怒涛の豪華コラボ!スカジャンボリー大団円

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8月9日に山梨・山中湖交流プラザきららで東京スカパラダイスオーケストラ主催のライブイベント「トーキョースカジャンボリー」が開催された。

「東京スカパラダイスオーケストラ presents トーキョースカジャンボリー vol.4」の様子。(撮影:仁礼博)

「東京スカパラダイスオーケストラ presents トーキョースカジャンボリー vol.4」の様子。(撮影:仁礼博)

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HEY-SMITH(撮影:仁礼博)

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イベントのオープニングアクトを務めるBeat Bahnhof、beat sunset、私立富士学苑中学高等学校のジャズバンド部・Moon Inlet Sounds Orchestraが会場にホーンの音を響かせたあと、ステージにスカパラのメンバーが全員登場。代表して川上つよし(B)が力強く開会宣言を行い、トップバッターのHEY-SMITHを呼び込んだ。HEY-SMITHは1曲目の「Endless Sorrow」からトップギア状態のパフォーマンスでオーディエンスのモッシュやダイブを巻き起こす。猪狩秀平(G, Vo)は観客に「ずっと出たかった。夢が叶った瞬間。夢を一緒に共有してください!」と思いを伝え、さらに「今日は踊れるバンドがいっぱいいるけど、俺らのときは踊りを通り越して暴れていけ!」と煽った。そしてHEY-SMITHのライブ後にはスカジャンボリーを象徴するオブジェとして設けられている“ミニ東京タワー型”のブースでスカパラの川上がDJプレイを披露した。

MONGOL800(撮影:仁礼博)

MONGOL800(撮影:仁礼博)[拡大]

続いて登場したのはMONGOL800。キヨサク(Vo, B)はMCで「スカジャンボリーに来ているチュラカーギーはどこですか?」と聞き、きょとんとするオーディエンスに「沖縄の方言で『カワイコちゃん』のこと」と説明したあとで映画「プリティー・ウーマン」のテーマ曲「Oh Pretty Woman」のパンクカバーをプレイする。その後も「小さな恋のうた」で大合唱を巻き起こすなど、彼らはラストナンバー「DON'T WORRY BE HAPPY」まで多幸感満載のステージを作り上げていった。MONGOL800がステージから去ったあとにはスカパラの谷中敦(Baritone sax)がDJとして登場。アントニオ猪木のテーマ曲「INOKI BOM-BA-YE」の元ネタ「Ali Bom-Ba-Ye」をスピンし、会場に「谷中! ボンバイエ!」コールを発生させた。

10-FEET(撮影:仁礼博)

10-FEET(撮影:仁礼博)[拡大]

10-FEETはオープニングBGMに「Let It Go」を流すも、メンバー3人が姿を表したのはステージ前方。彼らは警備員と同じ格好であらかじめ立っているというトリッキーな演出でライブ前から会場を沸かせた。TAKUMA(Vo, G)が改めて「Let It Go」を歌ってみせたあとで始まった1曲目は重厚感たっぷりの強烈なナンバー「JUNGLES」。降りしきる雨の中で演奏する彼らはオーディエンスに「全員、雨よけろ!」と注文しオーディエンスを笑わせる。ラストナンバーの「CHERRY BLOSSOM」では観客の頭上に何度もタオルが上がった。

ハナレグミ(撮影:仁礼博)

ハナレグミ(撮影:仁礼博)[拡大]

次のプログラムは“Chill Out タイム”。スカパラの茂木欣一(Dr)と加藤隆志(G)がハナレグミをステージに呼び、ハナレグミこと永積崇は雨が降っていないことに気付くと「日頃の行いがいいぜ!」と発言。しかし次の瞬間には再び雨が降り出してしまい、観客から笑いが起こった。永積はギター1本で「PEOPLE GET READY」「Don't Think Twice, It's All Right」「光と影」を優しく歌う。そして「雨が止みますように」と言ってラストナンバー「明日天気になれ」を始めると、その言葉通りに雨は上がった。続いてはキヨサクこと上江洌.清作とThe BK Soundがベースとトランペットとサックスを従えたバンドスタイルで登場。アルバム「アイランド2」収録曲などを披露し、最後はダンサーも交えて「スーダラ節」のカバーをプレイした。

