A・ホドロフスキー、カンヌで新作「エンドレス・ポエトリー」を“詩的な行為”と語る

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アレハンドロ・ホドロフスキーの新作「エンドレス・ポエトリー」が、フランスで開催中の第69回カンヌ国際映画祭監督週間にて上映された。

第69回カンヌ国際映画祭での舞台挨拶に登壇したアレハンドロ・ホドロフスキー(右)。

第69回カンヌ国際映画祭での舞台挨拶に登壇したアレハンドロ・ホドロフスキー(右)。

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「エンドレス・ポエトリー」

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本作は、ホドロフスキーの前作「リアリティのダンス」の続編を望む世界中のファン約1万人からクラウドファンディングによって資金の大部分を集め製作された。さまざまな悩みや葛藤を抱えた青年時代のホドロフスキーが当時チリで出会ったアヴァンギャルドなカルチャーシーンの人々との交流を、虚実入り交じった手法で描く。ホドロフスキーの長男であるブロンティスがホドロフスキーの父親、末の息子であるアダンが青年時代のホドロフスキーを演じた。撮影監督はウォン・カーウァイ、ジム・ジャームッシュ、ガス・ヴァン・サントなどの作品に携わってきたクリストファー・ドイル

第69回カンヌ国際映画祭での舞台挨拶に登壇したアレハンドロ・ホドロフスキー(右)。

第69回カンヌ国際映画祭での舞台挨拶に登壇したアレハンドロ・ホドロフスキー(右)。[拡大]

ホドロフスキーは現地時間5月14日に行われた上映のあと、会場を埋め尽くす人々の拍手喝采が鳴り止まぬ中舞台に登場。客席からの「映画は癒しになり得るのか?」という質問に「もちろんイエスだ。この映画は“詩的な物語”ではなく“詩的な行為”そのものなんだ。映画を作る行為、それ自体がサイコマジックボム、つまり癒しになるんだ。世の中のすべてをお金に置き換えることができる現代において、“詩”とは唯一お金に置き換えることのできないものだ。だから“詩”こそが唯一の芸術であり、行為そのものであり、生き方なのだ」と答える。さらに「この映画の製作はとても大変だった。当初製作資金が足りなかったけれど、奇跡が起こるかもしれないと思って撮影をスタートさせた。結果、キックスターターとインディーゴーゴーのクラウドファンディングで世界中から1万人に及ぶ人々が出資をしてくれ、作品を完成することができた」と述べた。

また、当日の夜に行われた2度目の上映時にはホドロフスキーをはじめ、ブロンティス、アダン、ホドロフスキーの母親役を務めたパメラ・フローレス、少年時代のアレハンドロを演じたイェレミアス・ハースコヴィッツが登場。観客から大きな拍手と声援が送られた。

「エンドレス・ポエトリー」は2017年公開予定。

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(c)Pascale Montandon-Jodorowsky

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伝説のイマトモ @_imatomo

A・ホドロフスキー、カンヌで新作「エンドレス・ポエトリー」を“詩的な行為”と語る - 映画ナタリー https://t.co/gBngY2sPjQ お金は無事集まったんだ

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