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北野武「アウトレイジ 最終章」ひっさげヴェネツィア映画祭へ、感謝の念述べる

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北野武

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アウトレイジ 最終章」がイタリア現地時間9月9日、第74回ヴェネツィア国際映画祭の中で世界最速上映され、監督の北野武とプロデューサーの森昌行が登壇した。

同日に閉幕した第74回ヴェネツィア国際映画祭のクロージング作品であった本作。上映前に行われた記者会見で北野は、自身のキャリアが下り坂だと感じていたとき同映画祭に初参加したことに触れ「ヴェネツィア映画祭で、おかげさまで立派な賞をいただいたことで、一気にエンターテイナーとしての地位に戻ることができた。自分のキャリアの中ではヴェネツィアは絶対に欠かせない、自分の芸能生活の1つのエポック、事件で、いまだに感謝しているし、ヴェネツィア映画祭は9回も出させていただいてますが、毎回思い出して、いつも感謝しています」と監督作「HANA-BI」が第54回ヴェネツィア国際映画祭で金獅子賞に輝いたことによる変化を述べる。

約150の報道媒体が集結した記者会見の中で北野は「自分の描くつもりでいるヤクザ映画というのは実は、拳銃と一方的な暴力を除けば、現代社会の普通の企業の構造にかなり似ていて、私が演じた大友というヤクザも、古いタイプのサラリーマンであって、今の世の中では犠牲になる、というような話に言い換えることもできる。エンタテインメントとしてのバイオレンス映画として考えると、古いヤクザの抗争を描くのは面白いなと思います」と「アウトレイジ」シリーズを説明する。

また最終章である本作に関して「『アウトレイジ』は最初に1本作ったんですけど、かなり営業的な評価がよくて、では2を作ろう、となった。3があれば4がある、というように深作欣二監督の『仁義なき戦い』になりそうだったんで、『アウトレイジ ビヨンド』という2番目の映画の脚本を書いたときに、3番目で終わらせようと思って、同時に書いたところがあった」と「アウトレイジ ビヨンド」製作時から3作目で終わらせる予定であったことを明かす。

記者会見のあとレッドカーペットイベントが行われ、その後ワールドプレミアとなる上映を実施。上映後にはスタンディングオベーションが送られ、北野は立ち上がり笑顔で手を振って応えた。北野が立ち去ったあとも拍手と歓声は数分間にわたって続いた。

上映後の会見で北野は、前日に約60人の海外メディアの記者から取材を受けたことに触れ「かなりみんな好意的なのでほっとした」と述べ、「映画祭に呼ばれるくらいの価値はあるんじゃないかなと自負している」と思いを語った。

「アウトレイジ 最終章」は、10月7日より全国にて公開。北野がビートたけし名義で昔気質のヤクザ・大友を演じ、彼の脇を西田敏行、大森南朋、ピエール瀧、松重豊、大杉漣、塩見三省らが固める。

(c)2017『アウトレイジ 最終章』製作委員会

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