倍賞千恵子が女優人生を語る、高倉健のお茶目エピソードも

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本日8月6日、特集上映「女優・倍賞千恵子」が開催中の東京・神保町シアターで、倍賞千恵子が舞台挨拶に登壇した。

倍賞千恵子

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特集上映「女優 倍賞千恵子」ポスタービジュアル

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特集上映では、倍賞の出演作から選りすぐった17本がスクリーンにかけられる。舞台挨拶では作品にまつわるエピソードを倍賞が述懐。主人公・車寅次郎の妹・さくら役でブレイクを果たした「男はつらいよ」で「演技だけでなく、日本人の情や世間というものを学んだ」と振り返り、主題歌も歌った「下町の太陽」については「“庶民派”という私のイメージは、この作品の影響が大きい。今の自分に至るまでの中で大事な作品です」と語る。

倍賞千恵子

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遙かなる山の呼び声」などで共演した高倉健の話題になると、倍賞は高倉のお茶目なエピソードを披露した。「まだ私が緊張していたとき、スタッフも含めて喫茶店に行くことになって。すると健さんが腕時計を外して、私の水の中に入れたんです!」と倍賞。そして「何するんですか!?って驚いたら、健さんは『いや、防水ですから大丈夫です!』と。そこで私の気持ちがほぐれたんです」と続け、彼女への気遣いから高倉がいたずらを仕掛けたことを明らかにした。

特集上映「女優・倍賞千恵子」が開催されている東京・神保町シアターのロビー。

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また「愛の讃歌」の撮影前、当時20代半ばだった倍賞は失恋の痛手により一人旅へ出たことを告白。松竹の支局を頼り意気揚々とフランス行きの飛行機に乗ったものの、涙が止まらずベトナム人女性に慰めてもらったと懐かしそうに回想する。さらに現地で「愛の讃歌」の原作者マルセル・パニョルに会いに行ったことも明かし、「あの失恋がなければ『愛の讃歌 』も作られなかったかもしれないですね。当時の私にとっては冒険でしたけど、いろんなことを知ることができた旅でした」と話した。

満員の会場に向かって手を振る倍賞千恵子(奥)。

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最後に今後の女優人生について尋ねられた倍賞は「正直、(これまで出演した)170作品でもういいかなと思っていました。でも来年は2本ばかり新しい作品がありまして、もう少しがんばろうかなと」と心情を吐露。そして「女優としてがんばるぞ!というより、これからは人間として楽しく人生を生きていきたい。それが今後の女優人生になります」と晴れやかに語り、観客から喝采を浴びた。

特集上映「女優・倍賞千恵子」は神保町シアターにて9月29日まで開催。その後神奈川・横浜シネマリン、大阪のシネ・ヌーヴォ、愛知・シネマスコーレなどへ巡回していく。

特集上映「女優 倍賞千恵子」

2017年9月2日(土)~29日(金)東京都 神保町シアター
<上映作品>
「斑女」
「水溜り」
「酔っぱらい天国」
「雲がちぎれる時」
「あいつばかりが何故もてる」
「私たちの結婚」
「踊りたい夜」
「下町の太陽」
「二十一歳の父」
「霧の旗(1965年版)」
「横堀川」
「愛の讃歌」
「喜劇 逆転旅行」
「男はつらいよ」
「遙かなる山の呼び声」
「離婚しない女」
「小さいおうち」

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