Czecho No Republic、観客も盟友も夏空も祝福した“1つの目標”初野音

Czecho No Republicが東京・日比谷野外音楽堂での初ワンマンライブ「帰ってきたドリームシャワー 夏だ！ 野音だ！ Czecho No Republicだ！ 初の日比谷野音ワンマン」を7月12日に開催。3000人を超える観客の前で、さまざまな趣向を凝らした3部構成のステージを展開した。

バンドが1つの目標としていた初の野音公演は、真夏並みの太陽が照り付ける快晴に。ステージ背面には「CZECHO NO REPUBLIC」と書かれたボタニカル柄の巨大な幕が掲げられていた。メンバーの武井優心（Vo, B）、山崎正太郎（Dr, Cho）、八木類（G, Syn, Cho）、タカハシマイ（Cho, Syn, Per）、砂川一黄（G, Cho）は温かい拍手に迎えられて1人ずつ登場し、序盤は「ネバーランド」「Festival」「トリッパー」といった開放感たっぷりなライブ定番曲を披露。第1部は、武井にとって初めての野音ライブ体験だったというTHE HIGH-LOWSの「日曜日よりの使者」のカバーで締めくくった。

その後、5人は客席エリア中央に設置されたセンターステージに移動。アコースティック編成による演奏を繰り広げたあと、場内に音声が流れ、オードリー、avengers in sci-fi、SAKANAMON、Jean-Ken Johnny（MAN WITH A MISSION）、東京カランコロン、the telephones、miwaと、ゆかりの深い盟友たちからの“初野音おめでとう”コメントが次々と紹介された。

その最後に、同じレコード会社の日本コロムビアに在籍する先輩・吉井和哉のコメントが流れると観客の間にどよめきが。吉井は野音公演開催を祝福する言葉やチェコの印象を口にしつつ、「そういえば、チェコのみんなは、まだTRIADに来ていないよね？ ダメです（笑）。ぜひ来てもらって、一緒に最先端のロックレーベルを作っていこう」と誘いをかける。さらに彼は、10月4日に行われるライブイベント「フジソニック2015」での吉井のステージに山崎が参加することを発表。THE YELLOW MONKEY時代から現在に至るまで、吉井の大ファンを公言してきた山崎の夢が叶い、山崎本人は「“継続は力なり”じゃないですけど、感謝しかない！」と全身で喜びを表現していた。

メインステージに戻っての後半は、衣装をそろいのシャツとハーフパンツにチェンジ。女性3名のホーン隊を迎えてより強靭になったサウンドで「Summer Love」「For You」「JOB!」などを畳みかけ、夕暮れの野音を一層踊らせていく。本編ラストはメンバー5人のみで「MUSIC」「No Way」を届けた。

そしてアンコールでは、先ほどの吉井からの誘いを受けてTRIADに移籍すること、9月9日にTRIADからニューアルバム「Santa Fe」をリリースすること、秋のワンマンツアーのファイナルに東京・Zepp DiverCity TOKYO公演が追加されたことを一斉に発表。会場が歓喜ムードに沸く中、バンドは「Santa Fe」に収録される新曲「Firework」を初披露した。なお終演後、この曲にちなんで手持ち花火が1本ずつ来場者全員にメンバーからのお土産として配布された。

武井は「チェコを組んだときに、『外でやるのが似合うバンドになろうね』と言ったので、今日野音でできてしかもお客さんが来てくれて最高です。ありがとうございます！」と万感の思いを吐露。3時間弱におよんだバンド初の野音公演は、ダブルアンコールの「ショートバケーション」で大円団を迎えた。

なお「Santa Fe」の初回限定盤には、このライブでのメンバーの様子を追ったドキュメンタリー映像が収録される。