは「I WANT YOU BACK」を1曲目に用意し、軽快なリズムに乗せて甘くノスタルジックなメロディを届けた。畳野彩加（Vo, G）は「こんな大きいところでやるのは初めてなので、緊張してます」と初々しい表情を見せていたが、「In Between Summer」では骨太なギターサウンドを響かせる。またHomecomingsで唯一の男性メンバーである福富優樹（G）が「ついに踊れる時間が来ました！ 踊ってください！」と積極的に場内のムードを高め、バンドは7月にシングルリリースされたナンバー「HURTS」で出番を終えた。

4番手のKidori Kidoriはエッジーなサウンドの「NUKE?」、変拍子を織り交ぜた「Come Together」と冒頭から攻撃的なナンバーを投下。そして「今日はいろんなバンドがいてお祭りみたいな感じだけど、うちらはHIP LANDにお世話になってるんで、ホームパーティみたいな感じです」というマッシュ（Vo, G）の言葉のあとに「ホームパーティ」や「なんだかもう」を披露した。なおサポートメンバーを務めていた汐碇真也（B / ex. BAND A）がKidori Kidoriに正式加入することがマッシュの口から発表された。「2人でやってこれたのは、皆さんのおかげです」と観客にこれまでの感謝を伝え、最後に「テキーラと熱帯夜」を演奏。Kidori Kidoriの新しい門出を祝福するかのような合唱が場内に鳴り響いた。

登場前からハンドクラップが沸き起こっていたgo!go!vanillasのライブは牧達弥（Vo, G）の「1番騒ぐ時間が来たぜ！」という言葉を合図に「アクロス ザ ユニバーシティ」で幕を開けた。7月に加入したばかりの新メンバー・柳沢進太郎（G）は熱のこもったプレイで存在感を示す。バンドは「HighApps TOURS」の最終日ということで「とっておきの打ち上げ花火を用意して来ました！」と伝えてから、9月16日発売のニューシングル「カウンターアクション」の表題曲をパフォーマンス。ラストナンバー「マジック」まで興奮の時間が続いた。

残すところ3組となったライブの後半、Hello Sleepwalkersは1曲目に「猿は木から何処へ落ちる」を届け、シュンタロウ（Vo, G）が「かかってこいよ、リキッド！」と煽るなど序盤からフルスロットルのライブを展開。「円盤飛来」「Worker Ant」などを次々に届けて観客をヒートアップさせ、熱気を保ったままラストの「Ray of Sunlight」までほぼMCなしで駆け抜けた。LAMP IN TERRENは「林檎の理」からライブの口火を切る。さらに「ボイド」「Sleep Heroism」「メイ」と新旧織り交ぜた楽曲を届け、中原健仁（B）と川口大喜（Dr）が生み出す重厚なグルーヴと、松本大（Vo, G）の説得力ある歌声が場内を包み込んでいった。MCではKidori Kidori、Hello Sleepwalkersととも今回の「HighApps TOURS」で各地を回ったことを振り返りつつ、「1番大きな会場で、1番の盛り上がりを作ろう」と訴えて「ワンダーランド」を最後に届けた。

イベントのトリを飾ったTHE ORAL CIGARETTESは「『HighApps』のトリはオーラルがいただきます」と山中拓也（Vo, G）が話してから「mist...」を一発目に投下。アグレッシブな演奏が続き、「STARGET」のサビではステージのテンションに呼応するかのようにフロア後方でサークルモッシュが巻き起こった。そしてメンバーからは「大阪と名古屋ではトリができなかったけど、ファイナルの東京でできてうれしいです」と素直な思いが語られ、7月よりライブ会場限定で販売されている新曲「カンタンナコト」へ。この曲では山中がハンドマイクで歌い、場内の熱気をさらに高めた。ライブ本編はバンドが「Mr.ファントム」「起死回生STORY」を畳み掛けてフィニッシュ。アンコールで彼らは「この日1日だけじゃなく、毎日を心の中に留めてください」というメッセージに続けて「エイミー」を披露し、感動的なムードの中で「HighApps TOURS 2015」を締めくくった。