KEMURI(撮影:仁礼博)

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KEMURIは「Beautiful World」「our PMA」と序盤から朗々としたナンバーでオーディエンスを熱狂の渦に。伊藤ふみお(Vo)は25年前に芝浦インクスティックで初めてスカパラを観たときの思い出や「25年もやってきて出会いも別れもあっただろうけど、今、こんなにたくさんの人の前にスカパラが立ててうれしい」と感慨深く話す。そしてステージ上を駆け回りながら「PMA」を歌ったあと「KEMURIがやってきたことで、スカパラがやってないことってないよね? 解散くらいですか? スカパラも25年とか言ってるけどたいしたことないですよ、解散したことないなんて!」とスカパラへ“賛辞”を送り、笑いに包まれる場内のオーディエンスへ向かって「まだまだ左回りが足りない人に贈ります」と言ってラストナンバー「Mr. SMILING」を叩きつけた。

東京スカパラダイスオーケストラ(撮影:仁礼博)

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細美武士(the HIATUS)のDJを経て、いよいよ最終アクトのスカパラが登場。沖祐市(Key)のアコーディオンと川上のシャウトを合図にスタートした1曲目「ペドラーズ2014」から一気に畳み掛けるようなパフォーマンスが始まった。オーディエンスは「ルパン三世'78」で拳を突き上げ、「DOWN BEAT STOMP」でひたすらダンスする。そんな様子を見ながら谷中は「雨は降ってるけど、雨に濡れてるけど、みんな生きてるから! スカパラ25周年、ずっと楽しみながらやってきました。クライマックスまでいくよ! 戦うように楽しんでくれよ!」と熱いメッセージを投げかけた。

東京スカパラダイスオーケストラとハナレグミ。(撮影:仁礼博)

東京スカパラダイスオーケストラとハナレグミ。(撮影:仁礼博)[拡大]

その後は全曲スカパラのステージにゲストが登場するという豪華なスタイルに。最初のゲストは10-FEETで、彼らは「hammer ska」とスカパラ25周年プロジェクト“バンドコラボ3部作”の第1弾「閃光」を共演。楽曲の最後にはTAKUMAが「全員座れ!」とオーディエンスを全員座らせ、「せーの!」の声を合図にジャンプさせた。続くMONGOL800もスカパラとのコラボ曲「流れゆく世界の中で」をプレイ。美しいメロディで会場中を包んだあとは、この日2回目となる「DON'T WORRY BE HAPPY」を金管楽器、キーボードなど多彩なソロ回しを織り交ぜて披露した。3番手となるハナレグミは「アコギがないから歌に専念できるぜ!」と言ったあと、茂木に「あの曲いこうか!」と誘われて2005年のコラボナンバー「追憶のライラック」へ。歌い終えて「まだまだ帰りたくないから! きっとみんなも知ってるから歌ってくれ!」と言って「オリビアを聴きながら」を披露し、大合唱を沸き起こした。続いて出演した細美はアメリカの野外フェス「Coachella 2013」にスカパラと出演した際にもプレイした「Diamond In Your Heart」を繰り出す。曲の終盤には細美と加藤が抱擁を交わすシーンも見られた。「Pride of Lions」をスカパラと演奏したのは伊藤ふみおとKEMURIのホーン隊。曲を終えて谷中は「スカパラとKEMURI全員で1曲やろうよ、KEMURIの曲」と提案し、KEMURIの残りのメンバーを呼び込む。伊藤が「次なる四半世紀に向けて」と言ったあとに始めたのは「Ato-Ichinen」。楽曲のイントロとともに爆発的なエネルギーがオーディエンスから発せられ、モッシュ、ダイブ、サークルが自然発生した。さらにこの布陣の中に加藤がHEY-SMITHの猪狩とホーン隊を招き、大所帯の「SKA ME CRAZY」が披露された。

東京スカパラダイスオーケストラ(撮影:仁礼博)

東京スカパラダイスオーケストラ(撮影:仁礼博)[拡大]

