北野武、黒沢清らが授業で監督した作品を上映、東京藝大の軌跡たどる企画開催

「東京藝術大学大学院 映像研究科10周年記念事業」と銘打たれた企画が、9月5日、6日と、10日から13日にかけ神奈川・東京藝術大学の横浜校地・馬車道校舎にて開催される。

これは、2005年に国内初の国立映画学校として映画専攻を開設した同校が、設立10周年を記念して上映とシンポジウムを行う企画。「映画専攻の10年を振り返って」と題された特別上映では、同校で教鞭を執っていた北野武が2期生への指導用に撮影した「北野武監督ラッシュ・フィルム（『浅草の姉妹』より）」、黒沢清が3期生の16mm総合実習の中で監督した「枠」「記憶」など、同校の授業を通して制作された映画を紹介。そのほか真利子哲也の「イエローキッド」、瀬田なつきの「dark horse」、濱口竜介の「SOLARIS」といった卒業生の監督作など計27本が並ぶ。

一方、専攻ごとに実施される全3回のシンポジウムには、黒沢や諏訪敦彦、山村浩二ら同校の教授陣のほかに、映画批評家の山根貞男、アニメーション映画史家のジャンアルベルト・ベンダッツィらが登壇。各専攻ごとに今後の展望が語られる。

すべて無料、事前申し込み不要で実施される本企画。詳細は、公式サイトで確認してほしい。

東京藝術大学大学院 映像研究科10周年記念事業

2015年9月5日（土）、6日（日）、10日（木）～13日（日）神奈川県 東京藝術大学 横浜校地・馬車道校舎
※すべて無料、事前申し込み不要

映画特別上映「映画専攻の10年を振り返って」

9月5日（土）、6日（日）、10日（木）、11日（金）
＜上映作品＞
「北野武監督ラッシュ・フィルム（『浅草の姉妹』より）」
「枠」
「記憶」
「イエローキッド」
「dark horse」
「SOLARIS」
「世界の質量」
「あの電燈」
「ビートルズ」
「ラッシュライフ＜黒澤編＞」
「なみのおと」ほか

シンポジウム「映画専攻の10年を振り返って」

9月12日（土）
開場 12:30 / 開演 13:00 / 終演 15:30
＜出演者＞
山根貞男 / 黒沢清 / 諏訪敦彦 / 筒井武文

シンポジウム「歴史の逆照射、アニメーション再考」

9月13日（日）
開場 12:30 / 開演 13:00 / 終演 15:00
＜出演者＞
ジャンアルベルト・ベンダッツィ / 山村浩二 / イラン・グェン

シンポジウム「メディア・アートの歴史化と抵抗」

9月13日（日）
開場 15:30 / 開演 16:00 / 終演 18:00
＜出演者＞
ショーン・キュービット / サリー・ジェーン・ノーマン / 北野圭介 / 藤幡正樹 / 石田英敬