「新海誠展」東京会場の詳細発表、新海誠が神木隆之介の音声ガイドに「楽しみ」

「新海誠展『ほしのこえ』から『君の名は。』まで」の記者発表会が、本日9月7日に東京・国立新美術館で行われ、新海誠らが出席した。

11月11日から12月18日にかけて同美術館で開催される同展では、2002年に公開された「ほしのこえ」から250億円を超える興行収入を記録した「君の名は。」までの新海の軌跡を、絵コンテやコンセプトボード、原画、映像などの資料を通して紹介。現役アニメーション映画監督の名を冠した展覧会が同美術館で開かれるのはこれが初めてということで、新海は「光栄であると同時に少し居心地の悪い気も。アニメーションとは集団で作るものなので、展示物の多くはスタッフとの共同制作の結果です」とコメント。また「『ほしのこえ』も『君の名は。』も今思えば、僕が作らなくても誰か別の人があのタイミングでああいった作品を作っていたような気がする。自分でも不思議ですが、時代とたまたまリンクしたのでしょうか。この展示を通して、どうしてあのとき、あの作品を作ったんだろう？という問いへの答えが自分自身でも発見できるかもしれない」と語った。

記者発表では、東京会場・国立新美術館による特別展示の内容が明らかに。中心となる作品は「ほしのこえ」から始まり、「雲のむこう、約束の場所」「秒速5センチメートル」「星を追う子ども」「言の葉の庭」「君の名は。」の計6作。アザーワークスとして初期短編作品やCM映像、そして新海作品にまつわる音楽も作品として紹介される。さらに東京会場では作品の魅力をより深く読み解いていくため、外部専門家を集めたキュレトリアルチームを結成。作品に繰り返し登場するモチーフやテーマの共通性を探る「キーワードで読み解く作品世界」、いち早くデジタル技術を取り入れた制作スタイルを振り返る「新海誠と時代背景」、CG技術の裏側や新海のルーツに触れる「映像制作の舞台裏」、世界的な評価への足跡をたどる「世界に広がる新海誠」などさまざまな視点から、約1000点の展示物とともに新海の創作の源に迫っていく。

また東京会場では同展の音声ガイドを、自他ともに認める“新海誠ファン”であり、「君の名は。」で主人公・立花瀧に声を当てた神木隆之介が担当することが決定。新海は「彼の声でどんなふうに僕の作品を解説してくれるのか。それを聴くのがとにかく楽しみです！」と期待を寄せた。観覧券と音声ガイドがセットになった特別チケットは、9月22日から11月10日までローチケHMVで販売される。

このほか「君の名は。」の瀧と奥寺ミキのデートシーンに同美術館2階にあるカフェ、サロン・ド・テ ロンドが登場することから、2人が座った席が予約できるセット券の販売や、フォトスポット、特別上映会などの企画も。詳細は東京会場特設サイトでチェックしよう。

なお同展は長野・小海町高原美術館にて10月29日まで開催中。東京で特別展示が実施されたあと、通常展示が北海道・札幌芸術の森美術館、福岡・北九州市漫画ミュージアムなどを巡回する。

新海誠展「ほしのこえ」から「君の名は。」まで

2017年11月11日（土）～12月18日（月）東京都 国立新美術館
※毎週火曜休館
開館時間 10:00～18:00 ※毎週金曜、土曜は20:00まで開館
※入場は閉館の30分前まで
当日料金：大人 1600円 / 大学生 1200円 / 高校生 800円
※前売り券、早割ペア得チケット、音声ガイドセット券、特別上映会セット券、カフェ「サロン・ド・テ ロンド」席予約セット券なども販売あり

全国巡回会場

開催中～10月29日（日）長野県 小海町高原美術館
2018年1月3日（水）～2月25日（日）北海道 札幌芸術の森美術館
2018年7月21日（土）～9月24日（月・祝）福岡県 北九州市漫画ミュージアムほか
※海外での実施も企画中