ぺこ×りゅうちぇるが語る「心が叫びたがってるんだ。」|素直な気持ちと言葉の大切さ感じる青春ラブストーリー

Sexy Zoneの中島健人が主演を務める「心が叫びたがってるんだ。」が7月22日に公開される。長井龍雪が監督を務めた劇場アニメを実写化した青春ラブストーリーで、学校行事のミュージカル作りを通して自分の素直な気持ちと向き合っていく高校生たちの姿をつむぎ出す。中島が本音を言えない少年・坂上拓実、芳根京子が言葉を封印された少女・成瀬順を演じ、2人の脇を石井杏奈(E-girls)、寛一郎が固める。

映画ナタリーでは公開を前にぺことりゅうちぇるにインタビューを実施。2016年12月に結婚を発表した2人に、高校生男女の恋模様が描かれた本作の感想を語ってもらった。また登場人物への思いや気持ちを伝える大切さ、歌の力などについても話を聞いた。なお、お笑いナタリーでは、横澤夏子のインタビューの模様が近日公開される。

取材・文 / 伊東弘剛 撮影 / 笹森健一

Interview

自分と重ねて考えやすい映画(りゅうちぇる)

──本作をご覧になっていかがでしたか?

ぺこ ザ・青春だなって思いました。こういう日本の高校生の青春ものってほとんど観たことがなかったんですけど、ただキャピキャピしてる青春映画とは違ってました。すごい深くて、温かい気持ちになりました。

左からぺこ、りゅうちぇる。

りゅうちぇる いろんな理由があって声が出なくなっちゃった女の子が主人公なんです。それで最初は自分とは関係のない人だと思って観ていたんですけど、観ていくうちに僕とは別の人だと思えなくなっていきました。感情移入しちゃって、自分と重ねて考えやすい映画でした。

──普段はどのような映画をご覧になりますか?

ぺこ 映画は大好きなんですけど、観るのは洋画ばっかりで。この作品はめっちゃ久しぶりの邦画でした。

りゅうちぇる 僕も邦画はあんまり観なくって。小さい頃に「日本沈没」を観て以来でした。最近は2人で「美女と野獣」を観に行きました。

ぺこ 2人ともミュージカルが好きなんです。

りゅうちぇる あとはファッションに関係するものとか、アメリカの青春映画。1980年代から90年代にかけての洋画が好きなんです。

──本作のクライマックスもミュージカルシーンになっていて、歌が重要な役割を果たしますね。

ぺこ 歌、大好き! ミュージカル映画の歌で気持ちを伝えるってやり方がすっごく好きです。なんにもない言葉をポンと言うよりメロディに乗せて言ったほうが人に伝わりやすいと思いますし。いい意味で大げさに伝わるから素敵。

「心が叫びたがってるんだ。」より。

りゅうちぇる 成瀬さんは自分の気持ちを伝える道具を見つけられて本当によかったなって思いました。言葉に限らず自分を表現したり自分の気持ちを人に伝えることが大事。メイクでも、お洋服でも、演技でも、自分を表現するやり方っていうのを誰でも見つけなくちゃいけない。それを見つけてる成瀬さんのことをみんなしっかり見なくちゃいけないと思うんです。改めて自分も探そうって気持ちになりました。

──りゅうちぇるさんは作詞をしたいとおっしゃってますね。歌詞を書く成瀬順の姿はどう見えましたか?

りゅうちぇる 僕たちは成瀬さんとは逆に、なんでも言っちゃうから残らないし、残すことを忘れちゃってる。言えないからこそ書かなくちゃいけなくて、だからずっと残る。この子はしっかり書き留めて、話すための言葉以外の自分を表現する道具を手に入れていて素敵だなって感じました。

「行って」と言いながら心の中では「行かないで」って叫んでる(ぺこ)

──共感できたキャラクターはいましたか?

