このツアーはフルアルバム「Masked Monkey Awakening」の発売を記念して行われたもので、バンドにとって初のワンマンツアーとなった。5人は大歓声に迎えられ登場するとシュンタロウ（Vo, G）の「遊ぼうぜー！ 渋谷ー！」という咆哮を合図に、アルバム収録曲「Bloody Mary」でライブの幕を開ける。一気に会場の温度を上昇させるとそのまま「猿は木から何処へ落ちる」「越境」などアルバム収録曲を次々にドロップ。タソコ（G）が華麗なタッピングを聴かせると、マコト（B）も負けじとパワフルなスラップで楽曲を盛り上げていく。
ナルミ（G, Vo）は観客に「最高だな、お前ら！」と呼びかけ、「最後まで一緒に最高の夜を作っていきましょう」と意気込みを語る。そしてバンドは前作「マジルヨル：ネムラナイワクセイ」よりミディアムナンバー「センチメンタル症候群」をプレイ。シュンタロウ、ナルミ、タソコによる、絡み合うような3本のギターの音色が場内を叙情的なムードに彩った。曲が終わるとステージが暗転。スポットライトがユウキ（Dr）を照らし、ドラムソロが始まる。ユウキは手数の多い巧妙なプレイでオーディエンスを魅了した。そしてバンドは「惑星Qのランドマーク」を演奏。シュンタロウがファルセットを織り交ぜて歌う文学的な歌詞と、5人の息の合った変拍子のサウンドが場内を包み込んだ。
中盤のMCではシュンタロウが「せっかくワンマンだから……」とバンドの結成の経緯を話し始める。「暇そうなやつを選ぼうと思って」「ギター3本いらねえだろう、と思ったけどタソコが本当にしつこくて」と冗談交じりに話し、観客の笑いを誘う場面も。そして「ここまでやってこれるっていうのは夢みたいです。うれしいです」と噛みしめるようにゆっくりと語った。さらに1年前沖縄から東京に出てきた心境を明かし、「こっちに出てきてから書いた曲です」と紹介して「23」を披露。シュンタロウの弾き語りから曲が始まると、ファンはじっと歌詞に聴き入る。続く「天地創造」では、青く照らされたステージでシュンタロウとナルミが、浮遊感のあるボーカルで絶妙な掛け合いを見せた。
そしてシュンタロウが「ファイナルってことは、今日ここでぶっ倒れても問題ないってことなんじゃないの？ 俺らの歴史塗り替えちゃいますか！」と煽り、ライブは後半戦へ。「砂漠」で5人はアグレッシブなプレイを見せ、「午夜の待ち合わせ」では観客から盛大なシンガロングが巻き起こった。本編ラストは「円盤飛来」。マコトが跳ねるようなベース音を奏でながら中央に出てくると、フロントの4人は爆音でプレイしながら、入り乱れるようにステージ上を動き回る。シュンタロウはギターを置くと、マイクを握りしめフロア前方の柵へ。ファンに支えられながらシャウトし、場内に熱を残したままステージを後にした。
アンコールで再びステージに登場した5人。フロアからは次々に「おかえりー！」という声が飛び交い、メンバーは1人ずつ「ただいま」と応えるなど和やかな雰囲気が漂う。1人ひとり感想を述べ、最後にシュンタロウが「これからも死ぬ気で頑張ります」と改めて意気込みを語るとバンドは「ミッドナイトにグッドナイト」をプレイ。軽やかなサウンドを奏でながら、彼らは穏やかな笑顔を見せる。観客から大きなハンドクラップが発生し、会場が多幸感に包まれる中、バンドは初めてのワンマンツアーを締めくくった。
Hello Sleepwalkers「Hello Sleepwalkers 2014 "TAKE YOUR MASK OFF"」
2014年5月18日 渋谷CLUB QUATTRO セットリスト
01. Bloody Mary
02. 猿は木から何処へ落ちる
03. 五次元少女リア
04. 越境
05. センチメンタル症候群
06. 惑星Qのランドマーク
07. 月面歩行
08. 23
09. 天地創造
10. Comic Relief
11. 砂漠
12. 午夜の待ち合わせ
13. 円盤飛来
＜アンコール＞
14. ミッドナイトにグッドナイト
この記事の画像（全4件）
関連商品
リンク
- Hello Sleepwalkers official website
※記事公開から5年以上経過しているため、セキュリティ考慮の上、リンクをオフにしています。
A-Sketch @ASketch_JP
Hello Sleepwalkers初ワンマンツアー完結「夢みたい」
http://t.co/UtOgoWn6fa
レベルアップ著しい、とてもとてもアツいライブでした！！