ねごと、六本木でファンに「"Z"OOM」イン

7月20日に東京・EX THEATER ROPPONGIにて、ねごとのワンマンライブ「ねごとpresents『お口ポカーン!! "Z"OOM in Z day』」が開催された。

5月に東京・Mt.RAINIER HALL SHIBUYA PLEASURE PLEASUREで行われた単独公演「お口ポカーン!! “Z”OOM in X day」および「お口ポカーン!! “Z”OOM in Y day」の続編として行われたこの日の公演。5月の公演に続いて藤咲佑（B）が影アナを務め、ほんのり緊張しながらも「ここにいるみんなで最高の1日にしましょう」と観客に呼びかける。そして澤村小夜子（Dr）の踏むバスドラに合わせてステージを覆っていた幕がゆっくりと開き、「真夜中のアンセム」からライブがスタート。幻想的な照明演出とともに蒼山幸子（Vo, Key）の柔らかな声が響き、オーディエンスをねごとの世界に誘っていった。

徐々に高揚していく曲展開が会場の熱気を高めた「メルシールー」、観客のハンドクラップがメンバーのプレイを後押しした「シンクロマニカ」のあとは最初のMCへ。蒼山は「みんなよくきたね。ありがとう！」とファンに感謝を伝え、「この日をすごく楽しみにしてて。こんなに来てくれるとは思ってなくて、始まるまで緊張してたんですが、出てきてみんなの顔を見たら吹き飛びました。今日はここにいる人みんなにズームインしていきたいのでよろしくお願いします！」と意気込んだ。

続いてのブロックでは、最新ミニアルバム「"Z"OOM」の収録曲「M.Y.D.」「風惹かれ」「Dreamin'」といったナンバーを披露した4人。ブロックのラストを飾った「nameless」ではエネルギッシュなプレイを繰り広げ、観客を惹き付けた。澤村はステージドリンクであるココアを飲みながら「みんなが盛り上げるからつらいよー、いい意味で（笑）」とファンの熱狂ぶりを褒め、蒼山も「やっぱライブハウスだね。いい感じです。テンション上がってます」と興奮気味に口にした。

その後は、沙田瑞紀（G）の奏でるディストーションギターがバンドの激しい一面をあらわにする「week...end」をはじめ、「街」「B.B.B」といったねごとの曲の中でもひとクセある楽曲が次々と披露されていく。ひとしきりディープな世界を描き出したあとは、再び和やかなMCが始まる。蒼山は「重大発表があります！」と宣言すると9月24日に両A面シングル「アンモナイト！ / 黄昏のラプソディ」をリリースすることを発表。「自分たちの『これだ！』っていうものができたので」と語り「今年に入ってから作った曲で、みんなのこと『好きだよー』っていう気持ちが入ってます」と表題曲の1つである「アンモナイト！」を早速ファンに贈った。楽しげなメロディに、ダイナミックなバンドサウンド、そして「アンモナイト 君に会いにいかないと」というチャーミングな歌詞が魅力のこの新曲。キャッチーなサビが奏でられるとハンドクラップやシンガロングが起き、あっという間にオーディエンスに浸透していた。

その勢いのまま4人は「ループ」「カロン」とライブの定番曲を続け、クライマックスへと突き進んでいく。藤咲が気合いを入れ過ぎ転んでしまう瞬間もあったが4人はパフォーマンスを続け、バンドの底力を見せつける。本編の最後で蒼山は「もっともっと前に進みたいと思ってます。そのためには1人も欠かせないみんなの力が必要です」「もっともっといい夢を見せることを約束するからついてきてください」と告げ、心を込めて「勲章」を歌い上げた。アンコールで4人は高速チューン「Re:myend!」と、高揚感たっぷりの「sharp ♯」をプレゼント。蒼山は「ホントにみんな愛してます！ ありがとう」と伝え、ほかのメンバーをモニタの前に誘う。一列に並んだ彼女たちは手をつなぐと、フロアに向かって深々とお辞儀をして、軽やかな足取りでステージをあとにした。

なお終演後の影アナも藤咲が担当。2時間のライブを終え安堵した彼女は涙声でファンに感謝を伝え、「またみんなと会えることをねごと一同楽しみにしてます」と再会を約束した。