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冷牟田主催「Taboo」15周年に盟友集結、高らかに響いた“殺しの唄”

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THE MAN with チャーリー・コーセイ

THE MAN with チャーリー・コーセイ

冷牟田竜之(THE MAN)が主催するイベント「冷牟田竜之presents Taboo 15th Anniversary ~殺しの唄~」が12月6日に東京・恵比寿ザ・ガーデンホールで開催された。

「Taboo」は1998年にスタートしたイベント。今回の公演はイベントが2013年に開催15年を迎えたことを記念したもので、冷牟田と親交のあるアーティスト、DJが出演者として顔をそろえた。また冷牟田は長年このイベントを支えてきた多くのファンへ感謝の意を表し、入場料をフリーにして公演を実施。当日は多くの来場者が集まり、祝祭感あふれる会場のムードをそれぞれに楽しむ姿が見られた。

イベントのトップバッターを務めたのは沖野修也。MCの紹介を受けステージ横に設けられたDJブースでプレイをスタートさせた彼はロックナンバーを次々にスピンする。The Rolling Stones「Too Much Blood」をプレイすると、沖野は「今日は皆さんのためにロックオンリーのセットでした。最後は僕のテイストで行きたいと思います。『Taboo』15周年のために!」とコメント。ラストにプリンス「I Wanna Be Your Lover」を選び次のDJ・FPMへとつないだ。

沖野から紹介を受けオーディエンスの前に立ったFPMは「15年前から『Taboo』でDJやらせてもらってます」と語り、洋楽と邦楽を織り交ぜたセットでオーディエンスを楽しませた。THEE MICHELLE GUN ELEPHANT「武蔵野エレジー」ではフロアから大きな歓声が沸き、「昔の『Taboo』ではこんな曲ばっかりかけてたんだよ」という彼の言葉とともにプレイされたThe Specials「Little Bitch」、Madness「One Step Beyond」ではオーディエンスが一斉にスカダンスを踊った。

2人のDJに続きステージに登場したのはTHE MAN。彼らは「ERASE YOUR TRACES」でライブをスタートさせ、マイクを握った冷牟田は激しいアジテートでオーディエンスを煽る。バンドは次々にアップテンポナンバーをたたみかけ、「JAMES BOND」で冷牟田は「皆さんようこそ。まずはこのセットで爆発しよう……。爆発しよう!」と言葉に力を込めた。飯川賢(Tp)の艶やかなトランペットの音色をフィーチャーした「THE MAN STILL STANDING」、メロウな「GOOD GRAVY」が披露され会場にしっとりとしたムードが漂うと、彼らは「GODZILLA」で再び勢いを加速させる。「GHOST DOG」では飯川、寺谷光(Tb)が舞台上を軽快に動き回り、青木ケイタ(B. Sax)はステージを駆け降りてフロアの中心でソロを吹き鳴らした。続く高速スカチューン「BODYHEAT」ではオーディエンスが冷牟田の煽りにハンドクラップで応戦し、二本木潤(B)から加藤洋平(Key)、中村和輝(G)へとめまぐるしく展開するソロ回しに熱狂する。冷牟田は最後に「Thank you, We're THE MAN!」とシャウトし、バンドはステージをあとにした。

THE MANのライブが終わるとスポットライトは再びDJブースに当てられ、KEN ISHIIのDJタイムがスタートする。ステージ奥の壁には「Taboo」のロゴマークや人間の顔のイラストなどが目まぐるしく展開するフラッシュカットが映し出され、独特の空気感が形成されていった。彼は洗練された手さばきから強靭なテクノビートを繰り出し、オーディエンスを引き込んでいく。力強いリズムの上で次々と変わっていく音の情景に観客は時に声を上げ、大きく体を揺らしていた。

