乙女新党、涙と笑いの葵&荒川卒業ライブ

11

176

この記事に関するナタリー公式アカウントの投稿が、SNS上でシェア / いいねされた数の合計です。

  • 58 110
  • 16 シェア

乙女新党が7月5日、東京・六本木ブルーシアターでワンマンライブ「乙女新党 3rdワンマンライブ~卒業 そして始まりのうた~」を行った。

乙女新党

乙女新党

大きなサイズで見る(全14件)

乙女新党

乙女新党[拡大]

通算3度目の単独公演となった今回は、結成当初からのメンバーである葵わかな&荒川ちかの卒業ライブということもあり、会場には約900人ものファンが集結。ライブはまずステージ後方のスクリーンに、乙女新党がこれまでにリリースしてきたCDのジャケットや各メンバーのデビュー当初のプロフィール写真が映し出されのち、「乙女新党のうた」から勢いよくスタートした。メンバー4人の自己紹介的ナンバーを元気よく歌い終えると、「私たちみんなの思い出の1ページになるようなステキな日にしたいです!」を語る田尻あやめをはじめ、メンバー1人ひとりがこの日のライブにかける思いを口にしていった。

そんな中、この日をもってグループを離れる葵は「私、髪切ったんですよ。気付いた?」と卒業とは関係のない話題でいつも通りの空気感を作り上げる。そして「乙女の365日」「もうそう★こうかんにっき」といった楽曲を次々に披露して、卒業に関する湿っぽさを忘れさせるようなパフォーマンスで観客を楽しませた。

ライブの合間には写真や映像を使った「乙女新党の活動の軌跡」をたどるコーナーも用意。映像には「2012年夏。『ようこそ!東池袋ヒマワリ荘』で私たちは出会った」と学校の卒業式を彷彿とさせるようなメンバーの言葉も添えられ、観客は感慨深げにスクリーンに見入っていた。また1stライブから毎回披露されてきたコントコーナーも用意され、「10年後の乙女新党」をテーマにしたコントで観客を爆笑の渦に巻き込んだ。さらにこの日のセットリストは持ち曲すべてで構成されたもので、1stアルバム「乙女新党 第一章 ~始まりのうた~」の曲順に沿った構成でシングル表題曲、ライブの定番曲などが次々に歌われた。

田尻あやめ(左)の手紙に涙する荒川ちか(左から2番目)。

田尻あやめ(左)の手紙に涙する荒川ちか(左から2番目)。[拡大]

ライブ中盤では、卒業する2人に田尻と高橋優里花が歌のプレゼントをすることに。それに先立って田尻から「(2人に向けて)一言ずつ言うってことだったんだけど、お手紙を書いてきちゃった」とサプライズが発表されると、高橋は「2年前、初めて出会ったときはすごくぎこちなくて、こんなに仲良くできるなんて思ってもいなかったよ。今は家族みたいに、いなくてはならない存在です!」と明るく手紙を読み上げた。そんな中、田尻は「最初(卒業を)聞いたときは信じられなくて、受け止められなかったよ。正直、今日が終わらないでほしいと思います」と本音を明かし泣き始める。しかし最後には「私たちには叶えなければいけない夢ができたよね。それは“夢の先で会う”ということ。この夢は絶対叶えなきゃって思う」と、笑顔で手紙を読み終えた。

7月5日のライブをもって乙女新党を卒業した荒川ちか、葵わかな(左から)。

7月5日のライブをもって乙女新党を卒業した荒川ちか、葵わかな(左から)。[拡大]

手紙に続いて、田尻と高橋は卒業式の定番曲「旅立ちの日に」を歌唱する。しかし感動的な雰囲気の中で曲がエンディングを迎えようとしたところで、最後のフレーズをためて歌うはずが高橋が先走ってしまい、曲中に田尻がダメ出しをするというハプニングが発生。こうして乙女新党らしいほのぼのとした歌とパフォーマンスが、卒業する葵と荒川に贈られた。これを受けて葵と荒川も歌でお返しをすることに。葵は「私が卒業を発表したときに、すごく泣いてくれたのがうれしくて。私って必要な人間だったんだなって」、荒川は「(卒業が決まってから)2人ともパワーがすごくて、ダンスもトークもどんどんうまくくなっているし、ボクたちもがんばらなきゃっていう実感が湧いてきたよね」とコメントすると、ZONEのヒット曲「secret base ~君がくれたもの~」を涙ながらに熱唱した。

そんなしんみりしたムードを断ち切るように、乙女新党の4人は「お受験ロッケンロール」をパフォーマンス。この曲を機にライブは終盤戦に突入し、続く「わっしょいクリスマス」では会場がお祭りのような空気に包まれる。そして高橋の「最後の曲を聴いてもらいたいと思います」という言葉に続いて始まったのは、本編ラストを飾る「サクラカウントダウン」。イントロが会場に鳴り響くと、観客は列ごとにメンバーからの黄、赤、青、ピンクのサイリウムで埋め尽くすというサプライズで、メンバーを驚かせた。しかしそんな感動的な雰囲気の中、田尻がソロパートの歌詞を忘れてしまうというハプニングが発生。葵は「あちゃー」と額に手を当て、客席からは笑いが漏れる一幕もあった。そんなハプニングも乗り越え、4人は最後まで心を込めて「サクラカウントダウン」を歌い上げて、ライブ本編を終えた。

