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舞台「はみだしっ子」開幕、三原順の名セリフが“生身でやってこそ”別方向から刺さる

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スタジオライフ公演 舞台版「はみだしっ子」BUSチームゲネプロより。左から若林健吾演じるマックス、久保優二演じるグレアム、宇佐見輝演じるアンジー、澤井俊輝演じるサーニン。

スタジオライフ公演 舞台版「はみだしっ子」BUSチームゲネプロより。左から若林健吾演じるマックス、久保優二演じるグレアム、宇佐見輝演じるアンジー、澤井俊輝演じるサーニン。

三原順原作による舞台「はみだしっ子」が、本日10月20日に東京・東京芸術劇場 シアターウエストにて開幕した。

1975年から1981年にかけて花とゆめ(白泉社)にて連載された「はみだしっ子」は、親に見捨てられながらも仲間と血を超えた絆で寄り添い生きていくグレアム、アンジー、マックス、サーニンの4人を描いた物語。「はみだしっ子」初の舞台化となる本公演は、三原がヘビースモーカーで、大きな黒いトランクを持ち歩き、いつもキャップをかぶっていたことにちなみ、TRK(トランク)、TBC(タバコ)、BUS(帽子)の3チームトリプルキャストで上演を行っていく。脚本・演出は倉田淳が手がけた。

物語は4人が街頭に立ち“恋人”を探すシーンから始まり、原作よりレディ・ローズと4人が出会う「動物園のオリの中」、アンジーと母イブ・ホーンを描く「だから旗ふるの」、グレアムが従姉のエイダと対峙する「階段のむこうには…」のエピソードを展開。舞台上でキャストたちはセリフや構図を原作に忠実に再現し、グレアムの陰を背負うキャプテンぶり、アンジーの特徴的な笑い方、野生児らしいサーニンの奔放ぶり、マックスの愛らしさなど見どころがたっぷり。俳優の熱演により、三原の数々の名セリフやシーンに新たに命が吹き込まれた。

BUSチームのゲネプロ後に取材に応じたグレアム役の久保優二は、「もはや『はみだしっ子』の、三原さんのファンなので、自分の満足行くところまでは、絶対たどり着けないなって原作読みながら思うんですよ」と苦笑。「舞台化ということで、難しいなって思われる方もたくさんいらっしゃると思います。僕もその1人でした。でも実際にやってみて、『はみだしっ子』の中にある言葉と言葉を投げあっての会話が、生身でやってこそ違った方向から刺さってくるような感覚があるので、お客様にも観てる側から感じていただけたら」と思いを語る。

またアンジー役の宇佐見輝は「稽古場よりストーリーに入っていけるので、違う発見があります」と劇場入りした感想を明かした。そして「早くお客さん入ってほしいなって感じながら今日は演りました」と笑顔を見せ、「仲間の絆とか、人と人とのつながりの温かさを感じてもらいたい」とコメントした。

サーニン役の澤井俊輝は「子供の世界を大人がやるということでファンの方は不安もあると思うんですけど」と前置きしつつ、「僕たちは彼らを子供ではなく1人の人間として捉えて、物語にあるメッセージを伝えられたらと稽古を積んできました。立体化したところで見せる、マンガとは違うメッセージの捉え方が、お客様に伝わったらいいなと思います」と舞台ならではの魅力を口にする。

最後にマックス役の若林健吾は「普段からの4人の絆が出てきたらいいなって思います」と話し、「僕たちは、同期と1期下(久保)。芝居とまったく関係ないところでのみんなも知ってるんで、ずっと一緒にいたような空気感が自然に出せたらと思います」と「はみだしっ子」の4人との共通点を語った。さらに、「3次元でやったらどうなるか、スタジオライフがやったらどうなるかを観に来ていただけたら」とアピールし、取材は幕を閉じた。

上演時間は休憩なしの2時間5分。当日券は開演1時間前から劇場の受け付けにて販売される。また本作のDVD化も決定。劇場ロビーにて予約を受け付けている。なお劇場ロビーでは、原作関連品の展示コーナーおよび原作イラストをあしらったグッズの物販コーナーも用意された。公演は11月5日まで。

スタジオライフ公演 舞台版「はみだしっ子」

2017年10月20日(金)~11月5日(日)
東京都 東京芸術劇場 シアターウエスト

作:三原順
脚本・演出:倉田淳

キャスト

TRKチーム
グレアム:岩崎大(崎の字はたつざきが正式表記)
アンジー:山本芳樹
サーニン:緒方和也
マックス:田中俊裕

TBCチーム
グレアム:仲原裕之
アンジー:松本慎也
サーニン:千葉健玖
マックス:伊藤清之

BUSチーム
グレアム:久保優二
アンジー:宇佐見輝
サーニン:澤井俊輝
マックス:若林健吾

曽世海司、船戸慎士、吉成奨人、牛島祥太、鈴木宏明、前木健太郎、藤原啓児

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