ライブ終盤に茂木が「スカパラ25周年アニバーサリーアルバムの中で、ドイツ語で喜びを表す『フロイデ』という言葉を使っている曲があって、その言葉がスカパラ25周年を表現しています」とオーディエンスに説明すると、シルクハットを被りタクトを握ったGAMO(Tenor Sax)が登場。7月末に終了したばかりの25周年記念ホールツアーでも各会場の本編ラストで披露された象徴的なナンバー、ベートーヴェンの「歓喜の歌(交響曲第九番)」の演奏がスタートする。GAMOは「みんな最高だぜ! 今日、出演してくれたアーティストを全員呼んで大合唱したい!」と言い、この日の全出演者をステージに招いた。ステージ上の全キャストとオーディエンスはGAMOの掛け声に合わせて「フロイデ!」と声を合わせた。そして演奏が終わると同時に谷中は「全員両手を挙げろ! そのまま手を左右に降ろして全員肩を組め!」と言い、出演者もオーディエンスも肩を組む。トーキョースカジャンボリーのラストナンバーは「All Good Ska is One」。曲の最後に谷中がいつもよりひときわ大きな声で「We Can Do It!」とシャウトし、ライブは大団円を迎えた。

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「東京スカパラダイスオーケストラ presents トーキョースカジャンボリー vol.4」2014年8月9日 山中湖交流プラザきらら セットリスト

Beat Bahnhof

01. Too late to lose weight
02. Goal
03. That you want
04. Ding-Dong, Ding-Dong
05. Just another day
06. The place where we back

beat sunset

01. 君に夢中
02. 大きな嘘
03. Morgenrot
04. crescent
05. 赤城山

Moon Inlet Sounds Orchestra(私立富士学苑中学高等学校ジャズバンド部)

01. Let It Go
02. Why not!
03. 恋するフォーチュンクッキー

HEY-SMITH

01. Endless Sorrow
02. Download Me If You Can
03. The First Love Song
04. Like A Gentleman
05. Jump!!
06. Living In My Skin
07. Lonely With Everyone
08. We sing our song
09. True Yourself
10. Come back my dog

MONGOL800

01. あなたに
02. PARTY
03. 愛する花
04. いったーあんまーまーかいが
05. Oh Pretty Woman
06. OKINAWA CALLING
07. 小さな恋のうた
08. Love song
09. DON'T WORRY BE HAPPY

10-FEET

01. JUNGLES
02. RIVER
03. SHOES
04. under the umber shine
05. 1sec.
06. その向こうへ
07. CHERRY BLOSSOM

ハナレグミ

01. PEOPLE GET READY
02. Don't Think Twice, It's All Right
03. 光と影
04. 明日天気になれ

上江洌.清作&The BK Sounds!!

01. 椰子の実
02. NICE TIME
03. I WON'T LET YOU GO
04. Arte Bella
05. 真っ赤な太陽
06. スーダラ節

KEMURI

01. Beautiful World
02. our PMA
03. Standing in the rain
04. 白いばら
05. PARTY AT GROUND ZERO
06. PMA
07. Mr. SMILING

東京スカパラダイスオーケストラ

01. ペドラーズ2014
02. ルパン三世'78
03. DOWN BEAT STOMP
04. hammer ska (ゲスト:10-FEET
05. 閃光(ゲスト:10-FEET)
06. 流れゆく世界の中で(ゲスト:MONGOL800
07. DON'T WORRY BE HAPPY(ゲスト:MONGOL800)
08. 追憶のライラック(ゲスト:ハナレグミ
09. オリビアを聴きながら(ゲスト:ハナレグミ)
10. Diamond In Your Heart(ゲスト:細美武士)
11. Pride of Lions(ゲスト:伊藤ふみお & KEMURIホーンズ)
12. Ato-Ichinen(ゲスト:KEMURI)
13. SKA ME CRAZY(ゲスト:KEMURI & HEY-SMITH
14. 歓喜の歌(交響曲第九番)(全出演者)
15. All Good Ska is One(全出演者)

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TOKYO SKA PARADISE ORCHESTRA @tokyoskaj

改めてすごい一日でした。 RT @natalie_mu 怒涛の豪華コラボ!スカジャンボリー大団円 http://t.co/KYLDq1nmTT #tspo

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