川島道行(Vo, G)復帰後初の単独ツアーにふさわしい「STARTING OVER」というタイトルが付けられた今回のツアー。昨年5月3日に行われた日本武道館公演以来の東京ワンマンライブとなった昨日の公演はチケットがソールドアウトしたほか、ニコニコ生放送での視聴者も約3万人に達するほどの大盛況となった。また会場にはメンバーと交流のあるエンジニアのテッド・ジェンセンも足を運び、ライブの模様を撮影する様子が見られた。
熱狂的な歓声に迎えられた川島と中野雅之(Programming, B, G)は手を高く挙げ、観客に挨拶。スピーカーから流れるビートと照明の明滅にあわせて手拍子を煽り、1曲目の「DRIFTER」をプレイした。サポートの福田洋子(Dr)が刻む強固なリズムにあわせて会場がうねるように揺れ、場内の熱気は上昇していく。そして川島が「ようこそ『STARTING OVER』ツアーへ」と口にしたことを機に、ステージ上の3人もフロアを埋め尽くす観客のテンションもさらに加速した。
その後も、艶かしいライトとボーカル、不穏でノイジーなギターがオーディエンスの耳を刺激する「BROKEN MIRROR」、中野のベースが挑発的に響く「DIVE FOR YOU」と狂騒を煽るようなナンバーが続いた。本編の中盤では初期曲「PUSH EJECT」が披露され、イントロでどよめきにも似た歓声があがる。ステージ上の3人はノンストップでパフォーマンスを繰り広げ、場内の熱気を引き上げ続けた。
熱狂的な空気を一変させたのは、中盤で披露された「EMBRACE」。中野の弾くキーボードの音色に乗せて、川島は祈るように両手でマイクを包み込み歌い上げる。リバーブがかかった穏やかな歌声は会場中に広がり、穏やかな空気を送り込んだ。続けて軽やかなビートを軸に展開する新曲が届けられ、開放的なムードに拍車をかける。しかし「EASY ACTION」のイントロが爆音で鳴った瞬間、フロアは再沸騰。メンバーは本編のクライマックスをキラーチューンの連投で盛り上げた。
アンコールで川島は「こうして元気に帰ってきましたので、これからまたやっていきますのでよろしくお願いいたします」と病からの復帰をファンに改めて報告。「あと少しの時間ですが、ひさしぶりの曲もやりますんで堪能して帰ってください」と述べると、「INTERGALACTIC」を皮切りにライブを再開した。中野がミキサーを駆使し、福田とのセッションに興じた「FOGBOUND」を経て、「STAY」でアンコールは終了。川島も中野もニコニコしながら観客とハイタッチしたり握手をしたりとコミュニケーションを存分に堪能し、この日の公演は終わったかに思われた。しかし観客からの拍手は止まず、川島と中野はうれしそうな表情で三たび姿を見せる。川島は「また次に会うときまで忘れないで。僕らも帰ってこようと思います」と再会を誓うと、「LIGHT MY FIRE」で観客をおおいに踊らせて濃密かつタイトなライブに幕を下ろした。
「TOUR 2014 STARTING OVER」は3月30日に行われる仙台公演をもって終了。その後、BOOM BOOM SATELLITESは各地のフェスに出演するほか、5月22日にRIZEとの対バン公演を行う。
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