ジム・ジャームッシュ「ウェス・アンダーソンの作品が好き」とカンヌ映画祭で発言

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ジム・ジャームッシュの監督作「Paterson(原題)」が、フランスで開催中の第69回カンヌ国際映画祭コンペティション部門にて公式上映された。

第69回カンヌ国際映画祭の様子。左からアダム・ドライバー、ゴルシフテ・ファラハニ、ジム・ジャームッシュ。(写真提供:Genin-Hahn-Marechal / ABACA / Newscom /ゼータ イメージ)

第69回カンヌ国際映画祭の様子。左からアダム・ドライバー、ゴルシフテ・ファラハニ、ジム・ジャームッシュ。(写真提供:Genin-Hahn-Marechal / ABACA / Newscom /ゼータ イメージ)

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「Paterson(原題)」

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ジャームッシュが脚本も手がけた本作は、アメリカ・ニュージャージー州の都市パターソンを舞台に、バスの運転手と詩人の姿を描く物語。「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」のアダム・ドライバー、「彼女が消えた浜辺」のゴルシフテ・ファラハニらが出演する。

現地時間5月16日、ジャームッシュはドライバー、ファラハニとともに、上映のほか記者会見、レッドカーペットに参加。映画館へ足を運ぶ観客が減り続けている現状について聞かれたジャームッシュは「私は文化分析家ではないから、映画館へ行くことが時代遅れなのかはわからない。だが、見知らぬ他人と一緒に暗闇に入って大きなスクリーンで映画を体験することが好きだ。もしかしたら、私は化石なのかもしれない」と返答する。

続けてジャームッシュは「いまだに映画を形として愛する人々がいる。映画館や、例えば1920年代の古い映画などを観られる場所を保持するのは大事なことだと思う。映画を観る方法や撮る機材が変わったとしても、大スクリーンで作品を観るという体験は変わらない。今日も、ここカンヌで映画を観ることを楽しみにしている」と現在の心境を述べ、「私自身はビデオオンデマンドだろうがオンラインだろうが、それが作品を鑑賞する唯一の方法だったらなんら構わない。映画が映すものを観ているのだから」と映画への思いを口にした。

相米慎二の監督作に魅了され、永瀬正敏、工藤夕貴を自作に出演させているジャームッシュ。永瀬が日本の詩人役で登場する今作のキャスティングについて質問が挙がると、「ウェス・アンダーソン監督の作品がとても好きで、特に最近の数本は子供の心を忘れない美しい作品だと思う」と前置きし、「『ムーンライズ・キングダム』に出演していたジャレッド・ギルマンとカーラ・ヘイワードに出てもらったんだ」と明かす。

「Paterson(原題)」

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ドライバーは役作りについて問われると「脚本がとても力強く、キャラクターについてもしっかり描かれていたので、僕が心がけていたのは脚本を台無しにしたり、余計なものを足して、間違った方向に進まないようにすることだった」と撮影現場を述懐した。

なおコンペティション部門の授賞式は、日本時間5月22日の深夜に行われる。

※記事初出時より情報を追加しました。

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