「デジモンアドベンチャー tri. 第5章『共生』」M・A・O×徳光由禾×荒川美穂×森下由樹子|いよいよシリーズ佳境! 選ばれし子どもたちに訪れる、新たな試練

「デジモンアドベンチャー tri. 第5章『共生』」が9月30日に劇場上映される。本作は、全6章で製作されるシリーズの第5弾。八神太一ら“選ばれし子どもたち”とパートナーデジモンたちの冒険を描く。

映画ナタリーでは、八神ヒカリ役のM・A・O、テイルモン役の徳光由禾、望月芽心役の荒川美穂、メイクーモン役の森下由樹子にインタビューを実施。本章のキーキャラクターを演じた彼女たちに、アフレコ時のエピソードをはじめとして、見どころや同シリーズへの思いなどを語ってもらった。さらに、監督・元永慶太郎ら本作を手がけたスタッフからのコメントも到着したので、そちらもお見逃しなく。

取材・文 / 秋葉萌実 撮影 / 小坂茂雄

うれしさのあとから不安や緊張が膨れ上がりました(M・A・O)

──まず「デジモンアドベンチャー tri.」シリーズへの出演が決まった際のお気持ちからお聞かせください。

左から徳光由禾、M・A・O。

徳光由禾 前回テイルモンを演じたときから長い時間が経っていましたし、ちゃんと演じられるのかなとすごく不安に思いました。テイルモンは自分にとって難しくて、挑戦したキャラクターだったので。でも、昔デジモンを演じた声優さんたちが全員そろうと聞いてからは、皆さんの胸を借りてやらせていただこうという気持ちになりました。

──前回挑戦されたことというのは?

「デジモンアドベンチャー tri. 第5章『共生』」より、テイルモン。

徳光 テイルモンはクールで強くてカッコいいイメージなので、これまでに自分が演じてきた役や私自身と正反対だったんです。カッコよく演じるのはすごく難しいなと感じました。

M・A・O 「デジモン」は長年愛されてきたシリーズでしたし、「私で大丈夫だろうか?」と感じて、うれしさのあとから不安や緊張が膨れ上がっていきました。しかし選んでいただいたからには自分を信じてがんばるほかはないと思いました。

じゃがいものデジモンだと思っていた(森下)

──荒川さん、森下さんが演じた芽心とメイクーモンは、今回のシリーズから登場したキャラクターですね。

荒川美穂

荒川美穂 もともと芽心やメイクーモンの役はオーディションにはない役だったので、私はほかの女の子の役を受けていたんです。結果的にはこの新しいキャラクターに決めていただけたということで、作品に携われるといううれしさがありました。でもその時点ではどんなキャラクターか知らされていなくて、選ばれし子どもたちの1人だと聞いてからは緊張感が増しました……。方言があったり、自分にとって新しいタイプの役柄だったので、メイクーモンと一緖にがんばっていこうという思いで参加させていただきました!

森下由樹子

森下由樹子 私も選ばれし子どもたちのオーディションを受けて、「メイクーモンという役に決まったよ」と事務所の方から電話をいただいたときは、すごくうれしかったんですが「メイクーモンって? 聞いたことがないかもしれない」と思いました。すぐに検索したんですけど出てこなくて(笑)。方言でしゃべるらしいとか、ちょっとずつ情報がわかっていったんですが、最初は絶対にじゃがいもだと思っていたんですよ。

──じゃがいも?

荒川 ……あっ、メイクイーンだと思ってたんだね! 

──じゃがいもの品種ということですね!

M・A・O徳光 (笑)

「デジモンアドベンチャー tri. 第5章『共生』」より、芽心(右)とメイクーモン(左)。

森下 じゃがいものデジモンだと思っていたら、台本と一緖にいただいたキャラクターのイラストではネコの姿をしていたんです! すごくびっくりしたのを覚えています。

──じゃがいもではなくて一安心されたのでは?

森下 そうですね(笑)。新キャラクターの芽心のパートナーだと聞いたときは「私がパートナーデジモンなの? どうしよう!」と緊張しました。

「やっぱり同じ歌だったんだ!」がうれしかった(徳光)

──これまでに4章まで上映され、大きな反響があったと思います。周囲の方々やファンからの感想で印象に残っている言葉はありますか?

