TRUSTRICKツアー千秋楽で新曲披露、夏のライブ×2も決定

TRUSTRICKのライブツアー「TRUSTRICK TRUST TOUR 2015」の最終公演が、昨日3月27日に東京・LIQUIDROOMにて行われた。

1月にリリースされた2ndアルバム「TRUST」を携え、全国5都市のライブハウスで展開された今回のツアー。千秋楽の会場となったLIQUIDROOMには、フロアを完全に埋め尽くすほど大勢のファンが詰めかけた。荘厳なSEに乗せてバンドメンバーとBilly（G, Cho）、そして神田沙也加（Vo）がステージにそろうと、「行くよ！」という神田の叫びとともに、まずは「TRUST」からのナンバー「Kaleidoscope」からスタート。サビのリフレインではさっそく客席で大合唱が巻き起こる。さらに「Ray of Light」「永遠」とアップテンポな楽曲が畳み掛けられ、場内は冒頭から大きな盛り上がりを見せた。

「すごいね。私、出てきた瞬間に泣きそうになっちゃった」とフロアを見渡し感無量の神田は、「最後までよろしくお願いします！」と観客に呼びかけると、今度は「TRUST」の中でもソフトなムードを持つ「キャミソール」と「MIRRORS」をしっとりと歌う。「MIRRORS」ではBillyがアダルトなギターサウンドを奏でて場内のムードを一転させた。続く「as one」は1stアルバム「Eternity」からのナンバー。そして神田は「ここからはこのライブの第2章という気分で聴いてください」と告げると、再びアルバム「TRUST」から、冒頭を飾る「TRUST」と「Escape」を続けて披露した。一息ついてのMCでは、本番前の楽屋での話題に。神田は祖母が機種変更したばかりのiPhoneの各種設定に夢中になっているうちに、気が付けば本番の時間を迎えていたという。ほっこりするエピソードのあとは「いつかの果て」「ATLAS」「If -君が行くセカイ-」と、じっくり聴かせるナンバーを3連発で届けた。

ライブ終盤、ツアーが終わってしまうことを惜しむ2人は、バンドメンバーのcoba84（Key）、角本雄亮（Dr）、山崎英明（B）とともにこれまでの道中を振り返る。Billyは「5本って短いね、ホントに」としみじみ語りつつも「TRUSTRICKは今後も目白押しですので、楽しみにしていてください」と言い残し、最後はアニメ「銃皇無尽のファフニール」のオープニングテーマ「FLYING FAFNIR」と、さわやかなポップソング「Sunny Day」で締めくくった。

熱い「トラトリ！」コールを受けて再びステージに戻った2人は、ここでファンに向けてうれしい新情報を報告。まず4月より放送されるテレビアニメ「俺物語!!」のオープニングテーマに採用された新曲「未来形Answer」が5月5日に“1st EP”として発売が決定したこと、さらに次回のライブが決定したことが明かされると、客席からは大きな歓声が湧いた。「TRUSTRICK PREMIUM LIVE SUMMER」と銘打たれた次回のライブは、6月19日の東京・TSUTAYA O-EAST公演、7月4日の東京・品川ステラボール公演の2本で、1本目はスタンディング形式の「Garnet（ガーネット / 石榴石）」、2本目はトラトリ初のシッティングスタイル「Iolite（アイオライト / 菫青色）」と、それぞれのムードを宝石になぞらえたタイトルが冠されている。チケット先行予約受付は本日3月28日18:00からチケットぴあにて実施される。

報告を済ませた2人は、ここでさっそく新曲「未来形Answer」を初披露した。この曲は神田曰く「TRUSTRICKには珍しく、突き抜けて明るい楽曲」。さわやかな春にぴったりの軽快な8ビートナンバーだ。2人はさらにもう1曲、ファン人気の高い“ジェラジェリ”こと「Jealousy Jelly」を歌ってステージを去ったが、アンコールの声は鳴り止まず、加えてもう1曲「kissing」を届けた。

しかし終演を告げるBGMが流れてからも拍手は収まる様子もなく、結局2人はもう1度ステージへ。神田は思わず「話してもいい？」と、トラトリ結成からここまでの道のりを語り始める。長年夢に描いていた理想のユニットを組むため、自ら企画書を作ってレーベルに売り込み実現させたという神田は「こんなにレーベルの人と仲良くなったことないし、ずっと一緒にいられたらなと思っています。皆さんが手に取ってくれたCDの1枚1枚が、私たちをここに連れてきたんです。本当にありがとうございます」と改めて深い感謝の言葉を述べ、「始めるよりも続けていくことが難しいんです。飛び級せずに一歩ずつ進んでいきます」と決意を語った。そしてBillyは「2人で作ったデモテープから始まったTRUSTRICKだけど、もう自分たちだけの音楽じゃない。この音楽がどう育っていくのか、みんなでTRUSTRICKを作っていけたらと思います」とコメント。2人は最後にもう一度バンドメンバーを呼び込み、トラトリ史上最速のパンキッシュなナンバー「World's End Curtain Call -theme of DANGANRONPA THE STAGE-」を演奏し、にぎやかにツアーの幕を下ろした。