GRAPEVINE、カーネーションと対バンで「また1つ夢が叶った」

2月20日に東京・LIQUIDROOMにてGRAPEVINEの対バンツアー「Burning tree presents CAP」の初日公演が行われた。

この日の先陣を切ったカーネーションは、直枝政広（Vo, G）と大田譲（B, Vo）にサポートの張替智広（Dr / キンモクセイ）、渡辺シュンスケ（Key / Schroeder-Headz）を加えた4人でライブを構築。独創的な音世界を紡ぎ出し、観客たちにベテランの貫録を見せつける。中盤には直枝が「せっかくだから一緒に演奏したい」と話し、GRAPEVINEの西川弘剛（G）をステージに呼び込む。西川は登場するなりメンバーと握手を交わし「カーネーションの『エレキング』は擦り切れるほど聴きました」とバンドにリスペクトを送る。MCもそこそこに西川を含めた5人は「エレキング」の収録曲「からまわる世界」をプレイ。曲のアウトロで直枝と西川は向かい合ってギターを鳴らし、濃厚なセッションを展開した。再び4人編成に戻り演奏された「Edo River」では、直枝の合図に合わせて客席からも声が上がる。演奏終了後、直枝は「どうもありがとう」と力強く客席に声をかけ、メンバーとともにステージをあとにした。

続いて登場したGRAPEVINEの5人は、カーネーションが残した余韻を引き継ぎながら盤石のアンサンブルで丁寧に演奏し、ライブを進行させる。最初のMCで田中和将（Vo, G）は「まさかカーネーションと対バンをやる日が来るとは思ってませんでした。夢がまた1つ叶ってしまった」としみじみ語り、この日のライブを心待ちにしていた様子をうかがわせた。最新アルバム「Burning tree」収録の「Big tree song」では西川や金戸覚（B）がパーカッションに加わり、バンドは深みのあるサウンドで観客たちを魅了。さらにアップチューン「Empty song」が披露されると、観客たちはリズムに合わせて体を揺らして彼らの演奏を楽しんでいた。田中は「今日は非常にいい夜です。カーネーションってベテランなのに今でもみずみずしくて、いい刺激をもらってます。やっぱ対バンっていいもんやね」と話し、対バン相手に改めて敬意を表した。

ライブ本編終了後、アンコールではこの日の出演者全員がステージに集結。9人は田中の「みんなが知ってる曲を」のMCから、The Bugglesの「ラジオ・スターの悲劇」を演奏。和気あいあいとしたムードの中、「Burning tree presents CAP」ツアー初日公演は幕を閉じた。