反発し合っていた2人が仲良くなるのは“女の子のBL”

──百合を描くにあたり、どんな風にネタを収集していますか？ 萌えるシチュエーションとか、想像を広げるためにしていることとか。

サブロウタ　映画を観たり、マンガを読んだり。影響を受けやすいので、いい萌えがあると栄養ドリンクを飲んだみたいにやる気になります。

コダマ　萌える要素を見つけられるとテンションが上がりますよね。

──やっぱり女の子が多い作品ですか？

サブロウタ　そういう作品もあるし、そうじゃないものもあります。例えば「遊☆戯☆王」の男の子同士の対戦を見てるときだって「百合に使えるかな？」って要素も。でも百合を見つけようと前のめりになっているんじゃなくて、無意識に観ているかも。意識せずなんとなく観ていて「あっ百合だ！」と気付いて、そこで前のめりになってく感じ。

コダマ　見つけると前のめりになっちゃいますよね。「ラブライブ！」もそう。いろいろな作品の中に百合がある。「魔法少女まどか☆マギカ」だと“杏さや”に萌えながら観てました。

──“杏さや”は、見ていて気持ちのいい2人ですよね。

コダマ　お互いに反発しながらも最終的には仲良くなっていくの、“女子のBL”みたいな感じがします。

──殴り合って、最終的に誰よりも深い仲になるイメージ。

コダマ　「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q」のマリとアスカも“女子BL”ですね。あとは、2次元じゃなくて3次元、ドラマやお笑いも。より想像が膨らむのはこっちかもしれません。

“かわいい×かわいい”で2度おいしい

──ものすごくざっくりした質問なのですが、おふたりは百合の魅力をどう捉えていますか？

サブロウタ　いろいろなテーマと百合を掛け合わせられて、間口がすごく広いジャンルだと思います。かわいい女の子が好きなら2度おいしい。がっつり百合じゃなくてみんなでワイワイしている作品もあれば、ドロドロした作品もあるし、ファンタジックなものもある。好きなものが必ずひとつは見つけられると思います。

コダマ　“かわいい×かわいい”ですよね。服装や髪型も楽しめる。

──BLだと受けと攻めがあります。百合にもそういったものがあるのでしょうか。

サブロウタ　私はシチュエーションで考えているので、キャラクターに受け攻めはないかも。

コダマ　私もどっちかに固定はしてないです。読者の中には「積極的にガンガン攻めるのが蛍」と思っている方もいるようですが、私としては決めてないです。

──状況によって変わるのが百合かもしれませんね。

サブロウタ　高飛車な女の子が弱って攻められるのも好きです。

コダマ　キャラ的にさんざん前フリしておいて弱らせるのいいですね。腹黒いけど実は弱いとか、すごくギャップ萌え。

アニメ化、月刊化に向けて

──そして「捏造トラップ」も「citrus」もアニメ化が決定しました。心境を伺えますか。

コダマ　そうなんです。すごくうれしい！ まだ現実味がなくてどこかフワフワしてますけど（笑）、エロシーン、特におっぱいがどんな感じになっているか楽しみ。画面で動いていたり、声優さんのお芝居を見たらもう、ニヤニヤが止まらなくなってしまいそうです。

サブロウタ　自分の作品がアニメ化されるのは初めてで。漠然と「次の作品はアニメ化したらいいな」と思っていたので感謝の気持ちでいっぱいです。「citrus」は翻訳版も出ていて海外のファンも多いので、そちらにも何らかの形で届けられればと思います。

──今後、アフレコのレポートマンガもあると聞いているので楽しみにしています。

サブロウタ　えっ、今知りました（笑）。がんばります！ 声優さんの前に立つと、ものすごくかわいいしキラキラしてて緊張するんですよね……（笑）。

コダマ　わかります！ かわいすぎて緊張しそう。由真にも蛍にもチューどころじゃないことをやらせてるから……「若いお嬢さんにいろいろなことを言わせてしまってすみません」みたいな気持ちになりそう（笑）。

──読者には今後、どんなことを期待していてほしいですか？

サブロウタ　柚子と芽衣がようやく付き合い始めたところですが、恋人同士になってからもまだまだいろいろなことが起きます。続きをぜひお楽しみに。

コダマ　コミック百合姫が月刊化して、続きが早く読めるようになったので由真と蛍の昼ドラばりのドロドロ模様がどうなっていくのか、そのライブ感を楽しんでください！ これからもよろしくお願いします。