ぺこ 誰だろう……。私は心を開いた人にしか言いたいことを言えないタイプなので、ややこしさとか関係なくどんどん突っ込んでいく成瀬さんはすごいなって。だから共感というより尊敬しました。

りゅうちぇる

りゅうちぇる 僕は、ずっと成瀬さんに優しい仁藤さんを尊敬の眼差しで見てました。僕が仁藤さんだったら優しくできない。別に意地悪はしないけど。

──仁藤菜月は、朝の挨拶でまめに声をかけたり、ことあるごとに成瀬順のことを気にかけてくれていますよね。でも、菜月にとって順は、坂上拓実に好意を寄せる恋のライバルでもあります。

ぺこ 私ならほっときますね。

りゅうちぇる だから、仲良くできる仁藤さんがすごい。しかもミュージカルの準備中に「成瀬さんのとこ行って」って言うじゃないですか。そういう優しさがすごいなって。

ぺこ 違うよ! あそこは「行って」と言いながら心の中では「行かないで」って叫んでるの。女心が描かれてるシーンだとは思うけど、あれは優しさじゃないよ。

りゅうちぇる でもそういう女心は坂上くんには通じないから。

ぺこ あの子には通じん(笑)。

りゅうちぇる 女心が裏目に出てるじゃん。でも仁藤さんは、坂上くんのことが好きで性格もわかってるはずだから、僕は本心で「行って」って言っていると思った。だから大人だなって。

「心が叫びたがってるんだ。」より。

ぺこ いや、あの一言はこの作品の中で一番女が出たよ。一番女女してる。

りゅうちぇる そう? 僕だったら「ここにいて。あの女のどこがいいの?」って言う。

ぺこ それははっきりした、サバサバした女の子ならそう言えると思うけど、あの子はそうじゃない。

りゅうちぇる じゃあ僕、性格いいほうだ。

ぺこ あんた男だから(笑)。

お笑いナタリーで横澤夏子のインタビュー公開中!
「心が叫びたがってるんだ。」
2017年7月22日(土)より全国ロードショー
「心が叫びたがってるんだ。」公式サイト

自分の本心を隠して生活している高校3年生の坂上拓実は、ある日担任の城嶋から「地域ふれあい交流会」の実行委員に任命される。ほかに選ばれたのは、声を発さず筆談でクラスメイトとやり取りする成瀬順、中学の頃に拓実と付き合っていたが自然消滅してしまった仁藤菜月、ひじを壊した野球部の元エース・田崎大樹という3人。最初は実行委員を辞退しようとした拓実だったが、順との交流を通して、彼女を応援したいと思うようになる。“ふれ交”で披露するミュージカルの主役に立候補し、楽曲の作詞も手がけることになった順を優しくサポートする拓実と、そんな拓実に思いを寄せていく順。しかし拓実は順の気持ちに気付かず、菜月とのことで彼女を傷付けてしまい……。

スタッフ

監督:熊澤尚人
脚本:まなべゆきこ

キャスト

坂上拓実:中島健人(Sexy Zone)
成瀬順:芳根京子
仁藤菜月:石井杏奈(E-girls)
田崎大樹:寛一郎
城嶋一基:荒川良々
成瀬泉:大塚寧々

ぺこ
1995年6月30日生まれ。高校卒業後に上京、原宿のアパレルショップでアルバイトを始める。読者モデルとしてPopteen、HR、Zipperなどに登場し、若い女性たちから支持される。また「行列のできる法律相談所」「しゃべくり007」などのバラエティ番組に出演。2016年12月31日、りゅうちぇるとの結婚を発表した。なお所属する事務所スターレイプロダクションが全国3都市でオーディションを実施。1次審査の応募受付は7月16日まで。
りゅうちぇる
1995年9月29日生まれ。高校卒業後、アパレル関係の仕事に就くため上京。バラエティ番組「行列のできる法律相談所」の出演が話題を呼ぶ。その後もさまざまなバラエティ番組に登場し、多くのファンを獲得する。2016年12月31日、ぺことの結婚を発表した。なお所属する事務所スターレイプロダクションが全国3都市でオーディションを開催中。1次審査の応募受付は7月16日までとなっている。

2017年7月14日更新