ファンに挨拶をする葵わかな。

ファンに挨拶をする葵わかな。[拡大]

そして最後に、メンバーが1人ずつ挨拶をしていく。荒川は「最初、ボクはアイドルなんて向いてないと考えていたんですけど、ファンの皆さんのおかげで、結構もうアイドルっぽくなったでしょ?(笑)」、葵は「すごく私たちは皆さんに愛されていたんだなって思えました」とそれぞれ今の思いを吐露。高橋は「新メンバーとアイドルの一番上を、てっぺんを目指すので、皆さんこれからも新しい乙女新党を応援よろしくお願いします!」、田尻は「みんながこうやって笑顔で楽しんでくれて、本当にここまでがんばってきてよかったなと思いました!」と前向きなコメントを寄せ、最後に4人でおなじみの自己紹介をしてからステージを降りた。

アンコールは1stアルバムのタイトルトラック「始まりのうた」からスタート。4人の気持ちが込められたバラードナンバーに、再び会場はしっとりとした空気に包まれた。その後、葵の「ここで皆さんにご紹介したい人たちがいます!」という言葉に続いて、オーディションで選ばれた新メンバー4名がサプライズで登場。相原まり、緒方真優、其原有沙、長谷川愛里の4人は緊張した面持ちでそれぞれ自己紹介をしていき、トップバッターの相原が「中学3年生の14歳、新メンバーの中では一番年上なので」と話すと、会場からは「えーっ!」とどよめきの声が上がる。新メンバー全員が中学生ということを受けて、「ほぼ高校生アイドル」を掲げていた乙女新党は再び「ほぼ中学生アイドル」に戻ることとなった。

「乙女新党」のタスキを掲げる荒川ちか(手前)。

「乙女新党」のタスキを掲げる荒川ちか(手前)。[拡大]

新メンバーの自己紹介が終わると、卒業する荒川と葵から「受け継いでもらいたいもの」として乙女新党の名前が入ったタスキを授与。そのまま6人組となった新生乙女新党は初めての挨拶をしようとするが、うれしさと寂しさが相まって田尻が涙ぐむ場面も。しかし客席から「がんばれ!」とエールが送られると、田尻は「ちょっと待ってね」と笑顔を見せてから気を取り直し、改めて6人で「皆さんはじめまして、乙女新党です! よろしくお願いします!」と元気いっぱいに挨拶した。さらに葵が「スタッフさんから伝言を預かっておりまして」と切り出し、新生乙女新党のリーダーに高橋が任命されたことを発表。高橋は「ホントに? 本当にいいの?」と喜びつつも、「優里花は全然しっかりしていないけど、これだけはしっかりしていること(目標)があって。それは、アイドルの頂点にいくことです!」と力強く宣言し、観客から喝采を浴びた。

新メンバー4名を交えた乙女新党。

新メンバー4名を交えた乙女新党。[拡大]

こうして新メンバーのお披露目が済むと、いよいよオリジナルメンバー4人の乙女新党としては最後の曲へ。1曲目に披露した自己紹介ソング「乙女新党のうた」を再び歌唱して、会場を熱狂の渦に巻き込んだ。ラストナンバーを歌い遂げた田尻と高橋は、「卒業するちかとわかなにエールを、大声で叫びたいと思います」とアナウンス。そして田尻が「ちか、わかな、愛してる!」、高橋が「一生友達だよーっ! 大好きだよーっ!」とそれぞれ絶叫すると、荒川も「ゆりか、あやめ、わかなと過ごした時間は、ボクの中で一生の思い出で、ホントにホントに大切な思い出だよーっ!」と叫び始める。さらに葵も「私にとって(3人は)誰にも替えられない“唯三”の存在です!」と叫び、改めて4人の深い絆を認識させることとなった。最後に4人はおなじみの合言葉「弾けるリズム! 輝く笑顔! 乙女新党イエイ!!」を元気いっぱいに言い放ち、約2時間におよぶ第1期乙女新党ラストステージの幕を下ろした。

なおこのライブの模様は8月27日にDVDとして発売予定。ライブ本編に加え、ライブメイキングドキュメンタリー映像やリリースイベント傑作選などの特典映像も予定されている。

この記事の画像(全14件)

乙女新党 3rdワンマンライブ~卒業 そして始まりのうた~
2014年7月5日 六本木ブルーシアター セットリスト

01. 乙女新党のうた
02. 乙女の365日
03. もうそう★こうかんにっき
04. ボクだけの世界
05. 2学期デビュー大作戦!!
06. ときめき☆パラドックス
07. わんだほーにゃんだほー
08. 旅立ちの日に
09. secret base ~君がくれたもの~
10. お受験ロッケンロール
11. わっしょいクリスマス
12. サクラカウントダウン
<アンコール>
13. 始まりのうた
14. 乙女新党のうた

全文を表示

読者の反応

tAk @mifu75

乙女新党、涙と笑いの葵&荒川卒業ライブ - 音楽ナタリー http://t.co/70F9SVV7K1

コメントを読む(11件)

関連商品

リンク

このページは株式会社ナターシャの音楽ナタリー編集部が作成・配信しています。 乙女新党 の最新情報はリンク先をご覧ください。

音楽ナタリーでは国内アーティストを中心とした最新音楽ニュースを毎日配信!メジャーからインディーズまでリリース情報、ライブレポート、番組情報、コラムなど幅広い情報をお届けします。