続いて舞台上にはROMEO's bloodの3人が登場。浅井健一(Vo, G, B)のかき鳴らすギターリフを合図に「アメリカ」でステージの幕が開き、浅井、MASUO(Dr / BACK DROP BOMB)小林祐介(B, G / THE NOVEMBERS)は分厚いアンサンブルでオーディエンスを圧倒する。「内気なフランケンシュタイン」では「乾杯 Cheers 未来に向かって」という浅井のせりふに観客が大きく反応。歌い終えると彼は「We're ROMEO's. 今日はタダなのに来てくれてありがとう」と話し、オーディエンスの笑いを誘った。ここで彼はギターをベースに、小林はベースをギターに持ち替え、インストナンバー「ドリブル」が披露される。浅井の艶やかなベースプレイ、小林の鳴らす鋭いギターの音色、雷鳴のように轟くMASUOのドラムにファンは熱狂。終盤は再び浅井と小林が楽器を持ち替えた形で楽曲がプレイされ、ラストのアップテンポナンバー「GALAXY HEAD MEETING」を歌い終えた浅井は「バイバイ」とつぶやいてステージを去っていった。

イベントの最後に披露されたのは、「LUPIN Special」と題されたTHE MANとチャーリー・コーセイによるコラボステージ。ここでは武田カオリ(Cho)と松岡matzz高廣(Per)をサポートに迎え、THE MANアレンジによるアニメ「ルパン三世」の楽曲が次々とパフォーマンスされた。THE MANは装いを新たに、ブラックスーツに身を包んで舞台に登場。冷牟田が名前をコールしたのを合図にチャーリーが舞台に姿を見せ、彼は「Afro LUPIN」で伸びやかな歌声を響かせて瞬時に観客を魅了する。「Yeah!! LUPIN」を歌い終えると彼は「どうも、神戸からやって参りました。神戸では“アンクル・チャーリー”、チャーリーおじさんと呼ばれております」とほほえみながら挨拶。「ルパンを歌って43年。まさかこんなに素晴らしいグループと歌えるなんて光栄です。ゆっくりしていってください」とファンに語りかけた。続く「闇を走る」は2トーンスカ風のアレンジが施され、青木がフルートで繊細な音色を紡いだ「愛のテーマ」、ミュートトランペットがムーディに響く「Cool Lounge」と、2組の手によって「ルパン三世」の世界が彩り豊かに描き出されてゆく。そしてクライマックスに、今回のイベントタイトル「殺しの唄」が歌詞に登場する「ワルサーP38」が披露された。チャーリーが歌うなじみのある冒頭のフレーズにファンは反応、ひときわ大きな歓声が上がる。彼は「今日はすごく楽しいです」と喜びを表し、最後に「I'm a Super hero」を届けた。チャーリーを見送ったバンドは「Misirlou」「GABBA GABBA HEY」を続けてプレイ。「GABBA GABBA HEY」では冷牟田がマイクスタンドを大きく前傾させフロアへ身を乗り出して「オイ!オイ!」と力強くファンを煽り、メンバーはそれぞれに激しいプレイを見せる。熱狂のうちに最後のライブパフォーマンスは終了。冷牟田は去り際、腕に抱えた何本ものバラの花をフロアに放ち、祝祭の幕を下ろした。

「冷牟田竜之presents Taboo 15th Anniversary ~殺しの唄~」
2014年12月6日 東京都 恵比寿ザ・ガーデンホール セットリスト

THE MAN

01. ERASE YOUR TRACES
02. STEP ON GAS
03. RUDIES ON THE LAW
04. JAMES BOND
05. THE MAN STILL STANDING
06. GOOD GRAVY
07. GODZILLA
08. SERENADE
09. CHARLES BUKOWSKI
10. GHOST DOG
11. BODYHEAT

ROMEO's blood

01. アメリカ
02. コズミック
03. ブリスティールのフィードバッグ
04. 内気なフランケンシュタイン
05. ドリブル
06. ライフ
07. BAD CHELL
08. スマイルキング
09. GALAXY HEAD MEETING

THE MAN with チャーリー・コーセイ

01. in the Dark
02. Shot in the dark
03. Afro LUPIN
04. Yeah!! LUPIN
05. 闇を走る
06. 愛のテーマ
07. Cool Lounge
08. Gallop Samba
09. ワルサーP38
10. ルパンOP
11. I'm a Super hero
12. Misirlou
13. GABBA GABBA HEY

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