徳光由禾

徳光 「デジモン」は映像とおなじみの音楽をセットで覚えていただいているところがあると思っているのですが、「tri.」シリーズでも、和田光司さんや宮﨑歩さんの歌があのまま流れてくるんですよね。第1章を観た知り合いに「やっぱり同じ歌だったんだね! あれがすごくうれしかった」と言ってもらえたのはうれしかったです。

M・A・O 私は、テレビシリーズからずっと観てくださったファンの方から「今のヒカリちゃんも好きです」というお手紙をいただきました。自分にとって不安な部分でしたので、次の章への勇気や糧になりました。

森下 私はデジモンファンの方に受け入れていただけるのかという気持ちがあって、常にドキドキしていて……。

荒川 そうそう。

森下 でも去年の夏のイベント(DIGIMON ADVENTURE FES. 2016、通称デジフェス)で皆さんの前に出たときに、すごく温かく受け入れていただけたんです。

荒川 あれはうれしかったです。デジモンは海外にもファンが多い作品ということもあり、初めて海外の方からお手紙をいただきました。「芽心が好きだよ」というお声もあったので大変ありがたく思っています。

「デジモンアドベンチャー tri. 第5章『共生』」
2017年9月30日(土)より3週間限定劇場上映
「デジモンアドベンチャー tri. 第5章『共生』」
ストーリー

暴走するメイクーモンの出現によって、現実世界では崩壊へのカウントダウンが始まる。八神太一ら選ばれし子どもたちは、変調をきたしたデジタルワールドから現実世界へ戻ってくるが、パートナーデジモンと行動をともにしていることを理由に人々から追われてしまう。彼らが打開策を必死に探る中、メイクーモンのパートナー・望月芽心は一人思い悩むように。そんな折、太一の妹・ヒカリに過酷な運命が訪れて……。

スタッフ

製作:高木勝裕
企画:森下孝三
原案:本郷あきよし
監督:元永慶太郎
シリーズ構成:柿原優子
脚本:広田光毅
キャラクターデザイン:宇木敦哉

キャスト

八神太一:花江夏樹
武之内空:三森すずこ
石田ヤマト:細谷佳正
泉光子郎:田村睦心
太刀川ミミ:吉田仁美
高石タケル:榎木淳弥
城戸丈:池田純矢
八神ヒカリ:M・A・O
望月芽心:荒川美穂

アグモン:坂本千夏
ピヨモン:重松花鳥
ガブモン:山口眞弓
テントモン:櫻井孝宏
パルモン:山田きのこ
パタモン:松本美和
ゴマモン:竹内順子
テイルモン:徳光由禾
メイクーモン:森下由樹子

M・A・O(マオ)
2月1日生まれ、大阪府出身。イエローキャブNEXT所属。「アクションヒロイン チアフルーツ」城ヶ根御前、「ひなこのーと」桜木ひな子、「ツインエンジェルBREAK」天月めぐる / エンジェルローズ、「正解するカド」徭沙羅花、「宇宙戦隊キュウレンジャー」ラプター283 / ワシピンク、「モンスターハンター ストーリーズ RIDE ON」ナビルーなど多くのキャラクターを演じている。
徳光由禾(トクミツユカ)
10月2日生まれ、北海道出身。「夢のクレヨン王国」のシルバー王女、「ふたりはプリキュア」シリーズの高清水莉奈役で知られる。「バイオハザード」「刑事ナッシュ・ブリッジス」など、洋画作品の吹替も担当している。
荒川美穂(アラカワミホ)
12月4日生まれ、宮城県出身。「輪るピングドラム」でヒロイン高倉陽毬に声を当て注目を浴びた。主な出演作に「ユリ熊嵐」「魔法少女大戦」「HUNTER×HUNTER」「ガールフレンド(仮)」がある。
森下由樹子(モリシタユキコ)
6月15日生まれ、東京都出身。「プリパラ」テニス部のエース・栃乙女愛役を担当。「ワールドトリガー」緑川駿、「セーラームーンcrystal」九助、「ロボットガールズZ」ガラダK7など。