Kalafina初の武道館で“激しいBlue”を描き出す

20

279

この記事に関するナタリー公式アカウントの投稿が、SNS上でシェア / いいねされた数の合計です。

  • 125 148
  • 29 シェア

2月28日と3月1日、東京・日本武道館でKalafinaのライブ「Kalafina LIVE THE BEST 2015」が開催された。

Kalafina「LIVE THE BEST 2015 」の様子。

Kalafina「LIVE THE BEST 2015 」の様子。

大きなサイズで見る(全6件)

Kalafina初の武道館公演は、昨年7月に発表されたベストアルバム「THE BEST "Red"」「THE BEST "Blue"」を引っさげてのステージ。初日は「THE BEST "Red"」の収録曲を中心に披露する「Red Day」、2日目は「THE BEST "Blue"」中心の「Blue Day」と位置付けられていた。ここでは3月1日「Blue Day」の模様をレポートする。

あいにくの空模様の中、1万人のオーディエンスが集まったこの日の武道館にまず鳴り響いたのはオープニングSE「overture」。そのアブストラクトなサウンドと1万人の拍手の中、サポートバンドのメンバーがそれぞれの担当楽器の前に付くと、ステージ奥の大階段にイエローのドレス姿のWakana、グリーンのドレス姿のHikaru、ピンクのドレス姿のKeikoがせり上がる。そして3人はアルバム「THE BEST "Blue"」のオープニングチューン「storia」で優しげな歌声を響かせると、続く2曲目にはベストアルバム未収録曲にして、ファンキーなダンスナンバー「love come down」をセレクト。意表を突く選曲で1万人の「ハイ! ハイ!」コールを煽り「Blue Day」の幕を開けた。

今回の公演ではギター、ベース、ドラム、キーボードに4本のバイオリン、それぞれ2本ずつのビオラとチェロ、さらにはフルート、アコーディオンからなる総勢14人の楽器隊がKalafinaをサポート。「夏の林檎」ではフルート奏者の赤木りえによるフォルクローレを思わせる旋律が、「seventh heaven」「未来」ではバイオリニスト・今野均率いるストリングス隊のドラマチックなプレイが彼女たちのハーモニーと絡み合う。さらにアコーディオン奏者・佐藤芳明をステージに招き入れた3人は、佐藤の奏でる悲しげな音色に乗せてユニット屈指のバラード「花束」をエモーショナルに歌い上げた。なおこの日のライブ序盤、Keikoは「今日は激しいです」と宣言しており、中盤以降彼女たちはその言葉の通り、サポートバンドとともに、まさに「激しい」ステージングを繰り広げた。

まず3人とバンドはハードなワルツ「満天」と、ギターロック「to the beginning」をパフォーマンス。直後3人は一旦退場するも、ステージを引き継いだ楽器隊がアニメ「魔法少女まどか☆マギカ」サウンドトラック曲「~Numquam vincar~」を矢継ぎ早にドロップ。その圧巻のプレイに大きな拍手が沸き起こると、今度は3人がアリーナ席下手側の通路から姿を現すサプライズを演出してみせる。そして歓声の中、アリーナを横切り中央のサブステージへと歩を進めると、高速2ビートナンバー「destination unknown」や、是永巧一のシャープなギターカッティングに乗せて「足りない答えと 苛立ちを 逆立てて進むの」と力強く歌う「signal」、自身のライブのキラーチューン「音楽」を連射した。

日本武道館の前で記念撮影するKalafina。

日本武道館の前で記念撮影するKalafina。[拡大]

Hikaruが「みんな目がキラキラしてた」と自身も目を輝かせ、Wakanaが「上手で『イエーイ』ってやったら、みんな『イエーイ』ってやってくれた」と笑いながら、ここまでのステージを振り返ったところでライブ本編は最終盤に。Keikoが「武道館は天井が高くて声の響きがいいから気持ちがいいなと思ったんですよ」「この中で『ほとんど声だけ』みたいな歌を歌いたいな」と続けると3人は、フレーズごとに1声、2声、3声と編成が変化するというテクニカルなハーモニーで魅せる「snow falling」と、「今、明るい音楽 空に届くまで」と歌う「symphonia」をパフォーマンスした。

「symphonia」プレイ直後から鳴り止まない拍手に応え、再びステージに現れた3人は「red moon」と「believe」の2曲でアンコールをスタートさせる。そして5月にニューシングル「ring your bell」をリリースすることと、もう1つの新曲「far on the water」がNHK総合の教養番組「歴史秘話ヒストリア」の新エンディングテーマに採用されることを発表。祝福の拍手が集まる中、その「far on the water」を初披露して、さらなる拍手を呼んだ。

「Blue Day」公演と、2日間にわたる武道館公演を締めくくったのは「sprinter」だ。Keikoが「『Blue Day』最後、しっとりとはいかないよ」と笑顔を見せると、3人は小気味よい8ビートに乗せてポリフォニーを武道館いっぱいに響かせ、Wakanaの投げキッスとHikaruのガッツポーズとともにステージをあとにした。

この記事の画像(全6件)

Kalafina「LIVE THE BEST 2015 "Blue Day"」
2015年3月1日 日本武道館 セットリスト

01. overture ~ storia
02. love come down
03. 夏の林檎
04. I have a dream
05. seventh heaven
06. 未来
07. 花束
08. 君の銀の庭
09. 満天
10. to the beginning
11. Numquam vincar
12. Magia[quattro]
13. destination unknown
14. signal
15. 音楽
16. heavenly blue
17. snow falling
18. symphonia
<アンコール>
19. overture ~ red moon
20. believe
21. far on the water
22. sprinter

全文を表示

読者の反応

アニカンドットジェイピー @anicanjp

Kalafina初の武道館で“激しいBlue”を描き出す - 音楽ナタリー http://t.co/2ndCOXuNva

コメントを読む(20件)

関連商品

リンク

このページは株式会社ナターシャの音楽ナタリー編集部が作成・配信しています。 Kalafina の最新情報はリンク先をご覧ください。

音楽ナタリーでは国内アーティストを中心とした最新音楽ニュースを毎日配信!メジャーからインディーズまでリリース情報、ライブレポート、番組情報、コラムなど幅広い情報をお届けします。