スピルバーグ、マーク・ライランスら「BFG」カンヌでの上映に登場、特報も公開

スティーヴン・スピルバーグ監督作「BFG：ビッグ・フレンドリー・ジャイアント」のワールドプレミアが、フランスで開催中の第69回カンヌ国際映画祭にて現地時間5月14日に行われた。

本作は、「チャーリーとチョコレート工場」の著者であるロアルド・ダールの児童書「オ・ヤサシ巨人BFG」を原作とするファンタジーアドベンチャー。イギリス・ロンドンを舞台に、児童養護施設で暮らす少女ソフィーと心優しい巨人・BFG（ビッグ・フレンドリー・ジャイアント）の冒険を描く。

プレミアにはスピルバーグのほか、BFG役のマーク・ライランス、オーディションでソフィー役を射止めたルビー・バーンヒルをはじめとするキャストたちが集結。スピルバーグと「ブリッジ・オブ・スパイ」でもタッグを組み、第88回アカデミー賞助演男優賞を受賞したライランスは「楽しいよ、すごく興奮する」と、カンヌで本作をお披露目する喜びを語った。

スピルバーグは久しぶりにファンタジー作品を題材に選んだことについて「想像の中の世界をストーリーとして語るということをやってみたかったんだ。歴史的な映画を作るときは、史実を正しく伝えるためにこのような想像力を横に置かなければならない。しかし今回の作品はそういう規制がなく、自由な形で展開できた。若いフィルムメーカーに戻ったような気持ちになったね」と述べた。また「僕は7人の子供を育てた父親だけど、実際にこの『BFG』の原作を読んであげていたんだ。そのときに子供たちの反応を見てよくわかっていたんだよ。この物語は子供たちの心をしっかりと掴む美しい物語だから、原作の世界をもっと広げられるはずだってね」と話す。

そのスピルバーグが認めたバーンヒルは、やや緊張した面持ちを見せるも「今回の映画は初めての大作です。子供向けのテレビ番組に出たことはありましたが、今回は本当に夢のような経験でした」とコメント。「今、こうしてカンヌ国際映画祭に来ているなんて、すごいことだと思います。やったー！って感じ」と小さなガッツポーズを取り、拍手を巻き起こした。

なお本作の特報がYouTubeで公開中。真夜中にやってきた巨人の手が、ベッドの中に隠れたソフィーに向かって伸びるさまが映し出される。「BFG：ビッグ・フレンドリー・ジャイアント」は9月17日より全国でロードショー。